アレルギー」カテゴリーアーカイブ

[アレルギー科]ピーナッツ・アレルギー花粉症との関連

前回はアメリカでのピーナッツアレルギー事情をご紹介しました。今回は他の国のアレルギー事情を少しご紹介したいと思います。

また日本ではアレルギーといえば、スギ花粉による花粉症が猛威を振るっています。今冬は暖かい日も多く、2月のかなり早い段階から花粉が飛んでいたようですね。これからがピークとなるはずですから、花粉症の方は、辛い季節になってきますね。

実はスウェーデンも花粉症大国として知られています。日本と同じように、花粉の季節になると、天気予報の中に「花粉の飛散予報」が入ってくるそうです。ただしスウェーデンの場合、スギではなく、ハンノキやシラカバの花粉が主な原因となっています。

厄介なのは花粉アレルギーが、似た因子をもつ他の食物アレルギーを引き起こすというところです。スウェーデンでは、シラカバの花粉症が原因で、ピーナッツアレルギーを引き起こすケースがかなりあるようです。日本では、シラカバの花粉症というのはほぼ考えられませんので、同様のケースは余りありません。スペインでも花粉症の人が多く、そこからモモなどのフルーツに対して、食物アレルギーになってしまうケースが多いようです。

花粉症の方で、フルーツを食べた時に口や唇がかゆくなったり腫れてしまったり、のどにイガイガ感が出た場合、他のアレルギーを併発している可能性はあります。早めに受診してくださいね。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
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受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
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[アレルギー科]ピーナッツ・アレルギーの対処法と他アレルギーとの関連

食物アレルギーについて、「小さい時にはアレルゲンを食べさせない」→「アレルゲンはなるべく早いうちから食べさせた方がよい」という風に変っているという話題は、当ブログでも度々触れてきました。

これは当然日本だけではなく、世界的な流れです。例えばアメリカではピーナッツアレルギーの子供が非常に多いことで知られていますが、かつてはピーナッツを食べさせるのは3歳くらいからとされてきました。ところが実際にはピーナッツデビューを遅らせることで、アレルギーリスクがむしろ増えていることが分かり、今では固形物が食べられる月齢ならば、ピーナッツデビューをして構わない、むしろ食べさせた方がよいという方針に大転換されました。これは2017年のことなので、わずか2年前です。

それまではずっとエビデンス(科学的根拠)が無い状態で、アレルゲンを避けるということになっていたのですね。常識やコモンセンスというものが悪い意味でバイアスをかけてしまった最たる例でしょう。

ちなみにピーナッツアレルギーは、ローストした方が出やすく、油で揚げたほうが出にくいというデータがあるようです。調理方法でもアレルギーの出やすさは変わってくるものなのですね。

長くなったので今回はこの辺で。次回は花粉症とピーナッツアレルギーの関連性についてご紹介したいと思います。

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食物アレルギーの治療 所沢市 はらこどもクリニック

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数あるアレルギー症状の中でも、食物アレルギーは日常生活に大きな影響が出る症状のひとつです。

食物アレルギーの治療には、これという特効薬はありません。基本的には、何がアレルゲンなのかをしっかりと見極め、そのアレルゲンとなる食物を除去していく、また摂取できる限度量、過熱・調理によって食べられるのかどうかなどをきちんと見極めていくことになります。

もうひとつは定期的に少しずつアレルゲンとなる食物を摂って、徐々に摂取量を増やしていくという方法(経口免疫療法)です。この治療法は一時期マスコミなどにも取り上げられたため流行しました。しかし、適当にやると事故も多く、効果が出る患者さんは限られています。途中までは順調に摂取できる量が増えていても、突然戻ってしまうこともあります。

はらこどもクリニックでは、お昼休みを利用し、アナフィラキシーショック等の緊急事態が起こっても対処ができるようにして、少数の患者さんにのみ実施しております。この治療法はリスクも大きく、それに見合ったリターンが得られるとも限りませんので、甘い記事等に惑わされず、きちんと医師と相談して行ってください。絶対に家庭内で自己判断で行ってはいけません。本当に命を落とすことになります。

