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[内科]現代人に不足しがちな栄養素 鉄分 その1

かつて食糧不足だった時代もあったことが嘘のように、現代は飽食の時代となっています。コンビニなどの廃棄食品が問題になることも多いようです。しかし、食べ物が足りていても、身体に必要な栄養が足りているとは限りません。このブログでも度々紹介している魚由来の脂肪酸もそうですが、もう一つ現代人に不足しがちなのは「鉄分」です。

これは特に女性にとって深刻な問題です。日本の20代~30代の女性の約3割が、鉄分不足により、ヘモグロビンの数値が12.0以下になっているといわれています。(健康診断でも調べるものですので、心配な方は、自分の数値を確認してみましょう。)

ヘモグロビンは、赤血球の中に含まれ、全身に酸素を運ぶ役割を果たしています。12.0以下はかなり低い数値になっていて、これが8を切ると、駅の階段が一気に上がれなくなるなど、より深刻な問題になってきます。6を切ると、心臓が酸素不足に対応しようとして、心筋が肥大するようになります。

これにはいくつか原因がありますが、女性の場合、影響が大きいのが月経です。また思春期の女の子が貧血で倒れたりするケースがありますが、これは月経に加え、部活動の影響が大きいと考えられます。

実はスポーツなどをして汗をかくと、汗と一緒に鉄分も体外に排出されてしまいます。大量の汗をかくスポーツ系の部活動は鉄欠乏を引き起こす原因となりえるのです。沖縄では、全国でも珍しく、学校の健康診断でヘモグロビンを測っているのですが、大体13~16%くらいの女の子が貧血気味だというデータが出ています。

長くなってしまったので今回はこのへんで。次回は貧血の改善方法についてご紹介します。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

[内科]実は麻しんも流行中! その理由は?

風しんの流行や「先天性風しん症候群」の話題を当ブログで取り上げてきましたが、実は2019年は麻しんも非常に流行しています。累積患者数でいうと、麻しん・風しんが大流行と騒がれた2014年の患者数の約1.5倍、11月中旬の数値でこれですから、最終的には2倍近くになってもおかしくはありません。

麻しんが流行しているのも風しんと同じ理由です。ワクチン行政の問題で一時期摂取率が低かったMRワクチンは、麻しんと風しんのワクチンなので、風しんに抗体がない世代は、麻しんにも抗体がないということになります。

麻しんの症状は風邪に似ており、鼻水、咳が出て、熱も高くなり、分泌物が多くなります。特徴としては、結膜炎の症状が出ることと、「コプリック斑」という発疹が現れるということですが、コプリック斑は3~4割の患者さんには出ないので、麻しんの診断にコプリック班を基準にしてはいけません。大人が罹ると非常に重症になるケースが多いのも特徴です。

昔は子供の罹る病気で、感染力も非常に高いため1日に何十人も患者さんを診たものです。ですが、現在では子供たちは定期接種でMRワクチンを接種していますから、罹るのは大人が多くなっています。所沢市でも患者さんはポツポツ出ている状況です。

ワクチンを受けていない世代の方が無料でできる風しんの抗体検査の結果、ワクチン接種の必要があった場合には、基本的に風しん単独ではなく、MRワクチンを接種します。両方の免疫を獲得できるので、無料クーポンを受け取っている方は、面倒くさがらずに、是非お近くの医療機関で抗体検査をやってください。

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[内科・小児科]抗インフルエンザ薬 使用について

11月中旬現在、全国的に見てもまだインフルエンザの流行には至っていないようです。はらこどもクリニックでも、患者さんはそれほど多くはなく、本格的な流行はもう少し先になるというところでしょうか。

さて抗インフルエンザ薬の中で、昨年登場した「ゾフルーザ」。罹患初期に1回だけ服用すればよいこと、そして副作用が少ないことから、効果の高い薬として全国的も非常に多く使用されています。

しかし、最近の調査の結果、ゾフルーザによって変異したゾフルーザ耐性ウイルスが、人-人間で感染している可能性が指摘されました。(※同じ抗インフルエンザ薬である「タミフル」にも耐性ウイルスが確認されていますが、こちらは人-人間の感染は確認されていません。)

また、成人に比べ、12歳以下の変異割合が大きいことも同時に観測されています。そのため厚労省は、ゾフルーザの使用について、「12歳以下に対して慎重投与」するよう通達を出しました。

