風疹の流行 まずは抗体検査をしよう はらこどもクリニックブログ

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前回に引き続き、流行中の風疹のお話です。

風疹に対するリスクが高いのが、現在30代~50代の世代です。この世代は、風疹のワクチンを打っていない可能性の高い世代になります。昭和37~54年生まれの場合、女性しかワクチン接種が行われておらず、男性は風疹の免疫がない人が多くいます。また、昭和54~62年生まれの方は、予防接種制度の問題で接種率が低く、風疹の免疫がない人が多くなります。

昭和60年代生まれの女性は、2018年現在30代前半ということになりますから、妊娠される可能性は大いにあります。またその配偶者の方も、世代的に免疫のない人が多くなることでしょう。

この世代に当てはまる方たちには、まず風疹の抗体検査を受けることをお勧めします。埼玉県は、風疹のワクチン接種を受けていない、妊娠を希望される女性やその配偶者に対し、抗体検査の助成をしており、無料で検査を受けることができます。(すでに妊娠されている方は接種が受けられませんので、注意してください。)

検査で抗体価が低かった場合は、ワクチン接種を受けてください。また、この助成の対象にはなりませんが、妊婦さんと同居、もしくは頻繁に会うことがあるご家族も抗体検査をなるべく受けたほうが良いでしょう。ちなみにこの助成事業で抗体検査を受けた方のうち、免疫が十分ではなく、風疹の予防接種を推奨された方は約27%ということなので、4人に1人くらいの割合です。

通知などがあるわけではないため、この助成制度をご存じない方も多くいらっしゃるでしょう。実際に利用数は決して多いとは言えません。助成事業のホームページへのリンクを貼っておきますので、上に挙げた世代の方を中心に、是非、制度を利用して検査を受けてみてください。

埼玉県の風疹抗体検査の助成事業

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0701/fuusinn-kanzyazouka.html

 

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
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受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

 

風疹の流行 成人の風疹は要注意  はらこどもクリニックブログ

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関東地方を中心に風疹が流行しています。10月17日時点で累計1289人、報告数はついに1000人を超しました。

風疹は発熱、発疹、リンパの腫れといった症状が出る病気です。ただし発熱も必ずしも出るわけではなく、半分くらいの割合です。また、感染しても症状が出ない不顕性感染も15~30%程度あるといわれています。従来は、子ども達が集団生活の中で罹る病気でしたが、ワクチン接種のおかげもあり、近年では成人、それも男性の罹患が多くなってきています。

子供の場合は、上に書いたように症状が軽く出ることもあるのですが、大人の場合、症状が重くなることが間々あります。発疹が出るとはいいますが、その出方は人によって様々で、一概にこう出たら風疹だという診断が難しいのです。また、昔と違って風疹を見慣れている医師が少なくなり、判別が難しいという側面も否めません。

また、若い女性が風疹に罹ると、関節が大きく腫れるという症状が出ることがあります。痛みを伴うことも多く、辛い症状のひとつです。(ちなみにこれは、風疹ワクチンを打った場合にも現れる場合があります。)

既に多くのメディアも報じている通り、妊婦さんが風疹に感染すると、生まれてくる赤ちゃんの重大な障害が起こる「先天性風疹症候群」になる可能性があります。障害が重かった場合、死に至ることもあります。

そのことを避けるためには、まず自分が風疹の既往歴があるかどうか、風疹のワクチンの接種歴があるかどうか調べること。分からない場合は、病院やクリニックで抗体検査を受け、自分に風疹の抗体が十分にあるかどうかを調べてみてください。次回は風疹抗体検査への補助制度について、書いてみたいと思います。

 

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アトピー性皮膚炎について はらこどもクリニックブログ

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アレルギー性疾患の中で、厄介な病気の一つが「アトピー性皮膚炎」です。皮膚のバリア機能が低下し、炎症を起こし、痒みを伴う湿疹が出ます。慢性的に症状が出て、治りにくいことが特徴です。

それゆえに民間療法を含め、様々な治療法(と言われるもの)が色々と出てきてしまっており、患者さんがきちんとした治療を受けられていないケースが多く見られるのも大きな問題です。

アトピー性皮膚炎にはきちんとした医学的な定義があります。皮膚炎の状態を診断するのには、視診(目で見て状態を判断すること)と触診(患部に触って状態を判断すること)の2つが絶対に必要です。皮膚の乾燥具合や湿疹の状態は、目で見て実際に触らないと分からないからです。

これをせず、医学的な定義を無視して、アトピー性皮膚炎と判断する医師も少なからずいます。例えば、生後3ヶ月以内にアトピー性皮膚炎と診断された場合は、セカンドオピニオンを受けてみるのも選択肢に入れてみてください。全くゼロとは言い切れませんが、生後3ヶ月程度でアトピー性皮膚炎が発症することは極々まれなことです。また、痒疹(ようしん)というかゆみが強く出る湿疹の一種も、アトピー性皮膚炎と誤診されやすい皮膚病のひとつです。

