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[内科]抗菌薬と耐性菌について

抗菌薬の乱用と、それが引き起こす耐性菌の問題については、当ブログでも度々触れてきましたが、未だに医療界に大きな問題として存在しています。

(※一般的には抗生物質と言われることが多いですが、抗生物質というと抗がん剤なども含むほか、カビや細菌から生成するのではなく、化学的に合成される薬もあるため、現在では「抗菌薬」と言います。)

日本は他の国に比べて抗菌薬の使用頻度が高く耐性菌が発生しやすい状況となっており、世界的に見て耐性菌の輸出国と認知されてしまっています。数年前のサミットで安倍首相がその汚名を返上するため、抗菌薬の使用を1/3に減らすという宣言を行いました。それにより医療行政の流れも変わり、抗菌薬の乱用は、一時期よりは減りつつあります。

大きな病院などでは、抗菌薬を医師一人の判断でむやみに使えないようにしているケースも多くなりました。京都大学附属病院が、抗菌薬を使用するための委員会を設置し、その使用を厳格に管理し始めたのを皮切りに、全国にその流れは波及しています。

ただし個人の開業医の場合は、医師個人の知見、判断に拠ることになります。そのため、開業医はきちんと抗菌薬の有効性と危険性を学ばなければならないのです。

実際には多くの人にとって、耐性菌は余り身近なものではないかもしれません。耐性菌に感染したとしても、健康な人は軽い症状でおさまる場合が多く、問題になるのは病院などでの院内感染だからです。ですが、もし何かの病気にかかって入院した時、特に小さいお子さんや高齢の親御さんなどを想像してみてください。耐性菌による感染症に対し有効な手立てが打てず、症状が重篤化することは決して珍しい話ではないのです。

抗菌薬と耐性菌の問題は、医師だけではなく、患者さん側の問題もあります。日本には「何でも抗菌薬を飲めば治る」という概念が少なからずあるからです。

是非耐性菌の問題、頭の中に入れておいてくださると幸いです。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
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[内科]がんと貧血の関係

鉄分の欠乏による貧血についていくつか記事を書きましたが、それが原因ではない貧血もあります。他の病気に起因した貧血です。

ひとつは潰瘍などによる出血があり、貧血になってしまう場合です。30代~40代の女性に多いのは、子宮筋腫によって月経血が増え、慢性的な出血が起こることによって、貧血になるケースです。

また、がんになると、貧血の症状が起こる場合があります。出血が見られなくても、赤血球そのものの数が減って、MCV(平均赤血球容積≒赤血球の大きさと考えてください。)が大きくなります。これはがんによって代謝が下がることが原因と考えられます。(鉄欠乏の貧血の場合は、赤血球の数自体は変わらず、MCVが小さくなります。)ただし、がんも早期の場合では貧血にはならず、かなり進行してから症状が出ます。

このように赤血球の数値は、貧血だけではなく、様々な病気を発見する指針にもなります。貧血を放っておかず、健診で数値がおかしかったり、体調に変化がある場合などは、きちんと診察を受け、治療を行いましょう。

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[内科・小児科]ダイエットの悪影響

ダイエットというキーワードは、非常に耳目を集める言葉だそうです。インターネットでの検索ワード、雑誌などでの記事、TV番組のコンテンツなど、ダイエットを盛り込むことで、数字を取れるとも言われているとか。

確かに一度はダイエット経験があるという人は多いのではないでしょうか?もしくは、ご自身に経験が無くても家族や友人を見渡せば、ダイエットをしたことがあるという人が必ず1人は見つかるでしょう。それほど一般的なこととして扱われています。

もちろん太った人が適正体重に落とすことは、健康に良いことです。しかし太っていないのに痩せる、適正体重よりも大幅に体重を落とすなどの度を越したダイエットは、健康に悪影響を及ぼします。

