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HPVワクチンの重要性と安全性 その2[小児科]

前回に引き続きHPVワクチンのお話です。

過去、HPVワクチンが原因とされる失神やけいれんが取り沙汰され、積極的な接種が控えられてしまったわけですが、その後の調査でワクチンに問題はなく、これらの症状はワクチンとの因果関係がないことが分かっています。名古屋で因果関係の有無を調べた大規模な調査(通称:名古屋スタディ)でも、ワクチンを接種した人と接種していない人の間で、有為な差は出ないことが分かっています。

当時はマスメディアが、科学的根拠やエビデンスなしにセンセーショナルに報じたことで、世間に漠然とした恐怖が広がってしまいました。しかし、安全なワクチンをイメージだけで危険ととらえ、実際に死の危険性がある子宮頸がんに罹患してしまっては本末転倒です。

ちなみにHPVワクチンは粘性が強めのため、太い針で接種することが多いワクチンなのです。そのため痛みも強めのため、失神は注射そのものに対するショック反応が大きいことが分かっています。特に接種年齢が思春期真っ只中にあるため、精神的なストレスが身体に及ぼす影響も大きいのでしょう。アメリカではHPVワクチン接種の際に失神するケースがクローズアップされたことがありましたが、日本では件数は少ないです。

このようなことが分かってきていますから、現在では接種の際には心理的な不安やストレスをきちんとケアして接種することが求められています。お子さんだけではなく、親御さんも含め、HPVワクチン接種に不安のある方に対しては、きちんと安全性や効果について説明させていただきます。

HPVワクチンを怖がらず、定期接種の期間内にきちんと接種してください。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

ウイルスと薬 その2[内科]

ウイルスと薬についてのお話の続きです。今回はウイルスとワクチンについて書いてみます。

ウイルスは増殖するとき、宿主の細胞増殖の機能を利用して、自分の遺伝子であるRNAをどんどんコピーしていきます。この時、約3%の割合で何らかの変異があると言われています。ウイルス感染症では、体内に何百万個ものウイルスがいる状態になります。わずか3%の変異率でも、母数が多いので、変異したウイルスが登場する可能性が非常に高いのです。さらに多くの人に感染が広がればなおさらです。このようにウイルスはめまぐるしく変異を繰り返すため、ワクチンができても有効な効果を得にくい場合があるのです。

また、報道番組やワイドショーなどでは、抗体ができていれば、コロナウイルスに罹りにくい、症状が出ないというような論調もありますが、これは正しくありません。

新型コロナウイルスの感染では、ウイルス感染が引き金となって自己免疫系が自分の血管や臓器を攻撃することによって、血管系の疾患や多臓器不全などの重い症状が起こるということが分かってきています。この場合、むしろ抗体がある方が、症状が重篤化する可能性があります。(サイトカインストーム、ADE。)

例えばデング熱は、4つの型があり、ある型に感染し抗体ができると、次に別の型に感染した場合、重篤化する可能性が高いことが分かっています。またネココロナウイルスでは、ウイルスに抗体をもった猫が、同じウイルスに感染すると重篤化することがあるそうです。

実は単純に「接種したときに抗体を作る」だけのワクチンであれば簡単に作れます。不活化や弱毒化したウイルスを体内に入れれば抗体自体はできるからです。ただし、その抗体が正しくウイルスの抑制に働くかどうかは、きちんと検証を積み重ねなければ分からないのです。

同じくコロナウイルスが原因のSARS、MERSでは、ワクチンはできていません。上に書いた変異や抗体・免疫の問題で、有効なワクチンが作れなかったのです。ウイルスに対するワクチンの開発は、とても難しいのです。

アメリカでは早ければ年内にワクチンが接種できるという報道もありましたが、これがどこまで有効なのかは、実際に接種してみないと分からない部分がかなりあると思います。

しばらくはこのウイルスとうまく付き合いながら、感染を押しとどめていくしかありません。3密を避ける、手洗いをする、マスクを上手に使うなどの対策をきちんととって、なるべく感染しない、させないようにしていきましょう。

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BCG接種 4か月健診の実施について[小児科]

現在一時的に集団→個別に変更されている「BCG接種」と「4か月健診」について、はらこどもクリニックでの実施についてのご紹介です。
まず「BCG接種」、「4か月健診」のどちらも月・金のみとなっております。
予防接種と乳幼児健診については、発熱やその他疾患の患者さんとは隔離ゾーニングされた「健康外来」での診察となりますので、安心してご来院ください。

■BCG接種
BCG接種は、結核の予防接種です。
通常は接種後、10日頃から1~2か月で接種部分が赤くなり、強い反応が出てくるのですが、既に(過去を含め)結核に感染していた場合、接種後、それよりも早めに接種部が赤くなって強い反応を示す場合があります。これを「コッホ現象」と言います。

