喘息のアレルゲンになるもの はらこどもクリニックブログ

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前回に引き続き、喘息のお話です。アレルギー性喘息のアレルゲンになるのは、ダニ、ハウスダスト、カビなどがあります。

ちなみにハウスダストという言葉自体はよく耳にすると思いますが、これがどのようなものだとしっかり言える人は少ないかもしれませんね。ハウスダストとは、ダニの死骸やフン、ペットの毛、タバコの煙、カビ、細菌などの微細なホコリの総称を言います、当然、ひとつではなく、複数のものが混じり合っています。

喘息を引き起こすカビの代表的なものには「アルテルナリア」というものがあります。アルテルナリアは細かいので、吸い込むと身体の奥までいってしまい、喘息の原因になりやすいのです。

ペットを飼っていると喘息を引き起こしやすいことが分かっています。これはペットの毛自体がアレルゲンになるほかに、ペットの毛やフケがダニの栄養となって、ダニが増えやすくなるからです。

ペットを飼っていると免疫に良く、アレルギー症状が出にくいと言われることもありますが、残念ながら高温多湿の日本では、それは当てはまりません。(アジア・オセアニア地域では、ペットを飼っているほうがアレルギー症状が出やすいという調査結果が出ています。一部ヨーロッパでは、逆の結果が出ているところもあります。)

ちなみに犬よりも猫の方が、人間の掃除が行き届かないようなところに行くことが多いため、よりダニが増えやすい傾向にあるようです。

このようなアレルゲンを排除するには、当然ですがきちんと掃除をし、部屋をきれいに保つことがとても大切です。それにより症状の重さや発作の頻度を抑えることができます。

実は喘息は30代になると発作が再発するということが問題になっています。子供の頃は親御さんが一生懸命掃除をしてくれ、薬の管理も行ってくれていたものが、大人になり、一人暮らしを始めると、そこがルーズになり、症状が出てきてしまうということが原因だといわれています。

また、大人になると、子供の時のように医療費の補助が出ません。(東京都は「東京都大気汚染医療費助成制度」というものがあり、治療費が一定額を超えた場合、成人の喘息に対しても補助が出ます。)月に5,000~6,000円程度の負担になってしまいます。この負担を嫌って、きちんとした治療を受けない人も多いようです。

小学生くらいのお子さんに、このようなことを説明してもなかなかピンと来ないというのがあるかもしれません。しかし、将来大人になったとき健康的な生活を送れるように、お部屋のお掃除をしっかりと習慣付けておくことは大切ですね。

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

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