食物アレルギーは自然と治るケースが多く、3歳近くになるまでに大体治りますが、アレルギー反応の強さも人によって異なりますし、大人になっても残る場合もあります。大人の場合でもアレルゲンをしっかりと除去していく方法は変わりません。

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アレルギーマーチとは?  はらこどもクリニックブログ

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「アレルギーマーチ」という言葉があります。一人の患者さんに対し、様々なアレルギー性疾患が次々と発病していく状態のことを言います。実際アレルギー性疾患は、複数発症することが多く、それが患者さんを苦しめる原因となっています。

例えば、アレルギー性鼻炎の患者さんの場合、症状が軽いものを含めれば、8割近くがアレルギー性喘息も発症します。またアトピー性皮膚炎の患者さんは、食物アレルギーを発症することが多くなります。

アレルギー性疾患を治療する場合、病気ひとつを診るのではなく、そのほかの症状のケアを含めて、治療やケアを行っていく必要があります。

アレルギーは年齢が上がりにつれ症状が治まっていくことがほとんどです。アトピー性皮膚炎なら大人になるまでに8割程度が、食物アレルギーも3歳近くになるまでに大体治ります。喘息も小学校と中学校では、有病率に大きな差があります。(逆に中学生で直っていない場合、大人になっても治りにくいことが多いです。)

その期間までに症状をしっかりとコントロールし、生活の質をなるべく落とさないようにするのが重要です。アレルゲンに近づくな、あれを食べるな、これを食べるな、というだけの医師も少なからずおりますが、それは本当の治療とは言えないと思います。

幸い、現在では治療に使用できる薬もよくなり、通院の回数も抑えられたり、免疫療法など治療の幅も広がっています。喘息であれば、きちんと治療をすれば、症状はほとんど抑えられます。はらこどもクリニックでは、アレルギー性疾患単体を診るのではなく、患者さんのアレルギーをトータルで診て治療・コントロールを行うトータルアラジストとして、治療を行っていきたいと考えています。

 

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アトピー性皮膚炎について はらこどもクリニックブログ

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アレルギー性疾患の中で、厄介な病気の一つが「アトピー性皮膚炎」です。皮膚のバリア機能が低下し、炎症を起こし、痒みを伴う湿疹が出ます。慢性的に症状が出て、治りにくいことが特徴です。

それゆえに民間療法を含め、様々な治療法(と言われるもの)が色々と出てきてしまっており、患者さんがきちんとした治療を受けられていないケースが多く見られるのも大きな問題です。

アトピー性皮膚炎にはきちんとした医学的な定義があります。皮膚炎の状態を診断するのには、視診(目で見て状態を判断すること)と触診(患部に触って状態を判断すること)の2つが絶対に必要です。皮膚の乾燥具合や湿疹の状態は、目で見て実際に触らないと分からないからです。

これをせず、医学的な定義を無視して、アトピー性皮膚炎と判断する医師も少なからずいます。例えば、生後3ヶ月以内にアトピー性皮膚炎と診断された場合は、セカンドオピニオンを受けてみるのも選択肢に入れてみてください。全くゼロとは言い切れませんが、生後3ヶ月程度でアトピー性皮膚炎が発症することは極々まれなことです。また、痒疹(ようしん)というかゆみが強く出る湿疹の一種も、アトピー性皮膚炎と誤診されやすい皮膚病のひとつです。

また、治療についてステロイドがダメ、保湿剤がダメ、何も塗らないでよいというのは大いに間違った考え方です。アトピー性皮膚炎の治療では、弱ってしまった肌のバリア機能をしっかりとケアしてあげることが不可欠です。それによりアトピーだけではなく、他のアレルギー症状(食物アレルギーなど)が併発することを防ぐこともできます。ステロイドは副作用が強い薬というイメージがありますが、症状にあわせて薬の強さ、塗る量、回数をしっかりとコントロールすれば非常に有効かつ、安全に使うことができる薬です。重要なのは、どう使うかということです。