また、治療についてステロイドがダメ、保湿剤がダメ、何も塗らないでよいというのは大いに間違った考え方です。アトピー性皮膚炎の治療では、弱ってしまった肌のバリア機能をしっかりとケアしてあげることが不可欠です。それによりアトピーだけではなく、他のアレルギー症状(食物アレルギーなど)が併発することを防ぐこともできます。ステロイドは副作用が強い薬というイメージがありますが、症状にあわせて薬の強さ、塗る量、回数をしっかりとコントロールすれば非常に有効かつ、安全に使うことができる薬です。重要なのは、どう使うかということです。

例えば、ステロイド外用薬は薄く塗りすぎてしまうことが多い薬です。無意識のうちに強い薬だから塗りすぎてはいけないという意識が働いてしまうのかもしれません。アレルギー専門医である拓麿副院長の診察では、どのくらい塗ればよいかという見本を、実際に診察の中で塗って患者さんに見てもらうことにしています。

アトピー性皮膚炎については、その症状に苦しむ患者さんが多いゆえに、様々な情報が溢れてしまっています。間違った情報に惑わされず、医師としっかり話し合って治療ができる環境で、治療を進めていってください。

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喘息のアレルゲンになるもの はらこどもクリニックブログ

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前回に引き続き、喘息のお話です。アレルギー性喘息のアレルゲンになるのは、ダニ、ハウスダスト、カビなどがあります。

ちなみにハウスダストという言葉自体はよく耳にすると思いますが、これがどのようなものだとしっかり言える人は少ないかもしれませんね。ハウスダストとは、ダニの死骸やフン、ペットの毛、タバコの煙、カビ、細菌などの微細なホコリの総称を言います、当然、ひとつではなく、複数のものが混じり合っています。

喘息を引き起こすカビの代表的なものには「アルテルナリア」というものがあります。アルテルナリアは細かいので、吸い込むと身体の奥までいってしまい、喘息の原因になりやすいのです。

ペットを飼っていると喘息を引き起こしやすいことが分かっています。これはペットの毛自体がアレルゲンになるほかに、ペットの毛やフケがダニの栄養となって、ダニが増えやすくなるからです。

ペットを飼っていると免疫に良く、アレルギー症状が出にくいと言われることもありますが、残念ながら高温多湿の日本では、それは当てはまりません。(アジア・オセアニア地域では、ペットを飼っているほうがアレルギー症状が出やすいという調査結果が出ています。一部ヨーロッパでは、逆の結果が出ているところもあります。)

ちなみに犬よりも猫の方が、人間の掃除が行き届かないようなところに行くことが多いため、よりダニが増えやすい傾向にあるようです。

このようなアレルゲンを排除するには、当然ですがきちんと掃除をし、部屋をきれいに保つことがとても大切です。それにより症状の重さや発作の頻度を抑えることができます。

実は喘息は30代になると発作が再発するということが問題になっています。子供の頃は親御さんが一生懸命掃除をしてくれ、薬の管理も行ってくれていたものが、大人になり、一人暮らしを始めると、そこがルーズになり、症状が出てきてしまうということが原因だといわれています。

また、大人になると、子供の時のように医療費の補助が出ません。(東京都は「東京都大気汚染医療費助成制度」というものがあり、治療費が一定額を超えた場合、成人の喘息に対しても補助が出ます。)月に5,000~6,000円程度の負担になってしまいます。この負担を嫌って、きちんとした治療を受けない人も多いようです。

小学生くらいのお子さんに、このようなことを説明してもなかなかピンと来ないというのがあるかもしれません。しかし、将来大人になったとき健康的な生活を送れるように、お部屋のお掃除をしっかりと習慣付けておくことは大切ですね。

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小児喘息について はらこどもクリニックブログ

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はらこどもクリニックで、小児アレルギーの中で最も患者さんの数が多いのが「小児喘息」です。

「喘息」は、ダニやホコリなどの刺激物により、気道が炎症を起こすことで気道が狭くなり、呼吸が苦しくなるという症状が出ます。息をするたび、「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」という音が出たりします。喘息の発作は圧倒的に夜が多く、症状がひどいと呼吸困難になって死に至ることもあります。(アレルギー性のほかにも「アスピリン喘息」もあります。)

様々な調査がありますが、現在の子供の有病率は、8~10%程だと言われています。ピークよりは下がりましたが、30年前に比べると、2~3倍に増えています。大気汚染が進んでいること、また冷暖房の普及で季節感がなくなったことにより、アレルゲンとなるダニが棲みやすくなってしまったことが原因として考えられています。

