親御さんが小児科にこられる中で、非常に数が多いのが「便秘」です。
特に小さなお子さんの場合、野菜を食べないなどの好き嫌いの問題や、便秘になると食欲が落ち、ご飯を食べなくなるなどもありますから、栄養面のことも含め、親御さんが心配になってしまうのでしょう。
実は3~4歳までは腸の動きが未熟で、そもそも便秘になることが多いということが分かっています。ですので、小さなお子さんが便秘気味になるのは、当たり前くらいに思っていてもいいかもしれません。はらこどもクリニックでも、「摘便」といって、肛門から指を入れてうんちの塊をかき出すという処置をすることがよくあります。
大体目安として、1週間に2~3回、排便があれば大丈夫でしょう。医学的にはRome分類というものがあり、4歳未満の小児では、以下の項目のうち、2つが1ヶ月以上あることで慢性的な便秘と判断します。
1:1週間に2回以下の排便
2:トイレでの排便を習得した後、少なくとも週に1回の便失禁
3:過度の便の貯留の既往
4:痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往
5:直腸に大きな便塊の存在
6:トイレが詰まるくらい大きな便の既往
便秘気味になってしまった時のひとつの解決方法として、小腸では吸収できないタイプの糖分を摂らせるというものがあります。小腸で吸収されなかった糖分は大腸で反応し、便が緩くなるのです。
その代表的なものが、果物に含まれる「果糖」です。特にみかんはその甘み成分のほとんどが果糖なので、便秘気味になったら、みかんを食べさせるというのは効果があります。また単純に果糖を摂るということであれば、果汁100%のみかんジュース、オレンジジュースを飲ませるという方法でも大丈夫です。
ちなみにダイエット食品やガムなどに入っている人口甘味料でお腹が緩くなるという場合がありますが、これも同じ理由です。
便秘は癖になってしまうこともあるので、なるべく定期的な排便の習慣をつける。また便秘になってしまったら、大人がきちんと気をつけてあげることが大切です。
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