ダイエットの悪影響のひとつは「食べない」ことによって、身体の成長や体調の維持に必要な栄養素が足りなくなるということです。ビタミン、鉄、亜鉛などが、ダイエットによって欠乏しやすい栄養素の代表的なものでしょう。以前のブログでも触れたように、鉄不足は貧血の原因となります。ダイエットをしている方が貧血で倒れるというのもそれほど珍しい話ではありませんね。

また亜鉛が不足すると、免疫力が落ちたり、皮膚病になったりします。味覚障害を引き起こす場合もあるので、とても大切な栄養素です。

もうひとつの悪影響は「摂食障害」に結びつきやすいということです。ダイエットがきっかけで過食症、拒食症になってしまう人が決して少なくありません。思春期にある女の子が、太りたくないから食べないというダイエットを行うのは、体の成長も妨げますし、心の健康も損なう可能性もあります。

ダイエットをしたいという方は、極端に食事制限をするのではなく、きちんとした運動も取り入れたダイエットを行うようにしましょう。

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[内科]現代人に不足しがちな栄養素 鉄分 その2

前回に引き続き、鉄分と、鉄分不足による貧血についてのお話です。

昔から鉄分が足りない時には、ホウレン草やひじきなどの鉄分が豊富な食材を摂りなさいと言われてきましたが、実際のところ、貧血の改善には「ヘム鉄(動物性の鉄分)」が必要なため、余り効果は期待できないと思います。ヘム鉄の摂取には、レバーや赤身の肉が適しています。

とはいえレバーは嫌いな方も多いですし、ご家庭でそれほど頻繁に食卓に上がる食材ではありません。なかなか食事だけでは解決できないことも多いです。

その場合は鉄剤のサプリメントを摂取する方法も手段のひとつです。(※つい最近、女子駅伝の選手への鉄剤投与が問題になりましたが、あれが鉄剤を注射するという方法です。鉄剤は摂取しすぎるとガンのもとになります。しかし、適正な量を経口摂取する場合は問題ありません。)

貧血というと、特に女性にはありがちな身体症状のひとつとして、ご本人も周りの人たちも余り深刻に考えない傾向にあります。しかし貧血は身体に大きな悪影響のある症状のひとつです。ご自身のために、きちんと貧血について考え、対策をおこなってください。

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[内科]現代人に不足しがちな栄養素 鉄分 その1

かつて食糧不足だった時代もあったことが嘘のように、現代は飽食の時代となっています。コンビニなどの廃棄食品が問題になることも多いようです。しかし、食べ物が足りていても、身体に必要な栄養が足りているとは限りません。このブログでも度々紹介している魚由来の脂肪酸もそうですが、もう一つ現代人に不足しがちなのは「鉄分」です。

これは特に女性にとって深刻な問題です。日本の20代~30代の女性の約3割が、鉄分不足により、ヘモグロビンの数値が12.0以下になっているといわれています。(健康診断でも調べるものですので、心配な方は、自分の数値を確認してみましょう。)

ヘモグロビンは、赤血球の中に含まれ、全身に酸素を運ぶ役割を果たしています。12.0以下はかなり低い数値になっていて、これが8を切ると、駅の階段が一気に上がれなくなるなど、より深刻な問題になってきます。6を切ると、心臓が酸素不足に対応しようとして、心筋が肥大するようになります。

これにはいくつか原因がありますが、女性の場合、影響が大きいのが月経です。また思春期の女の子が貧血で倒れたりするケースがありますが、これは月経に加え、部活動の影響が大きいと考えられます。

実はスポーツなどをして汗をかくと、汗と一緒に鉄分も体外に排出されてしまいます。大量の汗をかくスポーツ系の部活動は鉄欠乏を引き起こす原因となりえるのです。沖縄では、全国でも珍しく、学校の健康診断でヘモグロビンを測っているのですが、大体13~16%くらいの女の子が貧血気味だというデータが出ています。

長くなってしまったので今回はこのへんで。次回は貧血の改善方法についてご紹介します。

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[内科]実は麻しんも流行中! その理由は?