コッホ現象が出た場合、なるべく速やかにツベルクリン反応(ツベルクリン液を入れる注射です)をし、注射部位の反応を確認、結核感染の疑いを特定する必要があります。乳幼児が結核菌に感染すると、重篤な疾患につながる可能性があるので、きちんと検査しなければならないからです。

ただし、BCG接種については、基本的に集団接種だったことから扱った経験が少ない医師が多いのが実情です。いわゆるハンコ注射と呼ばれるもので、他の予防接種とは別物だからです。
また、医療機関によってはツベルクリン反応の薬剤を常備していることが少なく、その場でツベルクリン反応をできないところもあります。子どもの場合、ツベルクリン反応の感度が良いので、コッホ現象が認められたら、本来はすぐにやらなければなりません。

そもそも現代では結核自体が非常に珍しい病気となっていて、特に小児結核で入院できる病院は全国でわずか5つしかありません(2020年6月現在)。そのため実際に結核を診たことのある医師は非常に少ないのです。

はらこどもクリニックでは、原拓麿副院長が、厚労省の小児結核の班会議のメンバーを3年間務めた経験があり、小児のBCG接種及びツベルクリン反応について、きちんと診察することが出来ます。
BCG接種の場合、このようにコッホ現象の有無等を含め、他の予防接種よりも経過観察に時間がかかるため、他の予防接種とは分けての実施となります。月・金以外での接種はできませんので注意してください。

同時接種については、BCG接種時に他のワクチン接種は可能です。集団接種のスケジュールに縛られることがありませんので、ワクチン全体スケジュールとしては、立てやすくなるかと思います。
(ちなみに大人で結核感染の疑いがあった場合は、ツベルクリン反応ではなく、採血をしてインターフェロンγ遊離試験という方法で結核感染の特定を行うことが主流となっています。)

■4か月健診
4か月健診では、問診、身体測定、発育・発達の確認、栄養状態の確認、精巣や外性器の異常の診断などを行います。所沢市より、空間的に他の診察とは隔離するように指示が出ているため、他の診察を行っていない月・金のみでの実施となります。

本来、乳幼児健診の中で、4か月健診は行政が直接実施する健診です。そのため医師だけではなく、保健師、心理士、栄養士など様々な職種の人間が参加して行います。これは、子どもだけではなく、お母さんの心身の健康状態を守るために非常に重要なことなのです。

子どもの異常や疾患については、それよりも前の乳幼児健診で見つかることも多く、4か月健診で初めて見つかるというケースはそれほど多くありません。しかし、ご家族の問題、お母さんの育児不安、虐待の有無、産後うつ等の問題については、この4か月健診で心理士さんの問診などを通じてピックアップできることが多いのです。極端な話、医師は要らない…とまでは言いませんが、他に重点を置いている大切な検診のひとつです。

そのため、行政としてもなるべく早く集団健診に戻したいのではないかと思っていますし、本来そうあるべきだと思います。
子育ては、特にお母さんにとても負担がかかってしまうのが現実です。何か気になること、不安に思うことがあれば、遠慮なく、健診時、診察時に相談してください。

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[はらはら通信より転載]健診や予防接種が集団→個別へ変わりました。

今回は先日配信されたはらはら通信より転載の記事となります。
記事中にもありますが、所沢市では4か月児健診とBCG接種が集団から個別に変更されました。
はらこどもクリニックでは、4か月児健診、BCG接種どちらも実施しております。なお健診および予防接種については、感染症や他の疾患の患者さんとは隔離された「健康外来」での診察となりますので、安心して来院してください。

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新型コロナウイルス感染症流行のために送れていた入学式、入園式は開催されて従来通りとはならないまでも、子どもの世界が動き出したのは良かったですね。おめでとうございます。
まだ、流行が収まった訳ではありませんが、長い休みの為に生活のリズムがずれを生じていましたので、新しく作るのには少し時間が必要でしょう。もうすぐ梅雨に入りますし天候も不順になると思いますが、早く適応が出来ると好いですね。

今までは集団生活がなかったのですが、密集とは言わないまでも、集団生活が始まると、感染症が増えてきます。例年、夏になるとエンテロウイルスやアデノウイルスの感染症が多くなります。発熱で始まることが多く、発疹も出ます。新型コロナウイルス感染症の場合には子どもでは軽症のようです、高熱で始まることは少ないので発熱の際には別の病気を考えた方が良さそうです。受診の際には発熱ありと仰ってくださり感染待合の方で対応させて頂きます。

