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今シーズン、インフルエンザの流行で考えられること

現在冬季にあたる南半球のオーストラリア、ニュージーランドでは、インフルエンザが大流行しています。過去のデータと照らし合わせると、南半球でインフルエンザが大流行した年には、日本でも流行が大きくなります。おそらく、今シーズンは、インフルエンザが流行する可能性は高いでしょう。

インフルエンザが流行することで、風邪症状が出た場合の診断が難しくなるということがあります。先日のブログでも書きましたが、特に子どもたちの風邪症状では、新型コロナだけではなく、様々なウイルスが原因となっており、その特定に時間がかかってしまっています。

もしインフルエンザが流行した場合、新型コロナの流行と重なれば、今以上に医療機関が逼迫する可能性も少なくありません。

新型コロナ、およびインフルエンザの重症化を防ぐためにも、予防接種を是非受けていただきたいと思います。特にお子さんの接種については慎重な親ごさんが多い現状ではありますが、接種を検討してくだされば幸いです。子ども用のワクチンは接種量が少なく、大きな副反応も余り起こらないことが分かっています。

ただし、今から新型コロナの予防接種を行った場合、3回目の接種については、時期的にインフルエンザと被る可能性があります。

厚労省からの通達で新型コロナとインフルエンザのワクチンは同時接種しても問題ないとされました。(同時接種に関する厚労省のHPはこちら)
同時接種しなかった場合は、間隔を空けるべきかどうかは明記されていないのですが、おそらく2週間空けることになるのではないでしょうか。

また、他のワクチンは基本的には新型コロナワクチンとの同時接種はできません。前後2週間他のワクチンを接種できないので、正味1ヶ月予防接種が出来ないことになります。
特に定期接種のワクチンが多いお子さんや、副反応の回数を抑えたい受験生などは、スケジュールを考えると、同時接種をお薦めします。

なお、10月にオミクロン株とデルタ株の2価ワクチンが出ることになっていますが、その接種対象がどうなるかがまだ確定していません。ワクチンの種類が増え非常に複雑になるため、はらこどもクリニックでも頻繁に情報を発信していきますので、ぜひホームページ等をご覧いただけると幸いです。

今はBA.4/5株が大流行しており、感染者数も高止まりでなかなか収束の兆しを見せませんし、今後も株の置き換わりごとに同様の波が来る可能性もあり、コロナ禍の終息は見えない状況です。

報道でもある通り、感染しても医療機関にかかれない可能性もありますので、感染自体は防ぐことは難しくても、重症化を抑えることには大きな意味があります。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379

発熱外来からのお知らせ

7月に入ってから、急激に新型コロナの感染状況が悪化しています。はらこどもクリニックでも6月の終わり頃には、陽性者数がゼロになった週もありましたから、わずかな期間で猛烈に感染者が増えたことになります。

はらこどもクリニックの発熱外来にも患者さんがたくさん来られており、1日に対応できるキャパシティーを超えてしまっている状態です。朝の時点で予約の電話が殺到し、短時間でその日の予約がいっぱいになってしまっています。

また厄介なのは、新型コロナだけではなく、R Sウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、インフルエンザウイルスなど、多くの種類のウイルス性の風邪のような症状が出ており、外来での診察が複雑になり、患者さん一人一人への診察時間がかかっています。

場合によっては、診察をお断りせざるを得ない状況も発生しています。ご迷惑をおかけしますが、ご了承いただけますと幸いです。

感染拡大の最大の理由は、新しい変異株(BA.4/5)に置き換わったことです。現在アメリカではまた別の感染力の強い亜種が出てきているので、株の置き換わりごとに、感染者数が増加していく可能性は高いでしょう。

オミクロン株は、症状自体は軽いことが多いですが、問題になるのは後遺症です。頭痛・倦怠感・味覚障害などの他にも、コロナ罹患後は脳卒中、脳梗塞、心筋梗塞など死に直結する病気のリスクが上がるというデータも出てきています。

たとえ軽症でも後遺症が出るケースは珍しくありません。体からウイルスが無くなった後、回復期のリスクが高いのです。

特に若い人の中には、オミクロンは症状が軽いということからワクチンの3回目接種をしていない人も多いようです。またお子さんの接種については、あまり進んでいるとはいいがたい状況です。

現状の新型コロナについては、ワクチン接種をすることしか大きな対策はありません。株が置き換わることで感染自体を防ぐ効果は下がってはいますが、重症化予防には大きな効果があります。

