9月に入ってもまだまだ暑いですが、季節としては秋ということになるのでしょう。秋の行楽シーズンなどという言葉もあるように、これからの季節、車でお出かけするにはちょうど良い気候になってきますね。
お子さんたちの中には、車酔いをはじめとして、乗り物酔いする子もいることでしょう。今回は乗り物酔いの対策について、少し書いていきたいと思います。
乗り物酔いの原因は、ひとつは自律神経の乱れです。乗り物酔いの予防には、規則正しい時間に睡眠をとって、体調を整えておくことが大切です。また、酔って吐くから食べないというのもいけません。食事はきちんと摂っておくことも大切です。
ではそれ以外の原因は何か? 実はその半分以上は「思い込み」なのです。
例えば乗り物に乗る前に、酔い止めの薬を飲ませて効果があったという経験があるかと思います。ですが、実際には酔い止め薬には、あまり有効と思われる成分は入っていないのです。それでもきちんと効くのです。
乗り物酔いは、酔ってしまった経験がトラウマになっていたり、「自分は乗り物酔いをする」という思い込みから引き起こされることがとても多いのです。そのため酔い止め薬を飲むことで「薬を飲めば大丈夫」という暗示が掛かり、酔いにくくなるのですね。
乗り物酔いを防ぐには、この暗示が有効です。「窓を開けて風に当たると酔わない」とか「遠くを見ると酔わない」などよく言われますが、このような「○○すると酔わない」という暗示を与えてやると、とても効果があります。
かつて学術的な調査のため、ある離島に行ったことがありました。その移動は船だったのですが、あいにく天気は大荒れ。経験したことのないような波に揺られる羽目になったことがあります。そこで、現地の船長に酔わない方法を聞いたところ、「マストにつかまって大声で歌っていれば酔わないよ。」ということを言われました。実際にその通りにしたところ、全く酔わなかったという覚えがあります。
車の中で大声で常に歌われてしまってはうるさいかもしれませんが(笑)、乗り物酔いが激しいお子さんには、何か一つ効果的な酔わない暗示を与えてあげるということをやってみてください。
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