新型コロナウイルス感染症で、集団を避けるために市が行っていた健診や予防接種のBCGが個別に変わります。もう既に市からお知らせが届いていると思いますが、対応をするためにスケジュールを変更しております。クリニックのホームページをご覧いただき予約をなさって下さい。
BCGが個別になると他のワクチンと同時接種も可能になりますので、スケジュールの立て方が楽になると思います。
新型コロナウイルスの感染状況で色々な世の中の予定が大きく変更されていますので、今後も変動が大きいと思いますが、詳細は次号でもお知らせしたいと思います。


 

 

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予防接種はきちんと受けましょう![小児科]

新型コロナウイルスの感染を恐れ、医療機関に行かないという人が増えているそうです。実際のところ、高齢者の必要以上の通院なども問題になっていますので、それが適正化した側面もあるかもしれません。

しかし、お子さんの予防接種を控えるような考え方はとても危険です。今は新型コロナ一色ですが、実際には他の病気が無くなったわけではありません子どもにとっては、新型コロナよりも危険度が高いであろう病気もたくさんあります。

予防接種は月齢で期限があり、今のところ延期などの措置は取られていません。ワクチンを接種するのには効果的な月齢もあるため、スケジュールに沿って受けていただくのが良いでしょう。

日本では長い自粛生活の甲斐もあって、少しずつ感染の広がりは落ち着いているように見えますが、第2波、第3波がくれば、今後アメリカやヨーロッパのようになる可能性は完全に否定はできません。今、各健診類が延期になっているように、予防接種にも何らかの制限がかかってしまうかもしれません。受けられる時に、きちんと予防接種は受けるようにしてください。

はらこどもクリニックは「一般」・「感染症」・「健康外来」と、症状、診察内容によって、3つのエリアにゾーニングしています。予防接種や乳幼児健診の患者さんは「健康外来」で、入口、待合室ともに、病気の患者さんとはきちんと隔離して、診察を受けることができます。また発熱があり、感染症が疑われる患者さんについては「感染室入口」から「感染待合室」に入っていただき、そこで受付から会計まで済ますことができるようになっています。

予防接種は安全にできますので、怖がらずにきちんと受けにきてください。

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[はらはら通信より転載]新型コロナウイルスのワクチンについての情報等

今回は先日配信されたはらはら通信より転載の記事となります。
新型コロナウイルスの話題を中心に、役に立つ情報が載っておりますので、是非参考になさって頂きたいと思います。
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●新型コロナウイルスの流行も下火にはなりましたが、まだ感染者は出ています。残念ながら埼玉県は非常事態は継続になりました。自粛生活で大変つらい思いをされていることと思いますが、もう暫くは今の生活を継続をなさるようにお願いをいたします。
感染をすれば亡くなられるような病気だと、ヒトが亡くなればウイルスも絶えるので流行は収まるのですが、新型ウイルス感染症のよう無症状や軽症の人が多い病気は、ウイルスを持っている人が解り難いので、隔離をすることが出来ず、流行は中々止まりません。感染防御は継続していくしかありません。

●ワクチンは色々な国で作ろうとしていますが、有効なワクチンの登場には時間もかかりそうですし、難しいかもしれません。薬物の使用もウイルスの複製を抑える薬は早期使用が基本ですし、ヒトが感染に対してサイトカインという物質を過剰につくることが肺炎の原因だと考えられていますが、それを抑える薬剤の登場には、研究が必要です。
今暫くは、ウイルスに感染をしないという方法が安全かつ一番の方法です。非常事態宣言が解除されても感染防御は継続しなければなりません。それには従来ならば行わなかった方法も必要なのです。マスクの装着励行、手洗いの徹底、ヒトとの接触で距離をとるなどは煩わしいかもしれませんが、基本です。

●WHOはワクチンで防げる病気にワクチン接種をしないで重複の感染をしない様に、ワクチンの推進を勧めています。安全に、接種を行うためには、患者さんの診察と場所や時間を工夫をすることで接触しない様にして予防接種を行います。当クリニックは、以前の場所から移転をするときに、院内感染を防ぎながら診療、予防接種を行いたく、ゾーニングをしています。予防接種は安全にできますので、是非、必要な予防接種はお受けいただきたいと考えます。

●オンライン診療を準備中です。時間と医師で予約制になると思いますが、準備できればお知らせをしますが、少し診療に幅がでるかと思います。詳細は準備出来次第お知らせいたします。

●BCGが新型コロナウイルス感染で集団を造れないために個別接種になります。やがて市役所からお知らせが届くと思いますが個別であると同時接種が可能になりますので、3回目の四種混合枠信や3回目のB型肝炎枠信との同時接種が可能になります。

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[小児科]予防接種に痛くない針を使用しています!