またワクチンで後遺症のリスクを抑えられるというデータも出ていますので、まだ3回の接種をしていない方は、是非接種をしてください。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
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舌下免疫療法の新規受付開始しています。【アレルギー科】

6月よりスギ花粉の舌下免疫療法の新規受付を開始しています。(舌下免疫療法の詳細についてはこちら

はらこどもクリニックでは、アレルギー専門医である原拓麿副院長のもと、舌下免疫療法に力を入れています。舌下免疫療法は花粉症を寛解状態にする可能性のある数少ない治療法です。

現在、スギ花粉アレルギーのお薬であるシダキュア、ダニアレルギーのお薬であるミティキュアどちらも服用している方が約300人、どちらか片方の方も含めると約500人の方が、はらこどもクリニックで舌下免疫療法を受けています。薬剤メーカーによると、はらこどもクリニックの治療実績は全国でも有数とのことです。

注射で行う皮下免疫療法と違い、1日1回のお薬の服用で良いため続けやすく、服用の時間を決めてルーティン化をしてしまえば、飲み忘れも少なくなります。最低でも3年、可能なら5年程度続けるため、治療は長期に渡りますが、夏ごろから始めれば、来年の花粉シーズンにはある程度の効果が見込めます。(※個人差があります。)

また最近ではお子さんの花粉症も多いことから、はらこどもクリニックでは、親子での治療もおすすめしています。親子でやると、親御さんはお子さんに飲ませなくてはいけないという意識から飲み忘れが少なくなりますし、仮に忘れてしまった場合も、お子さんからの指摘で気づくなど、続けやすくなります。トータルとして、8割程度の方がきちんと治療を継続できています。

舌下免疫療法は健康保険適用となりますので、お子さんの場合、中学生までは自己負担なしで治療ができます。ただし中学生になると部活等で忙しくなり、治療が途切れがちになりますので、なるべく小学生のうちに治療を終えられるようなスケジュールが良いでしょう。

ちなみに夏が暑いと次のシーズンの花粉量が多いと言われています。これだけ梅雨が短く暑くなっているので、来年は花粉症の方にとってかなり辛いことになる可能性があります。気になる方は早めに始めた方が良いと思いますので、ご相談ください。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
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5~11歳の新型コロナウイルスワクチン接種についての見解

オミクロン株の流行で子どもたちにも感染が広がってきています。このような状況を受けて、5~11歳までの小児にもワクチン接種が開始されることになりました。

所沢市でも子どもの感染者数は増えていて、学級閉鎖や学年閉鎖も多くなっていますが、重症化したケースは決して多くありません。

ただし症状が軽い人が多いというだけで重症になる子もいます。これまでは罹患率が低いので、重症化する子どもは少なかったですが、罹患率が高い現在では、重症者は一定数出るでしょう。子どもに感染が広がってしまっている今の状況では、予防接種による感染抑制は重要だと考えます。

一部情報では症状がインフルエンザなみと言われていますが、実際のところ感染力がインフルエンザの比になりません。現在の状況ですと、子どもたちの間での感染は収まるのがなかなか難しく思われ、感染者が出ることで学校閉鎖・学級閉鎖になってしまいます。子どもたちから貴重な学校生活・文化生活を奪わないためにも、ワクチン接種は進めるべきだと考えています。

また、すでに所沢では、高齢者の重症患者さんが入院できなくなっています。特に同居などお年寄りと接する機会の多いお子さんの場合、接種を積極的に検討していただきたいと思います。

また子どもから大人に感染が広がっている状況ですと、子どもの感染を抑えないと子どもを保護する大人がコロナに感染することになり、結果として子どもを守ることができなくなると考えます。

心配されるのは副反応だと思いますが、子ども用のワクチンは大人の3分の1とされています。副反応はある程度抑えられるでしょうし、重篤な副反応と言われている心筋炎は少なくなっています。

ちなみに大人の3回目接種についてですが、1・2回目にファイザー製ワクチンを接種した方たちの中で、モデルナ製ワクチンを避ける動きがあるようですが、交互接種についてはむしろ抗体価が高まるという結果が出ていますので、効果の程は問題ありません。

