月別アーカイブ: 2017年12月

ノロ感染時に食べさせていいの?

ノロウイルスに感染した時、食事を摂っても良いのかどうか、親御さんから聞かれることがあります。結論から言いますと、刺激物やよほど消化の悪いものではなければ、食べさせても大丈夫です。ちなみに牛乳はタンパク質が多く、胃酸が出やすいため吐きやすいので注意しましょう。

ノロ感染により嘔吐や下痢を繰り返している場合に怖いのが脱水症状です。まずは水分をしっかりと補給することを心がけましょう。ポカリスエットなどのスポーツドリンクが簡単に手に入り有効です。しかし、スポーツドリンクだと若干ナトリウム濃度が薄いので、可能ならスポーツドリンクの粉末タイプを買ってきて、それを2倍の濃度で作るとちょうど良い濃さになります。

もちろん、OS-1などの経口保水液も有効です。ただしOS-1は、薬局や医療関連施設ではないと売っていないので注意しましょう。ちなみにはらこどもクリニックでは、駐車場のところに、OS-1の自動販売機を設置していますので、深夜など薬局がやっていない時間などに利用してください。

 

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

ノロウイルスの予防法と対処法 その2

前回に引き続き、ノロウイルスの対処方法について書いていきたいと思います。

ノロウイルスの消毒に有効な「次亜塩素酸ナトリウム」消毒液の作り方です。は、次亜塩素酸ナトリウム消毒液は、漂白剤を薄めて作りましょう。

「0.1%」濃度のものと「0.02%」濃度のものを作ります。

市販の家庭用漂白剤(ハイターやブリーチなど)の濃度は約6%なので、分かりやすい目安として、0.1%消毒液の場合、500mlのペットボトルのキャップ2杯弱(約8ml)の漂白剤に対し、ペットボトル1本分(500ml)の水を加える。そして、0.02%濃度の場合、キャップ半分弱(2ml)の漂白剤に対し、ペットボトル1本分(500ml)の水を加えると覚えておくと良いでしょう。(ちなみに漂白剤には酸素系のものをあります。それらは成分表示に「過酸化水素(酸素系)」と書いてありますので、間違えないようにしてください。)

まず吐しゃ物を、手にビニール袋をかぶせた上で、ペーパータオルやぼろ布などでふき取ります。そのままビニールを裏返し捨てましょう。その際に、0.1%濃度の消毒液を一緒に入れると2次感染を防げます。

次にその場所を消毒します。消毒に使用する場合は、0.02%濃度の液を使用します。吐いた場合には、かなり広範囲に飛沫が飛び散っています。消毒の際には床だけではなく、周りの壁や家具の脚、履いているスリッパなど、広くしっかりと消毒することが重要です。

また、トイレで吐いたり下痢をした場合には、ウイルスが飛び散るのを防ぐため、必ず蓋をして流しましょう。その後で0.02%濃度液で消毒しましょう。

吐しゃ物で汚れた衣服や布団は、捨てられるものは捨ててしまう、そうでないものはすぐに汚物を落としてから洗濯します。可能なら、洗濯前に0.02%消毒液で消毒してから洗濯しましょう。

かなり長くなってしまいましたが、はらこどもクリニックでは、ノロウイルス感染に対する対処法などが書かれた小冊子も配布しているので、気になる方は診察の際に「欲しい」とお伝えください。

厄介なノロウイルス、なるべく被害を抑えられるように、その対処法を知っておきましょう。

 

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ノロウイルスの予防法と対処法 その1

今回は、毎年、この季節になると大流行するノロウイルスについて改めて書いてみたいと思います。

大前提として、ノロウイルスにはワクチンがありません。そのため、感染してしまったら対症療法しかなく、症状が重くなってしまうことが多いのです。一度罹患すると免疫はできますが、ウイルスの変異が早く、数年単位で入れ替わってしまうため、定期的に大流行するのも特徴のひとつです。