小さいお子さんが嫌いなものに注射がありますね。むしろ子どもに限らず、大人でも注射嫌いの方は多いかもしれません。その最大の理由が針を刺した時の「痛み」とそれに伴う「恐怖感」だと思います。

特にお子さんの注射というと「予防接種」になります。現在、予防接種の数は増え、たくさんの注射をしなければなりません。その中で、できるだけ注射が恐いものだと思わせたくないという思いから、はらこどもクリニックでは、予防接種の注射針には痛みの少ない細い針を使用しています。

使用するのは29~30G(ゲージ:針の太さの規格のことです。)の針で、外径はわずか0.3mmほどです。このくらい細いと、針が刺さるところを見ていなければ、大体の子どもは注射に気付きません。薬液を注入する時に肌にこわばる感じが出るので、その違和感で泣いてしまうことはありますが、針を刺すこと自体での痛みは余り感じないと言ってよいでしょう。

これ以上に細い針もあるのですが、細すぎると薬液がスムーズに入らず、針を刺している時間が長くなってしまいます。様々なサイズを試してみましたが、29~30Gに落ち着きました。

この細い針がもっと広く、様々な医療現場で使われると良いとは思っているのですが、現実問題として、コストが通常の注射針に比べると、かなり高くなっています。医療機関によっては、導入が難しいところもあるかと思います。
ちなみにはらこどもクリニックでは、細い針での注射だからといって、予防接種の費用が高くなったりはありませんので、ご安心ください。

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[内科]実は麻しんも流行中! その理由は?

風しんの流行や「先天性風しん症候群」の話題を当ブログで取り上げてきましたが、実は2019年は麻しんも非常に流行しています。累積患者数でいうと、麻しん・風しんが大流行と騒がれた2014年の患者数の約1.5倍、11月中旬の数値でこれですから、最終的には2倍近くになってもおかしくはありません。

麻しんが流行しているのも風しんと同じ理由です。ワクチン行政の問題で一時期摂取率が低かったMRワクチンは、麻しんと風しんのワクチンなので、風しんに抗体がない世代は、麻しんにも抗体がないということになります。

麻しんの症状は風邪に似ており、鼻水、咳が出て、熱も高くなり、分泌物が多くなります。特徴としては、結膜炎の症状が出ることと、「コプリック斑」という発疹が現れるということですが、コプリック斑は3~4割の患者さんには出ないので、麻しんの診断にコプリック班を基準にしてはいけません。大人が罹ると非常に重症になるケースが多いのも特徴です。

昔は子供の罹る病気で、感染力も非常に高いため1日に何十人も患者さんを診たものです。ですが、現在では子供たちは定期接種でMRワクチンを接種していますから、罹るのは大人が多くなっています。所沢市でも患者さんはポツポツ出ている状況です。

ワクチンを受けていない世代の方が無料でできる風しんの抗体検査の結果、ワクチン接種の必要があった場合には、基本的に風しん単独ではなく、MRワクチンを接種します。両方の免疫を獲得できるので、無料クーポンを受け取っている方は、面倒くさがらずに、是非お近くの医療機関で抗体検査をやってください。

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[内科]改めて知って頂きたい「先天性風しん症候群」は怖い疾患 その1

当ブログでも度々触れていますが、昨年から患者さんの報告数が増え、大きな社会課題となっているのが「風しん」です。昨年の夏頃から患者数が増加しだし、2019年に入ってからも高いまま推移、9月頃になってようやく患者さんの報告数が減ってきました。約1年間、ずっと患者さんの報告数が多いままで推移ていたことになります。

風しん自体は症状が重くなっても命にかかわるようなことはほとんどありません。症状が出ない不顕性感染も多いため、罹っているのに気づかないケースも少なくありません。

ではなぜ、国や医師たちが大きな問題としているのでしょうか?それは、妊婦さんが風しんに感染すると、生まれてくる赤ちゃんに重い障害が発生する「先天性風しん症候群」が起こる可能性があるからです。実際に2014年以降報告のなかった「先天性風しん症候群」は、2019年になって3名報告されています。そのうち1名は埼玉県の方です。

では「先天性風しん症候群」では、具体的にどんな症状が発症するのでしょうか。大きくは3つ「白内障」・「心奇形」・「高度の難聴」です。

「白内障」は眼の水晶体は濁ってしまう病気です。治療としては手術で濁り部分を摘出し、場合によって人工水晶体を埋め込みます。ある程度の視力は回復しますが、遠近の調節に苦労することになります。

「心奇形」は心臓の奇形です。軽度であれば成長過程で自然治癒することもありますし、手術で比較的治りやすい症状です。(※もちろん重度の場合は、亡くなるお子さんもいます。)

厄介なのが「難聴」です。「先天性風しん症候群」由来の難聴は、治療の方法が余りありません。今は人工内耳もあるのですが、それを入れてもあまり効果がないことが多いのです。

長くなってしまったので続きはまた次回。

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