多くの方が心配されている副反応については、モデルナのワクチンについては、3回目は1・2回目の半分の接種量になるので、ある程度抑えられると思われます。

オミクロン株については、命にかかわるほど重症化する人のほとんどが、高齢者や基礎疾患のある方たちです。ワクチンを選ばず、できるだけ早く3回目のブースター接種を受けるようにしてください。

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新型コロナウイルス濃厚接触者のPCR検査について

所沢市の学校や幼稚園等での新型コロナウイルス感染が増えてきています。それにより濃厚接触者が大幅に増えており、はらこどもクリニックにもPCR検査について、多数のお問い合わせをいただいております。

新型コロナウイルスのPCR検査については、仮に感染していたとしても、ウイルスが体の中である程度増えないと、確度の高い結果は出ません。そのため無症状の場合、濃厚接触者となってすぐに検査をしても余り意味がありません。

逆に急いで検査を受けた場合、その時点で陰性でも、数日して陽性になってしまうこともあるため、陰性だと安心して生活して、感染をより広げてしまう可能性があります。

ニュース等で、芸能人の方などが濃厚接触者になり最初の検査では陰性、数日経って陽性でしたという判定が出るのは、このような理由があると推測されます。

濃厚接触者となった場合、不安だとは思われますが、検査については焦らず、少し経ってから受けるようにしてください。

また学校や幼稚園などで、集団で濃厚接触者が出た場合、数十人単位になってしまうため、近隣の個別のクリニックで対応できるキャパシティーを超えてしまいます。検査キットの準備、医療スタッフの準備、検査会場の準備等が必要になるため、行政や医師会と協力して検査を進めていく必要が出てきます。

また上記の理由に加え、現在全国的な感染者の爆発的な増加により、検査キットそのものが不足してきているため、ある程度検査数も絞り込まなくてはならない状況になっております。

そのため、原則的には症状が出ている方の検査を優先させていただくことになりますので、PCR検査を希望されてもすぐには検査ができない可能性があります。無症状の濃厚接触者の方につきましては、学校や保健所の指示を受けつつ、経過を見ていただければ幸いです。

正常な医療体制の保持のため、ご協力をお願い致します。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
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発熱外来で来院される際の注意点

はらこどもクリニックでは駐車場を拡張し、新たに感染外来専用の施設を設置しました。

通常の診察スペースとは隔離された場所で、他の患者さんと接触することなく、診察を受けることが可能です。

従来の感染室と併用することで、今までよりも受け入れ可能人数が多くなりました。

現在は新型コロナウイルスの感染状況も落ち着き、8月・9月に比べると、新型コロナ感染の患者さんも発熱自体の患者さんも少なくなっていますが、行動制限の緩和や海外からの渡航制限も緩和していることから、第6波が来る可能性は否定できません。

はらこどもクリニックでは、従来より行っていた自クリニック内でのPCR検査と、この施設を有効利用することで、新型コロナウイルスをはじめとした感染症の診察を、よりスムーズに行えるようにしてまいります。

発熱がある場合には、必ず受付に電話連絡を入れていただけるようお願い致します。

また、クリニックに到着しましたら、建物内にはそのまま入らず、再度電話にて到着した旨のご連絡をお願い致します。

感染外来の空き状況によって、ご案内をさせていただきます。そのままお車でお待ちいただくこともございます。

ご迷惑をおかけいたしますが、院内感染対策として、皆様のご協力をお願い致します。

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はらこどもクリニックスタッフ 新型コロナウイルスワクチン接種について

はらこどもクリニックでは全てのスタッフが5月21日に新型コロナウイルスワクチンの2回目の接種を終えたことをご報告致します。

1回目接種後に抗体検査をした結果、全員に中和抗体があり、回復した軽症者の方より高いくらいの数値がありました。

2回目接種後では、拓麿副院長の抗体検査の結果、19000AU/ml以上の数値がありました。原院長が4700AU/mlを超えていました。

これはコロナウイルスに感染し、回復した患者さんに比べても、大幅に高い数値です。軽症の感染者の方の抗体値は個人差はあるものの数百AU/mlが多いようです。(スパイクタンパクのリボゾーム受容体ドメインのIgG抗体=中和抗体)。

この数値を見ても、ワクチンの効果がかなり高いことが分かります。

副反応については、原朋邦院長については、特に何もありませんでした。新井先生は接種した方の腕に少し痛みがあったのと軽いだるさはあったものの、1~2日で回復しています。拓麿副院長については、発熱はないものの強いだるさがありました。

