新型コロナ 子どもの感染の状況について【小児科】

9月に入り、新型コロナの感染者数はピークアウトしてきました。まだまだ油断はできませんが、現行のオミクロン株については、峠は越えたと言って良さそうです。

ただし、子どもたちについては、2学期が始まり、集団生活になっていることで、感染はある程度広がっていくだろうと思います。

所沢市でも子どもの感染者数は非常に多くなっています。多くの場合は軽症で、子どもの年齢によりますが、軽症の場合、発熱、せき、鼻水が出るケースが多く、いわゆる風邪症状になります。

はらこどもクリニックでも5波の時は、患者さんに酸素吸入器を貸したケースもありましたが、6、7波では、そこまで重症化する患者さんはおりません。

ただし、子どもの場合、熱性けいれんや脳症になる症例も一定数みられていますので、注意が必要です。

また問題なのが、後遺症が残る子どもが多いという点です。味覚障害など大人と同じような症状を訴えるケースもありますが、コロナ感染を機に不登校になってしまうケースもみられています。子どもの場合、実際に体調がすぐれなくなっているのか、感染をきっかけにメンタル的なものが悪くなったのかは、判断が非常に難しいのです。

また、今回の第7波では、爆発的な感染状況により、保健所のキャパシティーを完全オーバーしてしまいました。そのため、軽症の場合、経過観察等を行うことができず、そのままになっているため、実際にはどのくらい重症化しているかなどのデータは取れてはいないので実態をつかみにくいという問題もあります。

お子さんの予防接種を迷っている方も多いと思いますが、今後も別の変異株が発生し、再び流行の波が来ることは十分に予想されます。社会全体が少しでも落ち着いているうちに、接種をしていただくようお願い致します。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
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