ゾフルーザ耐性ウイルスは、あくまでゾフルーザへの耐性を持つということで、特に毒性が強くなったり、感染力が強くなったりということではありませんが、厚労省より上記通達が出ておりますので、はらこどもクリニックでも、通達に準じ、12歳以下への使用は、積極的には行わないこととさせていただきます。

もし、インフルエンザ治療で気になることがありましたら、お気軽に医師にご相談ください。

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[内科]改めて知って頂きたい「先天性風しん症候群」は怖い疾患 その1

当ブログでも度々触れていますが、昨年から患者さんの報告数が増え、大きな社会課題となっているのが「風しん」です。昨年の夏頃から患者数が増加しだし、2019年に入ってからも高いまま推移、9月頃になってようやく患者さんの報告数が減ってきました。約1年間、ずっと患者さんの報告数が多いままで推移ていたことになります。

風しん自体は症状が重くなっても命にかかわるようなことはほとんどありません。症状が出ない不顕性感染も多いため、罹っているのに気づかないケースも少なくありません。

ではなぜ、国や医師たちが大きな問題としているのでしょうか?それは、妊婦さんが風しんに感染すると、生まれてくる赤ちゃんに重い障害が発生する「先天性風しん症候群」が起こる可能性があるからです。実際に2014年以降報告のなかった「先天性風しん症候群」は、2019年になって3名報告されています。そのうち1名は埼玉県の方です。

では「先天性風しん症候群」では、具体的にどんな症状が発症するのでしょうか。大きくは3つ「白内障」・「心奇形」・「高度の難聴」です。

「白内障」は眼の水晶体は濁ってしまう病気です。治療としては手術で濁り部分を摘出し、場合によって人工水晶体を埋め込みます。ある程度の視力は回復しますが、遠近の調節に苦労することになります。

「心奇形」は心臓の奇形です。軽度であれば成長過程で自然治癒することもありますし、手術で比較的治りやすい症状です。(※もちろん重度の場合は、亡くなるお子さんもいます。)

厄介なのが「難聴」です。「先天性風しん症候群」由来の難聴は、治療の方法が余りありません。今は人工内耳もあるのですが、それを入れてもあまり効果がないことが多いのです。

長くなってしまったので続きはまた次回。

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[小児科・内科]手足口病 大人がかかると

代表的な夏風邪のひとつとして知られる手足口病。今年も7月中旬をピークとして勢いは弱まりましたが、9月に入り学校が始まって集団生活になり、依然として患者さんの数が多い状態でとどまっています。

手足口病はエンテロウイルスによる感染症です。その中で手足口病を引き起こす型は9種類確認されていて、感染する型が違えば何回も発症します。エンテロウイルスは非常に長く体内に留まるため、人に伝染す期間が長い(約4週間ほど体外にウイルスを排出すると言われています。)ことが特徴です。

症状が治まっても人には伝染るので、流行しやすいという特徴を持っています。時折、手足口病に罹ったお子さんを「出席停止●日間」などとする教育機関もありますが、4週間はウイルスを出すため、数日間の処置は意味を持ちません。埼玉県では、解熱して本人の症状が安定していれば登校・登園可能となっています。

さて、手足口病というと子どもの病気というイメージがありますが、大人も免疫がなければ罹る病気です。大人の場合は子どもよりも湿疹の症状が重く出るケースがあり、ジンジンとした痛みを伴う場合もあり注意が必要です。また症状が治まった後しばらくして爪が剥落することがあります。爪が落ちるとビックリすると思いますが、自然に治りますので安心してください。

ただし感染しても発症しないことも多く、8割程度が症状の出ない不顕性感染です。発症しても熱が出ない人も多く、重い症状になることはまれです。この不顕性感染でウイルスを排出している人たちが多くいて感染が広がるため、症状が出た患者さんだけを隔離しても余り意味がありません。

子育ての中で、お子さんから病気をもらってしまうことはある程度避けられません。また子供に比べて、大人の方には発熱に弱い方もいます。実際ご自身が感染症に罹ったときのために、感染症についてある程度の知識を入れておくことも大切ですね。

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[内科]婦人病、女性特有の病気

はらこどもクリニックでは、あらゆる年代を診察する総合診療のファミリークリニックとして、小児科だけではなく、内科の診療にも力を入れています。内科担当としては、女性医師の新井恵子医師が勤務しています。

体調不良を伴う症状や疾患の中には、女性特有のものも決して少なくありません。そういった症状については、男性医には話しにくいこともあったり、同じ女性のほうが症状について、きちんとわかってくれるのではないかという想いをお持ちになるのも当然のことです。代表的なものには月経の問題、更年期の問題がありますし、乳房、子宮、外陰の疾患もそうですね。

