関東地方を中心に風疹が流行しています。10月17日時点で累計1289人、報告数はついに1000人を超しました。
風疹は発熱、発疹、リンパの腫れといった症状が出る病気です。ただし発熱も必ずしも出るわけではなく、半分くらいの割合です。また、感染しても症状が出ない不顕性感染も15~30%程度あるといわれています。従来は、子ども達が集団生活の中で罹る病気でしたが、ワクチン接種のおかげもあり、近年では成人、それも男性の罹患が多くなってきています。
子供の場合は、上に書いたように症状が軽く出ることもあるのですが、大人の場合、症状が重くなることが間々あります。発疹が出るとはいいますが、その出方は人によって様々で、一概にこう出たら風疹だという診断が難しいのです。また、昔と違って風疹を見慣れている医師が少なくなり、判別が難しいという側面も否めません。
また、若い女性が風疹に罹ると、関節が大きく腫れるという症状が出ることがあります。痛みを伴うことも多く、辛い症状のひとつです。(ちなみにこれは、風疹ワクチンを打った場合にも現れる場合があります。)
既に多くのメディアも報じている通り、妊婦さんが風疹に感染すると、生まれてくる赤ちゃんの重大な障害が起こる「先天性風疹症候群」になる可能性があります。障害が重かった場合、死に至ることもあります。
そのことを避けるためには、まず自分が風疹の既往歴があるかどうか、風疹のワクチンの接種歴があるかどうか調べること。分からない場合は、病院やクリニックで抗体検査を受け、自分に風疹の抗体が十分にあるかどうかを調べてみてください。次回は風疹抗体検査への補助制度について、書いてみたいと思います。
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