アレルギー」カテゴリーアーカイブ

赤ちゃんのアレルギー【アレルギー科・小児科】

現在では国民の3人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われています。特に食物アレルギーについては、1歳未満の乳児で最も多く発症します。早い子ですと、2、3カ月くらいでミルクアレルギーを発症するケースもあります。

赤ちゃんは自分で意思表示が出来ないので、大人が判断してあげる必要があります。例えば、ミルクを飲んだ後に顔色が悪化するようなケースや、離乳食を食べて蕁麻疹が出るような場合には、アレルギーを疑う必要があります。ただし乳児の場合、アナフィラキシーは余り多くはなく、食べてすぐには症状が出ず、ラグがあるケースもあり、判断が難しいこともあります。

母乳にアレルゲンが含まれている場合、アレルギーが出てしまう場合もあります。ただしアレルギーが出たからと言って、母乳をやめさせることは推奨されていません。母乳は乳児の成長にとって重要なものなので、アレルギーが出た場合でもきちんと評価をして、本当に止めなければならない場合だけ止めることになります。

また食物アレルギーに伴うアトピー性皮膚炎も発症するケースもあります。小さい子の場合、普通の蕁麻疹として診断されてしまうケースも少なくないため、きちんとした評価が必要になります。この場合は、肌のケアをしっかりと行いながら、少しずつ治療を行っていきます。

なお、食物アレルギー検査の中で、遅延型アレルギーの検査としてIgG抗体を測定するというものがあります。しかし、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、日本のアレルギー学会でも、食物アレルギーにおいては、IgG抗体検査は診断的価値が無いと公式に否定しています。

困ったことに、日本アレルギー学会や小児アレルギー学会が公式に注意喚起の見解文を出している現在でも、IgG抗体検査を行っている医療機関は少なくありません。アレルギー検査をされる際は、注意してください。

(※日本アレルギー学会によるIgG抗体検査に関する注意喚起はこちらです。)

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379

根拠のない「脱ステロイド」に注意【アレルギー科】

先日某テレビ番組で根拠のない脱ステロイドが礼賛され、大きな問題となりました。このブログでも度々記事を書いていますが、ステロイドに対してのネガティブイメージは根強く、ステロイドを忌避する人はまだかなりおられます。

病気の診断が間違っていない限り、ステロイドそのもので病気が悪化することはありません。またステロイドの副作用を怖がる方もいますが、外用薬レベルで重い副作用が出ることはまずありません。ステロイドで副作用が考えられるのは、ネフローゼの治療で内服で大量投与するようなレアケースです。

スポーツにおける筋肉増強剤としてステロイドが取り上げられることも、負のイメージを持たれる理由のひとつかもしれません。ただし物質の構造がステロイド構造を持っていればステロイドと呼ぶため、筋肉増強剤として使用されるステロイド(タンパク同化ホルモン)と、アトピーや湿疹の治療に使用するステロイド(副腎皮質ホルモン)は全くの別物です。

身体の部位によって成分の吸収率も異なるため、強さや剤形を判断して適切に使用することで、とても効果の高いお薬です。根拠のない情報に惑わされず冷静に判断をお願い致します。

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ハウスダスト(ダニ)のアレルギーについて【アレルギー科】

秋になると症状が重くなるのが、ハウスダストが原因のアレルギー疾患です。

そもそもハウスダストとは家の中の微小なチリやホコリのことなのですが、この中にはダニの死骸やフンが含まれます。このダニがアレルゲンとなり、様々な症状を引き起こします。

夏場の高温多湿でダニが増え、それが死んで粉になるのが9月~10月にかけてです。(近年は気温が高いので、少し後ろずれする傾向です。)ハウスダストが原因の喘息の発作は、大体お彼岸から勤労感謝の日までがピークになります。また、ハウスダストだけでは無く、この季節は1日の寒暖差が大きいこと、気圧の変化が大きいことも関係してきます。

最近はステロイドの吸入薬も出ており、昔に比べるとかなり症状のコントロールができるようになり、大きな波が少なくなっている印象ですが、秋口にはきちんと家の掃除をしておくのがおすすめです。