風しんの流行や「先天性風しん症候群」の話題を当ブログで取り上げてきましたが、実は2019年は麻しんも非常に流行しています。累積患者数でいうと、麻しん・風しんが大流行と騒がれた2014年の患者数の約1.5倍、11月中旬の数値でこれですから、最終的には2倍近くになってもおかしくはありません。

麻しんが流行しているのも風しんと同じ理由です。ワクチン行政の問題で一時期摂取率が低かったMRワクチンは、麻しんと風しんのワクチンなので、風しんに抗体がない世代は、麻しんにも抗体がないということになります。

麻しんの症状は風邪に似ており、鼻水、咳が出て、熱も高くなり、分泌物が多くなります。特徴としては、結膜炎の症状が出ることと、「コプリック斑」という発疹が現れるということですが、コプリック斑は3~4割の患者さんには出ないので、麻しんの診断にコプリック班を基準にしてはいけません。大人が罹ると非常に重症になるケースが多いのも特徴です。

昔は子供の罹る病気で、感染力も非常に高いため1日に何十人も患者さんを診たものです。ですが、現在では子供たちは定期接種でMRワクチンを接種していますから、罹るのは大人が多くなっています。所沢市でも患者さんはポツポツ出ている状況です。

ワクチンを受けていない世代の方が無料でできる風しんの抗体検査の結果、ワクチン接種の必要があった場合には、基本的に風しん単独ではなく、MRワクチンを接種します。両方の免疫を獲得できるので、無料クーポンを受け取っている方は、面倒くさがらずに、是非お近くの医療機関で抗体検査をやってください。

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[内科・小児科]抗インフルエンザ薬 使用について

11月中旬現在、全国的に見てもまだインフルエンザの流行には至っていないようです。はらこどもクリニックでも、患者さんはそれほど多くはなく、本格的な流行はもう少し先になるというところでしょうか。

さて抗インフルエンザ薬の中で、昨年登場した「ゾフルーザ」。罹患初期に1回だけ服用すればよいこと、そして副作用が少ないことから、効果の高い薬として全国的も非常に多く使用されています。

しかし、最近の調査の結果、ゾフルーザによって変異したゾフルーザ耐性ウイルスが、人-人間で感染している可能性が指摘されました。(※同じ抗インフルエンザ薬である「タミフル」にも耐性ウイルスが確認されていますが、こちらは人-人間の感染は確認されていません。)

また、成人に比べ、12歳以下の変異割合が大きいことも同時に観測されています。そのため厚労省は、ゾフルーザの使用について、「12歳以下に対して慎重投与」するよう通達を出しました。

ゾフルーザ耐性ウイルスは、あくまでゾフルーザへの耐性を持つということで、特に毒性が強くなったり、感染力が強くなったりということではありませんが、厚労省より上記通達が出ておりますので、はらこどもクリニックでも、通達に準じ、12歳以下への使用は、積極的には行わないこととさせていただきます。

もし、インフルエンザ治療で気になることがありましたら、お気軽に医師にご相談ください。

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[内科]改めて知って頂きたい「先天性風しん症候群」は怖い疾患 その1

当ブログでも度々触れていますが、昨年から患者さんの報告数が増え、大きな社会課題となっているのが「風しん」です。昨年の夏頃から患者数が増加しだし、2019年に入ってからも高いまま推移、9月頃になってようやく患者さんの報告数が減ってきました。約1年間、ずっと患者さんの報告数が多いままで推移ていたことになります。

風しん自体は症状が重くなっても命にかかわるようなことはほとんどありません。症状が出ない不顕性感染も多いため、罹っているのに気づかないケースも少なくありません。

ではなぜ、国や医師たちが大きな問題としているのでしょうか?それは、妊婦さんが風しんに感染すると、生まれてくる赤ちゃんに重い障害が発生する「先天性風しん症候群」が起こる可能性があるからです。実際に2014年以降報告のなかった「先天性風しん症候群」は、2019年になって3名報告されています。そのうち1名は埼玉県の方です。