例えば子育て中のお母さんは、子どもの体調管理に一生懸命になられて、ご自分の健康、体調管理は後回しになってしまうケースも多いことでしょう。もし、お子さんの診察のついでにご自身の体調で優れないことがあれば、ついでに診察を受けていただくこともできるかと思います。

また、発達や発育の問題も性差が出る大きな問題のひとつです。胸の大きさ、性器の発達についてなど、お子さん自身、また親御さんが不安になることも多く、相談が多いことのひとつです。

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[内科]誤嚥性肺炎について

「ルパン三世」の原作者であるモンキーパンチ先生が亡くなったというニュースは、まだ皆さんも記憶に新しいかと思います。モンキーパンチ先生の直接の死因となったのが「誤嚥性肺炎」です。「誤嚥」とは「誤って飲み込んでしまうこと」なので、「誤嚥性肺炎」とは、「誤って飲み込んでしまったことにより引き起こされる肺炎」ということになります。

人間の口の奥には呼吸した空気が入っていく気管と食べ物や飲み物が入っていく食道の2つの管があります。本来ならば食道から胃に入っていくべきものが、誤って気管に入ってしまい、炎症を起こすのが誤嚥性肺炎です。

実は日本人の死因の第3位が肺炎で、その多くがこの誤嚥性肺炎です。嚥下機能(上手く飲み込む力)が衰えてくる高齢者に圧倒的に多く、一晩で重症化するため、非常に厄介なのです。高齢者の入れ歯の調子が悪いと起こりやすいというデータもあります。

ちなみに原院長も誤嚥性肺炎にかかったことがあります。急激に熱が上がり、動けないほどの悪寒が走り、呼吸も苦しくなるそうです。幸いすぐに対処することができましたが、これが一般のご家庭の場合は、なかなか難しいでしょう。

誤嚥性肺炎について多くの方が「食べ物や飲み物を飲み込むことで起こる」と思っているのですが、それは勘違いです。厳密に言えば間違いではないのですが、食べ物や飲み物を飲んでしまったことで誤嚥性肺炎になることはそれほど多くないのです。食べ物や飲み物は誤嚥しても気管の反射で咳き込んで、吐き出してしまったり、飲み込んでもすぐに気づくことが多く、その場で対処することができます。だから肺炎に至ることが少ないのです。

誤嚥性肺炎のほとんどを占めるのが、唾液や胃液を気づかないうちに飲み込んでしまい、それと一緒に口内細菌などが肺に入ってしまう「不顕性誤嚥」といわれるものです。寝ているうちにいつの間にか唾液が気管に入ってしまい、肺炎を発症するというようなことです。この不顕性誤嚥は防ごうと思っても防げるものではありません。

ですので、誤嚥性肺炎を防ぐには、口の中に口内細菌を少なくするための口腔ケアが非常に重要になってきます。睡眠中は口内細菌が増える傾向にあるので、高齢者の方は、寝る前、そして起きた後は特にきちんと歯を磨くように心がけてください。歯を磨くのを億劫がるようなおじいちゃん、おばあちゃんには、お孫さんから「長生きして欲しいからきちんと歯を磨いてね!」と言ってもらうのも良いかもしれませんね。

 

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[総合]はらこどもクリニックにある設備、できる検査 その1

今回は、はらこどもクリニックにある設備・機器でできる検査をご紹介していきたいと思います。

・超音波(エコー)検査

超音波を使って身体の中を診る検査です。大人の方は健診などで一度は受けたことがあるのではないでしょうか。

エコー検査の機器は、内科や消化器科では置いてあるクリニックはありますが、小児科で置いてあるところはそれほど多くないかもしれません。しかし、エコーは様々な病気の原因を突き止めることができる非常に有用な検査機器です。

原拓麿副院長がはらこどもクリニックに勤務する前、山口県にあるエコー検査の権威である病院で研修を受け、検査技術や知識を学んできたということもあり、エコー検査による検査実績はかなり多くなっています。

エコー検査で最も一般的なイメージでいうと「お腹」でしょうか。お腹にエコーを当てると、盲腸、腸重積(ちょうじゅうせき)などの検査をすることができます。また過去にエコー検査で判明した病気として、「先天性胆道拡張症」という病気もあります。これは肝臓で作られた胆汁を通す「胆管」という管が拡張してしまうことで胆汁の流れが悪くなったり、消化酵素が胆管を傷つけて、腹痛を起こしたりします。