例えば、ステロイド外用薬は薄く塗りすぎてしまうことが多い薬です。無意識のうちに強い薬だから塗りすぎてはいけないという意識が働いてしまうのかもしれません。アレルギー専門医である拓麿副院長の診察では、どのくらい塗ればよいかという見本を、実際に診察の中で塗って患者さんに見てもらうことにしています。

アトピー性皮膚炎については、その症状に苦しむ患者さんが多いゆえに、様々な情報が溢れてしまっています。間違った情報に惑わされず、医師としっかり話し合って治療ができる環境で、治療を進めていってください。

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喘息のアレルゲンになるもの はらこどもクリニックブログ

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前回に引き続き、喘息のお話です。アレルギー性喘息のアレルゲンになるのは、ダニ、ハウスダスト、カビなどがあります。

ちなみにハウスダストという言葉自体はよく耳にすると思いますが、これがどのようなものだとしっかり言える人は少ないかもしれませんね。ハウスダストとは、ダニの死骸やフン、ペットの毛、タバコの煙、カビ、細菌などの微細なホコリの総称を言います、当然、ひとつではなく、複数のものが混じり合っています。

喘息を引き起こすカビの代表的なものには「アルテルナリア」というものがあります。アルテルナリアは細かいので、吸い込むと身体の奥までいってしまい、喘息の原因になりやすいのです。

ペットを飼っていると喘息を引き起こしやすいことが分かっています。これはペットの毛自体がアレルゲンになるほかに、ペットの毛やフケがダニの栄養となって、ダニが増えやすくなるからです。

ペットを飼っていると免疫に良く、アレルギー症状が出にくいと言われることもありますが、残念ながら高温多湿の日本では、それは当てはまりません。(アジア・オセアニア地域では、ペットを飼っているほうがアレルギー症状が出やすいという調査結果が出ています。一部ヨーロッパでは、逆の結果が出ているところもあります。)

ちなみに犬よりも猫の方が、人間の掃除が行き届かないようなところに行くことが多いため、よりダニが増えやすい傾向にあるようです。

このようなアレルゲンを排除するには、当然ですがきちんと掃除をし、部屋をきれいに保つことがとても大切です。それにより症状の重さや発作の頻度を抑えることができます。

実は喘息は30代になると発作が再発するということが問題になっています。子供の頃は親御さんが一生懸命掃除をしてくれ、薬の管理も行ってくれていたものが、大人になり、一人暮らしを始めると、そこがルーズになり、症状が出てきてしまうということが原因だといわれています。

また、大人になると、子供の時のように医療費の補助が出ません。(東京都は「東京都大気汚染医療費助成制度」というものがあり、治療費が一定額を超えた場合、成人の喘息に対しても補助が出ます。)月に5,000~6,000円程度の負担になってしまいます。この負担を嫌って、きちんとした治療を受けない人も多いようです。

小学生くらいのお子さんに、このようなことを説明してもなかなかピンと来ないというのがあるかもしれません。しかし、将来大人になったとき健康的な生活を送れるように、お部屋のお掃除をしっかりと習慣付けておくことは大切ですね。

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小児喘息について はらこどもクリニックブログ

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はらこどもクリニックで、小児アレルギーの中で最も患者さんの数が多いのが「小児喘息」です。

「喘息」は、ダニやホコリなどの刺激物により、気道が炎症を起こすことで気道が狭くなり、呼吸が苦しくなるという症状が出ます。息をするたび、「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」という音が出たりします。喘息の発作は圧倒的に夜が多く、症状がひどいと呼吸困難になって死に至ることもあります。(アレルギー性のほかにも「アスピリン喘息」もあります。)

様々な調査がありますが、現在の子供の有病率は、8~10%程だと言われています。ピークよりは下がりましたが、30年前に比べると、2~3倍に増えています。大気汚染が進んでいること、また冷暖房の普及で季節感がなくなったことにより、アレルゲンとなるダニが棲みやすくなってしまったことが原因として考えられています。