では「先天性風しん症候群」では、具体的にどんな症状が発症するのでしょうか。大きくは3つ「白内障」・「心奇形」・「高度の難聴」です。

「白内障」は眼の水晶体は濁ってしまう病気です。治療としては手術で濁り部分を摘出し、場合によって人工水晶体を埋め込みます。ある程度の視力は回復しますが、遠近の調節に苦労することになります。

「心奇形」は心臓の奇形です。軽度であれば成長過程で自然治癒することもありますし、手術で比較的治りやすい症状です。(※もちろん重度の場合は、亡くなるお子さんもいます。)

厄介なのが「難聴」です。「先天性風しん症候群」由来の難聴は、治療の方法が余りありません。今は人工内耳もあるのですが、それを入れてもあまり効果がないことが多いのです。

長くなってしまったので続きはまた次回。

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[小児科・内科]手足口病 大人がかかると

代表的な夏風邪のひとつとして知られる手足口病。今年も7月中旬をピークとして勢いは弱まりましたが、9月に入り学校が始まって集団生活になり、依然として患者さんの数が多い状態でとどまっています。

手足口病はエンテロウイルスによる感染症です。その中で手足口病を引き起こす型は9種類確認されていて、感染する型が違えば何回も発症します。エンテロウイルスは非常に長く体内に留まるため、人に伝染す期間が長い(約4週間ほど体外にウイルスを排出すると言われています。)ことが特徴です。

症状が治まっても人には伝染るので、流行しやすいという特徴を持っています。時折、手足口病に罹ったお子さんを「出席停止●日間」などとする教育機関もありますが、4週間はウイルスを出すため、数日間の処置は意味を持ちません。埼玉県では、解熱して本人の症状が安定していれば登校・登園可能となっています。

さて、手足口病というと子どもの病気というイメージがありますが、大人も免疫がなければ罹る病気です。大人の場合は子どもよりも湿疹の症状が重く出るケースがあり、ジンジンとした痛みを伴う場合もあり注意が必要です。また症状が治まった後しばらくして爪が剥落することがあります。爪が落ちるとビックリすると思いますが、自然に治りますので安心してください。

ただし感染しても発症しないことも多く、8割程度が症状の出ない不顕性感染です。発症しても熱が出ない人も多く、重い症状になることはまれです。この不顕性感染でウイルスを排出している人たちが多くいて感染が広がるため、症状が出た患者さんだけを隔離しても余り意味がありません。

子育ての中で、お子さんから病気をもらってしまうことはある程度避けられません。また子供に比べて、大人の方には発熱に弱い方もいます。実際ご自身が感染症に罹ったときのために、感染症についてある程度の知識を入れておくことも大切ですね。

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[内科]婦人病、女性特有の病気

はらこどもクリニックでは、あらゆる年代を診察する総合診療のファミリークリニックとして、小児科だけではなく、内科の診療にも力を入れています。内科担当としては、女性医師の新井恵子医師が勤務しています。

体調不良を伴う症状や疾患の中には、女性特有のものも決して少なくありません。そういった症状については、男性医には話しにくいこともあったり、同じ女性のほうが症状について、きちんとわかってくれるのではないかという想いをお持ちになるのも当然のことです。代表的なものには月経の問題、更年期の問題がありますし、乳房、子宮、外陰の疾患もそうですね。

例えば子育て中のお母さんは、子どもの体調管理に一生懸命になられて、ご自分の健康、体調管理は後回しになってしまうケースも多いことでしょう。もし、お子さんの診察のついでにご自身の体調で優れないことがあれば、ついでに診察を受けていただくこともできるかと思います。

また、発達や発育の問題も性差が出る大きな問題のひとつです。胸の大きさ、性器の発達についてなど、お子さん自身、また親御さんが不安になることも多く、相談が多いことのひとつです。

原院長、拓麿副院長に相談しにくいことがあれば、遠慮なく新井先生に相談してみてください。

曜日ごとの担当医師につきましては、「担当医スケジュール」をご覧ください。

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