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[内科]現代人に不足しがちな栄養素 鉄分 その2

前回に引き続き、鉄分と、鉄分不足による貧血についてのお話です。

昔から鉄分が足りない時には、ホウレン草やひじきなどの鉄分が豊富な食材を摂りなさいと言われてきましたが、実際のところ、貧血の改善には「ヘム鉄(動物性の鉄分)」が必要なため、余り効果は期待できないと思います。ヘム鉄の摂取には、レバーや赤身の肉が適しています。

とはいえレバーは嫌いな方も多いですし、ご家庭でそれほど頻繁に食卓に上がる食材ではありません。なかなか食事だけでは解決できないことも多いです。

その場合は鉄剤のサプリメントを摂取する方法も手段のひとつです。(※つい最近、女子駅伝の選手への鉄剤投与が問題になりましたが、あれが鉄剤を注射するという方法です。鉄剤は摂取しすぎるとガンのもとになります。しかし、適正な量を経口摂取する場合は問題ありません。)

貧血というと、特に女性にはありがちな身体症状のひとつとして、ご本人も周りの人たちも余り深刻に考えない傾向にあります。しかし貧血は身体に大きな悪影響のある症状のひとつです。ご自身のために、きちんと貧血について考え、対策をおこなってください。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
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[内科]現代人に不足しがちな栄養素 鉄分 その1

かつて食糧不足だった時代もあったことが嘘のように、現代は飽食の時代となっています。コンビニなどの廃棄食品が問題になることも多いようです。しかし、食べ物が足りていても、身体に必要な栄養が足りているとは限りません。このブログでも度々紹介している魚由来の脂肪酸もそうですが、もう一つ現代人に不足しがちなのは「鉄分」です。

これは特に女性にとって深刻な問題です。日本の20代~30代の女性の約3割が、鉄分不足により、ヘモグロビンの数値が12.0以下になっているといわれています。(健康診断でも調べるものですので、心配な方は、自分の数値を確認してみましょう。)

ヘモグロビンは、赤血球の中に含まれ、全身に酸素を運ぶ役割を果たしています。12.0以下はかなり低い数値になっていて、これが8を切ると、駅の階段が一気に上がれなくなるなど、より深刻な問題になってきます。6を切ると、心臓が酸素不足に対応しようとして、心筋が肥大するようになります。

これにはいくつか原因がありますが、女性の場合、影響が大きいのが月経です。また思春期の女の子が貧血で倒れたりするケースがありますが、これは月経に加え、部活動の影響が大きいと考えられます。

実はスポーツなどをして汗をかくと、汗と一緒に鉄分も体外に排出されてしまいます。大量の汗をかくスポーツ系の部活動は鉄欠乏を引き起こす原因となりえるのです。沖縄では、全国でも珍しく、学校の健康診断でヘモグロビンを測っているのですが、大体13~16%くらいの女の子が貧血気味だというデータが出ています。

長くなってしまったので今回はこのへんで。次回は貧血の改善方法についてご紹介します。

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