エコーは関節の検査にも有効です。リウマチの診断や関節に水が溜まっている状態、骨折も診ることができます。骨折は腫れて痛みが出ているものの折れているかどうかが分からない、という時にエコーで診ると、骨に入った細かいひびなどを診ることができます。

長くなりましたので、他の設備・検査については次回に。

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[内科]健康診断 結果の数値で分かるポイント その2

前回に引き続き、健康診断の検査結果についての解説です。

③空腹時血糖値/HbA1c(ヘモグロビン・エーワン・シー)

空腹時血糖値とは、その名の通り食事を摂っていない状態での血糖値です。食事によって糖質を摂っていないにもかかわらず血糖値が高いということは、糖尿病の可能性があるということです。HbA1cは、検査日から過去1ヶ月程度の血糖値の平均的な状態を診ることができると言われています。これが高すぎる場合は、糖尿病の可能性があります。

④尿酸値

尿酸は、プリン体という物質が代謝されたあとの老廃物です。血中の尿酸が高い状態が続くと、尿酸は結晶化し、関節に付着し、関節炎を引き起こし、激しい痛みを伴います。これが痛風です。女性ホルモンには尿酸の排出効果があるため、痛風は男性がかかる率が圧倒的に多いのが特徴です。ただし女性も加齢によって女性ホルモンの分泌量が減ってくると、尿酸値が高くなる傾向になります。

⑤血圧

血圧が高い場合、血管がダメージを負いやすく、重い心臓や脳の疾患になりやすいといわれています。高血圧には要注意です。ただし、血圧はどのような状態で測るかによって、かなり結果が変ってきます。例えば、医師が測定すると、患者さんが緊張して血圧が高くなるという傾向があるようです。

そのため、血圧の数値は1回の測定だけで信じないことが大切です。環境を変え、何回か測った方がよいでしょう。

健康診断は年に1回、自分の体の状態を知る良い機会となります。結果を流し見するだけではなく、異常がなかった場合でも自分の日常生活を省みるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

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[内科]健康診断 結果の数値で分かるポイント その1

この季節になると、会社で定期健康診断を受けられる方も多いと思います。今回は健康診断の様々な数値が何を表しているのか、その代表的なものをご紹介したいと思います。

まず健康診断の結果にはそれぞれの数値で、正常の範囲内、高め、低めなどの目安が記されていますね。社会保険に加入している方が会社で受けられる健康診断は、一般的な統一された基準なのですが、所沢市の場合、国保の方は市が指定する内容で検査項目があり、基準も所沢市独自の数値で評価がされます。

所沢市の基準は、通常よりも厳しめなので、再検査をしてみると、異常なしとなる場合も多いです。このように、判断基準にギャップがあったりもしますので、ただ異常の有無や再検査の有無を見るだけではなく、自分がどのような病気のリスクがあるかをきちんと知っておくことはとても大切です。

①LDLコレステロール/中性脂肪

LDLコレステロールは、一般的に悪玉コレステロールと言われるものです。また、中性脂肪は体内に脂肪として蓄えられたエネルギー源です。どちらも高すぎると、動脈硬化を引き起こす可能性があります。

この2つの数値が高いということは、主に食生活が原因となっていることが多いです。LDLコレステロールは、コレステロールが高い食べ物(卵黄、タコ、イカ、エビなどの甲殻類、貝類、魚卵、レバー・モツ・ホルモンなどの内臓等)を食べすぎていると高くなります。

中性脂肪は、食事より摂取したエネルギーを使いきらず、肝臓が脂肪として体内に蓄えたものです。高カロリーの食べ物を食べ過ぎて、消費エネルギーより多すぎた場合に、どんどん高くなっていきます。これらの数値が高かった場合、まず食生活を改善してみるのが良いでしょう。

②クレアチニン

クレアチニンとは、腎機能を診るための数値です。クレアチンという物質が代謝されクレアチニンという老廃物となるのですが、基本的にそのほとんどは腎臓でろ過され、尿として体外に排出されます。ろ過し切れなかったその一部が血液の中に残ります。

このクレアチンの数値が高いと、腎臓が正常に働いていない可能性があります。腎臓は自覚症状が無く、気づかないうちに悪くなることが多いので、この数値が高い場合は気をつけましょう。(ちなみに一般的には男性の方が少し高く、女性が低くなります。また腎機能は年齢と共に悪くなる場合が多いので、加齢によって徐々に数値が上がっていく場合があります。)

長くなってしまったので、次回その他の数値についてもご紹介していきます。

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