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PCR検査、抗体検査、抗原検査の違いとは?その2[内科]

前回に引き続き、新型コロナウイルスについての各種検査についての解説です。

・抗原検査
ウイルスそのものを検出する検査です。検査キットにはそのウイルスに反応する抗体が塗ってあり、採取した検体に抗原があると反応するという仕組みです。インフルエンザの検査として行われることが多く、受けたことがある方も多いのではないでしょうか。

抗体検査は検査キットの質によって感度のバラつき幅が大きく、キットに使われている抗体が特定のウイルスだけに反応するピュアなものであることが重要です。インフルエンザなどでは交差が多くあるので、偽陽性も多くなります。

検体の採取方法としては、PCR検査と同じく

①鼻の孔から喉に綿棒を入れ採取する(鼻腔咽頭ぬぐい液)
②唾液から採取する
③鼻の孔から2cm程度綿棒を入れ採取する(鼻腔ぬぐい液)の3つがあります。

こちらもPCR検査と同じく、死んだウイルスでも反応が出る可能性があります。
現状出回っている検査キットがどれだけ確度が高いのかは、何とも言えないところです。本当に新型コロナウイルスにだけ反応しているのか、旧型とのクロスはないのかなど検証ができていないからです。

・抗体検査
ウイルスに感染すると体の中には、そのウイルスに対応する抗体が作られます。その抗体の有無を調べる検査です。抗体ができるまでは時間がかかるので、ウイルスに感染していたとしてもすぐには検査をすることができません今ウイルスに感染しているかどうかではなく、あくまで2週間以上経った時の答え合わせとして使える検査です。

ウイルスの表面にはスパイクという鍵のようなタンパク質がたくさんあり、抗体はそのスパイクに対応して作られます。新型コロナウイルスの場合、このスパイクの型が旧型のコロナウイルスとの交差があると言われています。そのため抗体検査を受けたとしても、本当に新型コロナウイルスに対応した抗体であるかの確認はできません。

検体の採取方法としては血液検査になり、正確性を期すなら注射器による採血が必要です。最近では指先に少し傷をつけて血液を採取する自宅検査用のキットも出回っていますが、指先には皮脂をはじめとして様々なものが付着していることが多く、検査の感度は決して高いとは言えません。

また抗体検査で陽性だったからと言って、新型コロナウイルスに感染しない、発症しないという保証はありません。先ほど書いた旧型との交差の可能性のほか、新型コロナウイルスでは抗体を持っている方が症状が重くなる「抗体増強反応」も確認されていて、まだウイルスと抗体の関係について分かっていないことが多いからです。
抗体検査が陽性→自分は新型コロナウイルスに抗体がある→感染しないからどこに行っても大丈夫!ということにならないように注意しましょう。
抗体検査は現状、新型コロナウイルスの感染の判定としては使いにくい検査です。

以上前回も含め検査の解説をしてきました。検査の感度には幅が大きく、決して絶対視できるものではありません。検査を受けたから安心ということにはなりませんので、検査の有無、検査結果に左右されず、きちんと感染予防対策を取るようにしてください。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379

PCR検査、抗体検査、抗原検査の違いとは?その1[内科]

気温、湿度が低くなり、新型コロナウイルスの感染者数は増加しています。そんな中、PCR検査をはじめ、新型コロナウイルスについて検査のできる医療機関も多くなってきました。現在、新型コロナウイルスについては、いくつかの検査方法があります。今回はその違いについて解説してみたいと思います。

・PCR検査
ウイルスがもつDNA、RNA(遺伝子)の断片を増殖させ、体の中にウイルスが存在しているかどうかを確認できる検査です。現在ある検査方法の中では感度は最も高く、少ないウイルスの量でも検出できるのが特徴です。

検体の採取方法としては3種類あります。
①鼻の孔から喉に綿棒を入れ採取する(鼻腔咽頭ぬぐい液)
②唾液から採取する
③鼻の孔から2cm程度綿棒を入れ採取する(鼻腔ぬぐい液)

①の場合、検体を採取る医療者のウイルス曝露の可能性も少なくなく、感染予防の装備をきちんと揃える必要がありましたが、②・③の場合、曝露は限定的なため、検査をする側・される側、どちらのハードルも下がりました。

現状、PCRが検査の感度が最も高いため、PCR自体の本当の感度を確認する術はありません。判定する機器や検査を行う医療者の技量などによってかなり幅があると思った方が良いでしょう。一般的に30~70%程度と言われています。
またウイルス感染からの日数によっても感度に違いがあり、濃厚接触から4日で33%、症状が出た当日で62%、症状が出てから3日目で80%ほどというデータもあります。
また症状が無くても何回もPCR検査では陽性になる可能性もあります。これは検査の手法上、ウイルスが生きていても死んでいても反応するからです。

新型コロナウイルスに対する陰性証明を出してくれとお願いされることがあります。ここに書いた通り、最も感度の高いPCR検査でも良くて70%ですから、厳密な意味での陰性の証明にはなりません。
ただ出張などのお仕事の都合上、どうしても陰性証明が必要な場合は、PCR検査を実施しての発行となります。

長くなりましたの続きはまた次回「抗原検査」「抗体検査」について解説していきます。

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PCR検査の精度と偽陰性について[内科]

新型コロナウイルスのPCR検査については、マスメディアやネット記事で様々な情報や意見が散乱している状態です。医療界でも様々な意見があるので、現在のPCR検査体制の是非はともかくとして、改めてPCR検査について、分かっていることを書いてみたいと思います。

PCR検査についての情報の中で、危ないなと思うのは、PCR検査を絶対視するような風潮があることです。そもそも現在のPCR検査の精度はそれほど高くありません。感度は30~70%程度と言われ、検査キット、検査官の技量、検査を行う環境によってかなりばらつきが出ます。

ウイルスの量が少なく検知できない「偽陰性」や、何らかの形でウイルスが検体に紛れ込んでしまうことで起こる「偽陽性」も少なくありません。

PCR検査は、検査時点、ポイントでの「陰性」・「陽性」の目安であって、継続的な「陰性」・「陽性」の証明にはなりません。一番怖いのは「PCR検査で陰性だった=自分はコロナに感染していない=自粛せず活動をしても良い」と考える人がいることです。もしこのような人が偽陰性でウイルスのキャリアだった場合、多くのウイルスをバラまくことになります。

また日本のPCR検査体制について、海外と比べ貧弱だという指摘が多くあります。これには日本と海外で感染症の検査に対する考え方に違いがあった点も大きいです。

実は海外ではPCR検査は一般的な検査手法です。病院内でハウスPCRを行っているところも多く、そもそもPCR検査を大量に行える下地があったのです。対して日本では抗体検査が主流で、PCR検査はあまり行われていませんでした。抗体検査が一般的なのは、PCR検査より結果が出る時間が短いなどのメリットがあるからです。そのような状況の中で、いきなり検査数を増やすのは土台無理な話です。

今、多くの国民の皆さんに我慢して生活を制限していただいているのは、それによって感染の増加を緩やかにし、その間に病床の確保、ワクチン・治療薬の確立、検査体制などなど、各医療体制を整えるという目的があります。

現状では、とにかく新型コロナに罹らないということが一番です。大変なことも多いですが、今しばらくは、この生活様式を続けていくことが大切です。

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