特に子どもの頃、喘息持ちの方が、大人になり一人暮らしをすると、掃除がおろそかになり症状がぶり返すというケースは少なくありません。

ちなみにダニの予防には、畳・じゅうたんよりはフローリングが良いです。フローリングにラグマットやじゅうたんを敷く場合は、裏をめくって掃除できるようにしておくのがポイントです。畳の上にじゅうたんやラグマットなどを敷くのは、ダニが増える原因になるので、おすすめしません。

またペットを飼っている場合は、ダニがペットのフケや毛をエサにするので、ダニが増えやすい環境になります。特に猫の場合は、ちょっとした隙間などに入り込み、そこでダニが増えてしまうことも多いので、きちんと掃除をするようにしましょう。

はらこどもクリニックでは、ダニアレルギーの舌下免疫療法もやっています。所沢近隣では、余りやっている医療機関がないようなので、きちんと治したいという方は、一度ご相談ください。

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アレルギー持ちの人のワクチン接種について【内科】

ワクチン接種の際にアナフィラキシーという大きな症状を引き起こす可能性があるのがアレルギー反応です。可能性はごく低いのですが、こればかりは接種してみないと分からないことが多く、100%大丈夫とは言い切れません。

現状、新型コロナウイルスのワクチンについて、日本でアナフィラキシーの発生件数が増えたという報告はありませんので、基本的には何らかのアレルギーをお持ちの方でも、ワクチン接種に問題はありません。

ただしポリエチレングリコールに対しアレルギーがある人は、アナフィラキシーを起こす可能性が高いです。

ですが、ポリエチレングリコールは、歯磨き粉、化粧品、薬のカプセルなど、日常生活の様々なものに使われているので、アレルギーをお持ちの方は、既に何らかのアレルギー症状を起こした経験がある可能性が高く、ワクチン接種の現場で初めてポリエチレングリコールアレルギーが判明するケースはそれほどないはずです。

また接種前には、化粧品などでかぶれなどの症状を起こしたことが無いかなどを問診するので、基本的には、ワクチン接種によるアナフィラキシーが起こる可能性は低いと思われます。

アナフィラキシーは放っておいたら危険ですが、きちんと処置を行えば、重篤な症状を起こしたり、命を落とすことはありません。接種現場には医師がいて、きちんと対策をして接種を行っていますので、安心して接種を受けるようにしてください。

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お子さんへの舌下免疫療法について【小児科・アレルギー科】

子どもの花粉症が増えている中で、小さいうちに舌下免疫療法で花粉症を治してしまおうという方も増えています。今回はお子さんへの舌下免疫療法を検討されている方へ、参考になるような記事を書いてみたいと思います。

まず舌下免疫療法を始められるのは5歳からになります。(※将来的には引き下げられる可能性もありそうです。)
所沢市では子どもの医療費の助成が中3までになりますので、この期間であれば自己負担はありません。舌下免疫療法は長期に渡る治療になりますから、なるべく小さいうちから初めて、助成の期間内に終わらせてしまうのが良いと思います。

またお子さんが小さいうちに舌下免疫療法を始めることのメリットは、続けやすいことに尽きると思います。年齢が上がってくると思春期の影響などで親の言う事を全て素直に聞いてくれる話ではありませんし、中学になると部活動も始まりますから、本人がきちんと納得しないと治療を続けるのは難しくなります。

対して小さいお子さんは言う事を聞いてくれますし、例えば親子で治療をすれば薬の飲み忘れも予防できます。はらこどもクリニックでも小学生で治療を行っているお子さんもいますし、親子でやっているケースも少なくありません。

薬は毎日服用する必要がありますが、たまたま1日忘れてしまったからと言って効果が無くなるわけではありません。あまり頻繁に忘れるのはどうかと思いますが、週1回以内の飲み忘れくらいであれば問題ありません。舌下免疫療法は、とにかく続けることが大切な治療法です。

オススメは朝に薬を飲む習慣をつけることです。朝であれば仮に忘れても夜に飲めばいいですし、舌下免疫療法の薬は眠くなるなどの副作用はありませんので、学校に差し支えることも少ないでしょう。

ただし部活動の朝練がある場合は、薬の前後2時間の激しい運動は禁じられていますので、就寝前の服用の方が良いかもしれません。やはり部活動が始まると、色々と難しい面も出てきますので、小学校のうちにある程度終えてしまうのが理想的です。