看護師の中には発熱者が複数出ました。熱が高くなったケースもありましたが、1~2日で下がっています。基本的に重篤な副反応はなく、全員2日程度で回復しています。

副反応で発熱した場合には、アセトアミノフェン系の解熱剤を使用しても問題ありません。熱が辛い場合には、カロナールを処方してもらったり、市販の解熱剤を使用しても大丈夫です。

接種後は人によって痛みや発熱もありますので、お仕事が休みの日の前日に接種したり、もしくは接種の次の日は休みにしてもらうなどの対策を取った方が良いかと思います。

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おたふくかぜワクチンの接種制限についてのお知らせ

おたふくかぜワクチンの接種制限についてのお知らせです。

製造メーカーより、おたふくかぜワクチンの出荷調整が始まりました。

製造上の問題があり、2社あるおたふくワクチンのうち、1社分が今年の秋頃まで出荷停止になります。

現在、供給不足の状況がまだ分かりませんので、いったん新規のワクチン予約を停止いたします。

ある程度の本数が確保できましたら予約再開をするつもりです。

状況は「ホームページ」、「PUPU NOTE」でお知らせをしてまいりますので、

状況が整うまで、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

 

 

 

アレジオン 子ども向けドライシロップ自主回収のお知らせ

花粉症の治療薬であるアレジオンのうち、子ども向けの剤形であるドライシロップにつきまして、ICH-M7という医療品を審査する団体による安全基準に照らした許容限度値を超える「発がん性が不明の既知の変異原性物質」に分類される可能性のある分解物が確認されたため、メーカー側より自主回収の連絡が来ております。

今回のアレジオンについては、ICH-M7基準のクラスⅡに分類されています。「許容限度値」というのは、70年間毎日服用しても健康には被害が無いとされるレベルです。

今回のクラスⅡでは、その製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況という基準になっています。ちなみによりリスクの高いクラスⅠでも、10年間服用して10万人に1人、がんを発症するかどうかというリスクの低いものです。(厚生労働省による薬品に関する自主回収についての情報へのリンク
このようにかなり厳しい基準値になっていますので、現状アレジオンをそのまま服用されたとしても、特に医学的に問題があるということではありません。

今回の自主回収についても、回収の対象は医療機関に残っている在庫を、念のため自主回収するという形であり、すでに患者さんに処方した薬については回収の対象外となっております。
とはいえ、大人が服用、ご自身が服用ならまだしも、自主回収となった薬をお子さんに飲ませるということには抵抗があるという方も多いと思います。お手元にあるアレジオンのドライシロップについて、不安な方はご相談ください。
(自主回収の詳細については、製薬メーカーによる公式リリースをご覧ください。)

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日本脳炎ワクチンについて

日本脳炎の予防接種を予約済みの方には、既に個別に連絡をさせていただいておりますが、現在日本脳炎のワクチンの供給が全国的に不足しており、接種スケジュールを変更せざるをえない状況になっています。

国内の7割ほどのシェアがあったメーカーのワクチンに製造上の問題が発生し、供給がストップしてしまったためです。

(ワクチンメーカーからのリリースにつきましては、こちらをご覧ください。)
https://www.biken.or.jp/wp-content/uploads/2021/01/210115_biken.pdf

ワクチンの製造には非常に時間がかかるため、出荷が再開されるのは12月の予定とのことです。

日本脳炎の予防接種は、1期、2期合わせて4回の接種となり、厚労省より1回目、2回目の接種を優先するよう通達が来ております。当面の間は、供給数に応じての接種になることをご了承いただけますと幸いです。

日本脳炎自体は、日本全国で年間10人ほどの発症数となっており、埼玉、東京、神奈川ではここ数年の発症数は「0」、埼玉については40年ほど患者さんは出ておりません。
ハイリスクなのは九州、高知、三重茨城などです。(茨城は年に1人程度、千葉は数年前に1人患者さんが出ています。)

また日本脳炎は蚊を媒介して感染しますので、流行は夏になります。
以上のことから、埼玉県内にお住まいの方であれば、今すぐにワクチンを接種しなくてもリスクはそれほど高くはないと思われます。

日本脳炎の予防接種をご希望の方は、入荷次第当院ホームページや予約ページ、当院公式アプリ『PUPUNOTE』にて発信いたしますのでご確認ください。

ご迷惑、ご不便をおかけいたしますが、皆さまのご理解とご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。