喘息は呼吸器系なので冬の病気と思われがちですが、実際は、症状が重くなるのは秋です。その明確な原因は分かっていませんが、1日の温度差、台風や秋雨前線による気圧の変化が影響しているのではないかと言われています。またアレルゲンとなるダニやハウスダストが、9~10月にかけて多くなるというのも影響しているでしょう。

小児喘息は自然に治ることが多い病気です。アレルゲンに対する過敏性は年齢が上がることに落ちていくことが多く、小学校高学年までに5割程度は治まるイメージです。(昔はもう少し治りがよく、7割程度は治まっていたのではないかと思います。)ちなみに拓麿副院長も小3の頃までは、小児喘息の症状が出ていました。

喘息は日常生活を送る上で、色々な不便があります。そのひとつがスポーツです。長距離走やサッカーのような呼吸数を上げるようなスポーツは、発作が起こりやすくなる傾向があります。対して水泳やスキーのようなスポーツは呼吸数が少なくて済むので、喘息には良いと言われています。

昔は喘息の発作が酷くなり、夜中病院に駆け込むということもよく見られましたが、現在では薬が良くなっていますので、そのような光景を見ることは少なくなりました。また、免疫療法など有効な治療法も増えています。家の掃除や薬のコントロールなど、親御さんの協力も症状の改善に必要不可欠です。病気と上手に付き合って、症状を抑えていきましょう。

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子供にも2型糖尿病が増えている はらこどもクリニックブログ

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子供の2型糖尿病が増えています。昔はほとんどいませんでしたから、これは驚くべきことです。

まず第一に食生活が変わったこと、そして運動習慣のない子供が増えたこと、また外遊びをしない子供が増えたことも影響しているでしょう。

子供の糖尿病については、国や自治体の方も重く見ており、学校健診で尿糖に以上があった場合には、その場で検査センターに連絡されたうえで、すぐに家庭に連絡するというような体制ができています。(1型の場合は、急激に症状が進行することがあるため。)

小児の2型糖尿病は症状が浅い場合は治ります。しかし、治療はそれほど簡単ではありません。子供だけではなく、家族全体の生活習慣が大きく影響しているからです。子供だけを診ればよいという訳ではなく、家族全体を診療しなくてはなりません。治療には家族の理解と努力が不可欠です。

糖尿病の場合、診断基準がはっきりとしているため、データを見て「糖尿病です。」という病名はすぐに診断できますが、そこからどうコントロールするかをきちんとできる医師は多くありません。それが小児であればなおさらです。

また、男性医師の場合、糖尿病だから食生活を改善してくださいということは言えても、では具体的にどんな料理を作ればよいかという具体的なアドバイスがしにくいという面もあるでしょう。

糖尿病の治療には、まさしく家族診療・ファミリーメディスンという考え方が必要です。はらこどもクリニックでは、この理念に基づき、患者さんが信頼できる糖尿病治療を行っていきたいと考えています。

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「みんなで取り組む乳幼児健診」出版のお知らせ はらこどもクリニックブログ

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みんなで取り組む 乳幼児健診(編集:原朋邦)

原朋邦院長が編集を務めた乳幼児健診についての本「みんなで取り組む乳幼児健診」が出版されました。

今まで乳幼児健診について詳しく分かりやすくまとめた本は余りありませんでした。この本は、乳幼児健診を行ううえで役に立つポイントを、様々な筆者の方が書いてくれています。

基本的には医療関係者向けに書かれた本ですので、子供をもつ親御さんが必要とする本ではありませんが、このブログを読んでいる医師やコメディカルの皆さんには、是非目を通して頂きたい内容になっています。

Amazonで手軽に購入できますので、リンクを貼っておきます。上記の本の画像やタイトルをクリックして頂けると、Amazonのリンクへ飛びます。

 

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1型糖尿病と2型糖尿病 はらこどもクリニックブログ

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みなさんは糖尿病には大きく2つのタイプがあるということをご存知でしょうか?

そもそも糖尿病とは、インスリンの作用が上手く働かないため、血中のブトウ糖を上手く活用できず、血糖値が高くなっている状態を言います。

1型、2型があって、それぞれ発症のプロセスや治療についても全く異なります。(ちなみに他にも妊娠糖尿病などもあります。)一般的に「糖尿病」として知られているのは2型糖尿病のことで、日本においては糖尿病の大多数(約90%)を2型が占めています。

1型は、インスリンを作る細胞に対し、自分自身の身体の免疫が働いてしまい、細胞を壊してしまうことが原因で起こります。体内でインスリンを作ることができなくなるため、治療としては定期的にインスリンを体内に注入する必要があります。小児に発症することが多く、糖尿病全体で見ると1型の割合は約3%となっていますが、15歳以下でみると、約15%という高い割合となっています。子供が1型糖尿病を発症した場合には注意が必要です。高血糖になり、急激に合併症が進んで死に至る可能性もあります。