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花粉症ではないアレルギー性鼻炎[アレルギー科]

日本の場合、アレルギー性鼻炎の最もポピュラーなものはスギ花粉による「花粉症」だと思いますが、他のアレルゲンに反応して起こる鼻炎もあります。

通年性のアレルギー性鼻炎と言われるもので、「ダニ」がアレルゲンとなるケースが多いです。ダニによる喘息持ちの方の8割程度は鼻炎の症状もあります。アレルギー性鼻炎の特徴として、水っぽい鼻水よりも、鼻の奥にある鼻腔が詰まる鼻閉型が多く、鼻呼吸がしにくくなります。(スギとダニ、両方にアレルギー反応が出る方も珍しくありません。)

アレルギー性鼻炎があると、鼻詰まりで集中力が落ちたりするので、お子さんの場合、テストの成績が下がる傾向にあるというデータもあります。

通年症状は出ているわけですが、自律神経の関係上、温度差で症状が重くなることがあるため、気温が下がり、1日の気温差が大きくなる秋にひどくなる患者さんが多いです。大体体育の日から勤労感謝の日までがピークなのではないでしょうか。

喘息と共にお子さんの発症例は多く、中学生くらいになるとアレルギー症状が治まってくるので、症状は軽くなることが多いです。

治療法としては花粉症と同じで、抗アレルギー薬で症状を抑えます。また、免疫療法もあり、はらこどもクリニックでは、スギ花粉とダニの両方を行っている患者さんもいます。

時期的にこれからの季節は症状が重くなる方も多いので、ひどい場合には我慢せず、きちんと診察を受けてくださいね。

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交差免疫って何?[内科、アレルギー科]

新型コロナウイルス関連のニュースの中に時折出てくる「交差免疫」という言葉、今回はこれについて少しご紹介したいと思います。

人間の免疫系には「交差免疫」もしくは「交差反応」と言われるものがあります。先日、「新型コロナウイルスに対しても、交差免疫がある」という論文が発表されました。これからさらに検証がされていくでしょうが、端的に言うと、過去に感染した旧型のコロナウイルスに対する免疫が、新型コロナウイルスに対しても有効に働くというようなことです。

ウイルスや細菌が体の中に入ると、それが抗原となり抗体ができます。例えば、ある抗原Aのタンパク質と構造的に似たような別の抗原Bがあった場合、Aに対する抗体がBに対しても作用する場合があるのです。

胃腸炎を引き起こすロタウイルスは全部で8種類あると言われていますが、ワクチンは1価、もしくは5価です。しかしワクチンに入っていない型でも交差的に抗体が働くことで、完全に発症を防げないまでも重篤化を防ぐことが出来ます。

これは免疫が良い方に作用した場合ですが、逆もあります。アレルギーにおける交差反応です。このブログでも何度か紹介していますが、一番日本人に身近なのは「スギ花粉」の交差反応です。スギ花粉に対してアレルギーを持っている場合、スギ花粉とタンパク質の構造が似ている「シラカバ」や「ハンノキ」に対してもアレルギーが発症します。さらにそれが「バラ科」の植物に広がってしまうというのが、まさに交差反応なのです。

日本で新型コロナウイルスの重症者が少ない理由は、まだ確定的に分かったわけではありませんが、日本では冬にコロナウイルスが流行するため、春先に新型コロナウイルスが入ってきたとき、免疫が残っていて作用したことが理由なのではないかという説もあります。

ただし新型コロナウイルスに関しては、抗体があることで免疫系が暴走し、症状が重くなる「抗体増強反応」があると言われているため、必ずしも抗体があることが有利に働くかは分かりません。

今世界中でワクチンの開発が進んでいますが、そのワクチンでできる抗体が本当に有効で、抗体増強反応のリスクはないのか、きちんと実証を重ねていかなければならないでしょう。

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もしかして子どもが花粉症かも?ここで判断。[小児科・アレルギー科]

当ブログでも度々取り上げていますが、近年子どもの花粉症は決して珍しいことではなくなっています。大人でも辛い花粉症、子どもならなおさら辛いことでしょう。

ただ花粉症は時期的にウイルス感染症に被る時期も多いので、子どもが風邪なのか花粉症なのか、判断に迷われることもあるかもしれません。
花粉症と判断する場合、特に注意したいのは「目の症状」です。頻繁に目をこすったり、目が赤くなるといった症状が出ていた場合、花粉症を疑っても良いでしょう。また、鼻水、鼻づまりの症状が室内では比較的軽く、屋外でひどくなる場合も花粉症の可能性ありです。