喘息は呼吸器系なので冬の病気と思われがちですが、実際は、症状が重くなるのは秋です。その明確な原因は分かっていませんが、1日の温度差、台風や秋雨前線による気圧の変化が影響しているのではないかと言われています。またアレルゲンとなるダニやハウスダストが、9~10月にかけて多くなるというのも影響しているでしょう。

小児喘息は自然に治ることが多い病気です。アレルゲンに対する過敏性は年齢が上がることに落ちていくことが多く、小学校高学年までに5割程度は治まるイメージです。(昔はもう少し治りがよく、7割程度は治まっていたのではないかと思います。)ちなみに拓麿副院長も小3の頃までは、小児喘息の症状が出ていました。

喘息は日常生活を送る上で、色々な不便があります。そのひとつがスポーツです。長距離走やサッカーのような呼吸数を上げるようなスポーツは、発作が起こりやすくなる傾向があります。対して水泳やスキーのようなスポーツは呼吸数が少なくて済むので、喘息には良いと言われています。

昔は喘息の発作が酷くなり、夜中病院に駆け込むということもよく見られましたが、現在では薬が良くなっていますので、そのような光景を見ることは少なくなりました。また、免疫療法など有効な治療法も増えています。家の掃除や薬のコントロールなど、親御さんの協力も症状の改善に必要不可欠です。病気と上手に付き合って、症状を抑えていきましょう。

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アレルギー各種検査について はらこどもクリニックブログ 

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最近、お問い合わせが多いアレルギーの血液検査や経口負荷試験について、ご紹介したいと思います。

はらこどもクリニックでは、いくつかのアレルギー検査を実施しています。アレルギーの原因物質を調べる「血液検査」気管支喘息の気道炎症の評価を行う「呼気一酸化窒素(NO)測定」涙の中のIgEの値を測定し、アレルギー結膜炎を調べる「アレルギー結膜炎迅速診断」、食物アレルギーに関して、皮膚で検査する「プリックテスト」、実際にアレルゲンとなる食物をどれぐらい食べられるか、安全性を確認する「経口食物負荷試験」です。

このうち、「プリックテスト」と「経口食物負荷試験」については、予約制となっています。時間としては、昼休みの時間帯に来て頂き、試験を実施します。これは試験の中で、何か症状が出てしまったときでも、迅速に対処できるようにするためです。

負荷試験については、予約すれば誰でもできるというわけはありません。はらこどもクリニックでは、検査のみ実施ということはしておりません。検査は診療の一部であって、将来的な症状の改善を目指す流れの中で行うものです。「経口食物負荷試験」は負担も伴います。できる患者さんがそれほどいるわけではありません。検査をすることが目的なのではなく、その先、何のために検査を行うのかが重要なのです。

近年、何らかのアレルギーをもつお子さんは増えていることから、アレルギー検査については、医療機関によっては数ヶ月待ちというようなところもあるようです。実際に検査のご要望も増えてきています。しかし、はらこどもクリニックでは、上に述べたような考え方にもとづき、しっかりとした診察・治療の中で検査を行っています。アレルギー検査をご希望の方は、まずその必要性も含め、診察に来たいただければ幸いです。

 

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アレルギー科の実情とアレルギー専門医 その2

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前回に引き続きアレルギー科とアレルギー専門医についてのお話です。

例えば子供の食物アレルギーを例に挙げてみましょう。海外で食物アレルギーが多い食材に「ピーナッツ」があります。ピーナッツバターを多く摂る習慣のある海外では、子供のピーナッツアレルギーは大きな問題となっています。そういった国の中で、イギリスはピーナッツバターを食べさせる時期を遅くしている、対してイスラエルでは、かなり早い時期からピーナッツバターを食べさせています。では、どちらがピーナッツアレルギーの患者数が多いかというとイギリスなのです。