2型はインスリンの分泌量が減ってしまったり、インスリンに対し身体が鈍感になり効きにくくなるという病気です。食生活や運動不足が原因とされ、症状が軽い場合は、生活習慣を改善することで症状が治まる可能性もあります。昔はほぼ完全に大人の病気でしたが、現在は子供でも2型糖尿病がみられるようになっています。

次回のブログでは、子供の2型糖尿病について書いてみたいと思います。

 

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子供の肥満 はらこどもクリニックブログ

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子供の肥満が世界的に増加傾向にあるそうです。日本はアメリカや中国に比べれば、その割合は少ないですが、それでも40年前と比べると、数倍に増えているといいます。(太りすぎの子供の割合、アメリカ42%、中国29%、日本14%、WHOの調査による)。いわゆる脂肪肝になっている子供も多く見られます。

教育界では子供の肥満に対して危機感を持っていて、それを減らすための対策をしています。学校は年に複数回身長・体重を測るようにしていて、もし肥満傾向にあるようなら、勧告のような形で病院を紹介することもあるようです。しかし、現状では教育現場での進みに、医療側が追いついていないのが実情です。子供の肥満数は多いのに対し、それをきちんと診られる医師が少ないのです。

肥満を改善するには、代謝についてきちんと診られなければなりません。そうなると数は少なく、特定の医療機関に学校からの紹介等が集中してしまう状態になっています。紹介等がない場合、子供の肥満を改善したいと親御さんが思っても、どこに行っていいか分からないという問題もあります。

子供の肥満治療については、すぐに結果が出るわけではありません。子供に無理なダイエットをさせるわけにはいきませんし、食事を改善しようと思うのなら家族の努力も必要になってきます。子供だけではなく、食生活という面で家族全体をカウンセリングしなければなりません。実際に治療を始めても、最初はなかなか痩せませんし難しいです。しかし、食事や運動習慣が改善され、痩せだすと早いのも特徴です。

肥満そのものは病気ではありませんが、肥満を原因とした様々な病気を発症します。生活習慣病などは大人の病気と思いがちですが、太っている子供の場合、同じように病気のリスクを抱えてしまうのです。また、子供の肥満はそのまま大人になってからの肥満にもつながりやすいことが分かっています。

子供の肥満の予防には、家族の意識も大切です。もし心配なことがあれば、お気軽にご相談ください。

 

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ステロイド外用薬についての正しい知識 はらこどもクリニックブログ

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お子さんの皮膚疾患で処方されるステロイド系の外用薬、いわゆるステロイド軟膏やクリームですが、何となく「怖い」というイメージを持っていませんか?

確かにステロイドは副作用もあります。皮膚の萎縮や腎機能の低下などですが、これは不必要に強い薬を不必要な期間まで使用した場合の話です。効果的に使えば、ステロイド外用薬はとても有効なお薬です。厳密に言えば、副作用のない薬はありません。どんな薬でも誤った使い方をすれば副作用は起きてしまうのです。

では、なぜ「ステロイド=怖い」というイメージがついたのでしょうか。そのひとつとして、ステロイド軟膏が出回り始め、従来の軟膏と切り替わった時、ステロイドのレベルとしては弱いものであるにもかかわらず、非常によく効きたということがあるのではないかと考えています。効きすぎるゆえに怖い、よく効く薬は副作用が強いというなんとなくのイメージですね。

もうひとつは誤った使い方による副作用が起きているということが挙げられます。

ステロイド外用薬は、患者さんが自分で適当に使ってしまうことが多い薬のひとつなのです。例えば塗り忘れてしまったり、自己判断で塗るのを止めてしまったり、逆に多めに使いすぎてしまったりといったものです。患部に塗るだけという手軽さゆえに、適当な使い方も増えてしまうのでしょう。

現在ステロイド外用薬は強さが5段階に分かれており、軟膏とクリームにも分かれています。症状によって強さと使用期間をしっかりと判断し、正しい使い方をすれば、非常に有効な薬です。また、ステロイド外用薬に含まれているステロイド成分は、1%にも満たないレベルです。残りの99%以上は別の成分ということになります。本来ならばステロイドだけではなく、薬のほとんどを占める成分を重要視すべきです。しかし、そこをきちんと調べて使っているケースというのは、決して多くないでしょう。

ワクチンなどもそうですが、根拠はなくてもなんとなく「怖い」というイメージがついてしまった薬は、たくさんあります。中には絶対に使いたくないという親御さんもおられることでしょう。しかし、重要なのは、どんな薬もいかに正しい使い方をするかです。

もしお薬で不安なことがあれば、きちんとお話させていただきますので、不安を抱え込まずご相談くださいね。

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