「ビラノア®」は12歳以上からの投与となるため、子どもの場合は「アレグラ®」・「ザイザル®」が主となります。この2つには子ども用の剤形(ドライシロップなど)があり、大きな副作用もなく安全性も高い薬です。

点眼薬については、眼科学会からの通達でステロイド系からシフトし、抗ヒスタミン系が主流です。

もし、子どもが花粉症かも?と思ったら、お気軽にご相談くださいね。

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スギ花粉症の治療方針[アレルギー科]

スギ花粉の本格的なシーズンに突入しています。温かく風の強い日などは、花粉症の患者さんにとって、辛い時期が続いていますね。
先日、患者さんからはらこどもクリニックにおける「花粉症の治療方針」について質問いただきました。ですので今回は端的にまとめてご紹介したいと思います。

まず免疫療法については、花粉症のピーク時期から新たに始めることはありません。花粉症の時期は、スギ花粉に対し体の免疫が過敏になっているため、免疫療法を行うことにリスクを伴います。

基本的にはピークの過ぎた5~6月頃から開始が理想です。(※既に治療をはじめていて服薬継続中の方は、花粉症のシーズンでも服薬を続けていただきます。)
ちなみに免疫療法については、定期的に通院→注射を打つ皮下免疫療法の方が継続率が高いです。

対症療法としての治療については、使用する薬を限定しています。花粉の薬はアレルギーを引き起こすヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン剤が中心になりますが、強い薬も多く、起きているのが辛いくらい眠くなる方もいます。はらこどもクリニックでは、なるべくそういったデメリットを少なくできるように薬を選んで処方しています。

多く処方しているのが「ビラノア®」です。他の薬と違い脳に入らないので、眠気が起こりにくく、車の運転も基本的には問題ありません。食事の影響で効き目が落ちるので、空腹時に服用します。

「アレグラ®」、「ザイザル®」も、前年度から効果が出ている方については、引き続き使用しています。もちろん薬には強さの違い(※例えば「アレグラ®」は弱く眠くなりにくい等)や合う合わないの個人差がありますので、合う薬が見つかるまで変えたりすることもあります。
「アレロック®」については、脳に入り、ボーっとしたり眠くなる人が多い薬なので、はらこどもクリニックでは原則的に取扱いはしておりません。

ちなみに花粉症の薬はピークを迎えてから服用するより、すこしさかのぼった時期から服用する方が症状を抑えることができます。大体1月末くらいからが良いでしょう。来シーズンからは、こちらのブログでも早めに情報を発信させていただきます。

ちなみに喫煙、飲酒は花粉症の悪化因子となります(特に煙草)。この時期はできるだけ控えるようにすると良いでしょう。

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[内科・アレルギー科]寒暖差アレルギーはアレルギーではない!?

この時期になると多くのメディアで「寒暖差アレルギー」という言葉が使われます。日中と朝晩の気温差、暖房の効いた部屋と外気温での寒暖差が原因で、くしゃみがとまらなくなったり、蕁麻疹がでるといったアレルギー症状が起こるというものです。

ですが、アレルギーとは何か特定のアレルゲンとなる物質に対し、体の免疫が過剰反応し起こる症状です。寒暖差の場合、アレルゲンとなる物質はありませんから、実はアレルギー反応とは言えません。

寒暖差が激しいと、血管が広がったり(暖)、縮まったり(寒)が激しくなります。この血管の激しい収縮によって起こるのが、寒暖差アレルギーとされているものです。血管の収縮によって免疫を司るマスト細胞というものが刺激され、ヒスタミンを出すことによる反応です。

プロセスは全く違っても、結果としてアレルギーと同じようにヒスタミンが出て症状を起こすので、治療法も通常のアレルギー疾患に対するものと同じになります。そういったところから寒暖差アレルギーという名称がついたのでしょう。

あくまでメディアなどが使う通称で医療界では使わない言葉です。「伝染性紅斑」を通称「リンゴ病」と言うようなものですね。

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