少し前までは、幼いうちはなるべくアレルゲンに触れさせないというのが当たり前の考えでした。今もそういう風に考えてらっしゃる親御さんは多いと思います。しかし、現在では、アレルゲンに触れなさ過ぎるのもダメという考え方が主流になりつつあります。

アレルギーというのは、体に害を与えない物質に対しても、体内の免疫が有害と判断して反応してしまう免疫の過剰反応です。そのため年齢を重ね、免疫機能がある程度発達してからアレルゲンとなる物質に触れると、アレルギー反応が起こりやすいということがわかってきました。

こういった最新の研究を学ばずに、アレルギー検査をして、ただそのアレルゲンに触れないようにしてくださいという医師がかなりの数いるということが大きな問題になっているのです。アレルギーは、子供の生活の質や、健康的な発育にも関係してくる重大な問題です。どのようにアレルギー症状を和らげるのか、患者さんの生活をどういう風に改善できるのかを示してあげるのが医師の仕事だと、はらこどもクリニックでは考えています。

アレルギー疾患に対する治療については、最新の研究に基づいた治療法のガイドラインと実際の現場での治療実態の間に、非常に大きなギャップがあることが問題になっている領域です。今まで根拠もなく当たり前に行われていた治療のイメージが強すぎて、患者さんだけではなく、医師さえもそれに囚われてしまっているのでしょう。はらこどもクリニックでは、アレルギーに対する正しい医療知識をきちんと普及していきたいと考えています。

お子さんのアレルギーでお悩みの親御さんは非常に多いと思います。いつでもお気軽にご相談ください。

 

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アレルギー科の実情とアレルギー専門医 その1

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例えば、「アレルギー科」の看板がかかっていたら、患者さんはアレルギーに詳しい先生がいると判断するのが普通だと思います。しかし、日本では、アレルギー科を標榜するのに特に規則や制限はありません。極端なことを言えば、医師免許を持っていれば、誰でもアレルギー科を標榜して構わないのです。

現在日本では、アレルギー疾患をもつ患者さんが年々増加しつつあり、現在では2人に1人の割合で何らかのアレルギーを持っているといわれています。その中でアレルギーに対する研究が進み、治療法も進歩しています。しかし、最新の知識や研究の成果を勉強せずに、一昔前の治療法方や治療に対する考え方のままに間違った治療をしている医療機関が多くなっていることが、医療界で問題になっています

みなさんは専門医制度というのをご存知でしょうか?医療といっても様々な分野・専門科がある中で、それぞれの専門領域で、その領域の専門研修を受け、患者さんから信頼される標準的な医療を提供できる医師=「専門医」とされています。簡単に言ってしまうと、この「専門医」の資格があるかどうかで、患者さんが何かの病気で病院にかかるときのわかりやすい判断基準にしてもらおうということです。今の医療界では、この専門医制度を活用する方向に舵が切られています。

専門医のひとつに「アレルギー専門医」があります。アレルギー専門医の数は全国的に見ても少なく、小児科でアレルギー専門医の資格を持つのは1000人程度となっています。所沢市に限れば数人、開業小児科に限れば、本クリニック副院長の原拓麿医師ひとりというのが実情です。

(アレルギー専門医についてはこちらをご覧ください。日本アレルギー学会専門医・指導医一覧

結果として、アレルギー科を標榜する医療機関の中で、全国平均で日本アレルギー学会に入っている医師がいるのは52%、専門医の資格を持っているのは、わずか30%にとどまっていることが分かっています。これだけアレルギーの悩む方が増えている中で。アレルギー科を標榜すれば患者さんが多く来るということで標榜している医療機関が少なくないのです。

もちろんアレルギー専門医を持っていなくても、きちんとしたアレルギー治療を行える医師はたくさんいます。特に様々な患者さんを診療され経験を重ねている年配の意思の医師の方には、そういう方が多いと思われます。ただし、年齢的にこれからそういう医師は徐々に減っていくと思われます。

今回は長くなってしまったのでこの辺で。次回もアレルギー科の実情についてお話したいと思います。
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