その感染力は非常に強く、体内に10個のウイルスが入っただけで発症すると言われています。感染者の吐しゃ物1ccあたり、10億個のウイルスが入っているので、それだけで日本全国民が感染するほどのウイルスの数ということになります。体内での増殖力がものすごく、潜伏期間が短い(24時間~48時間程度)のも特徴です。

感染経路としては、飛沫感染が最も多くなります。感染者の吐しゃ物や下痢便が飛び散って、その飛沫を吸い込んでしまうだけではなく、吐しゃ物の処理の仕方が甘かった時に、それが乾燥してウイルスが空気中に舞い上がり、吸い込んでしまうことでも感染します。

ノロウイルスの予防には、手洗いや調理器具の洗浄・消毒を徹底することが有効と言われています。しかし実際のところ、お子さんの通う学校や保育施設などでノロウイルスが流行してしまった場合、有効に予防するというのは、なかなか難しいことです。

ノロの感染を広げないようにするには、感染してしまった場合に適切に対処することが重要です。特に子供の吐しゃ物などをしっかりと処理しないと、家族間での感染が広まってしまいます。しっかりと消毒しなくてはいけませんが、ノロウイルスにはアルコール消毒は効きません。ノロの消毒には漂白剤に使用されている「次亜塩素酸ナトリウム」が有効です。

長くなってしまったので、今回はこの辺で。

次回は「次亜塩素酸ナトリウム」消毒液の作り方と汚染物の処理の仕方について書いてみたいと思います。

 

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子供の便秘

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親御さんが小児科にこられる中で、非常に数が多いのが「便秘」です。

特に小さなお子さんの場合、野菜を食べないなどの好き嫌いの問題や、便秘になると食欲が落ち、ご飯を食べなくなるなどもありますから、栄養面のことも含め、親御さんが心配になってしまうのでしょう。

実は3~4歳までは腸の動きが未熟で、そもそも便秘になることが多いということが分かっています。ですので、小さなお子さんが便秘気味になるのは、当たり前くらいに思っていてもいいかもしれません。はらこどもクリニックでも、「摘便」といって、肛門から指を入れてうんちの塊をかき出すという処置をすることがよくあります。

大体目安として、1週間に2~3回、排便があれば大丈夫でしょう。医学的にはRome分類というものがあり、4歳未満の小児では、以下の項目のうち、2つが1ヶ月以上あることで慢性的な便秘と判断します。

1:1週間に2回以下の排便

2:トイレでの排便を習得した後、少なくとも週に1回の便失禁

3:過度の便の貯留の既往

4:痛みを伴う、あるいは硬い便通の既往

5:直腸に大きな便塊の存在

6:トイレが詰まるくらい大きな便の既往

便秘気味になってしまった時のひとつの解決方法として、小腸では吸収できないタイプの糖分を摂らせるというものがあります。小腸で吸収されなかった糖分は大腸で反応し、便が緩くなるのです。

その代表的なものが、果物に含まれる「果糖」です。特にみかんはその甘み成分のほとんどが果糖なので、便秘気味になったら、みかんを食べさせるというのは効果があります。また単純に果糖を摂るということであれば、果汁100%のみかんジュース、オレンジジュースを飲ませるという方法でも大丈夫です。

ちなみにダイエット食品やガムなどに入っている人口甘味料でお腹が緩くなるという場合がありますが、これも同じ理由です。

便秘は癖になってしまうこともあるので、なるべく定期的な排便の習慣をつける。また便秘になってしまったら、大人がきちんと気をつけてあげることが大切です。

 

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年末年始 休診のお知らせ

年末年始 休診のお知らせです。

はらこどもクリニックは、年末は12月28日(木)まで通常通り診療を行います。

12月29日(金)~1月3日(水)は、休診とさせて頂きます。

新年1月4日(木)からは、通常通りの診療時間となります。

ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

 

なお、所沢地区で年末年始に診療をしている医療機関は「所沢医師会ホームページ」の休日当番医
ページにて記載がありますので、万が一診療が必要な場合には参考にしてください。

> 休日急患当番医のご案内(所沢市医師会)

 

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