背を伸ばすには牛乳や小魚など、カルシウムを多く含む食品を摂ると良いと言われますね。これは半分本当で、半分ウソと言っていいかもしれません。
カルシウムが不足すると、骨の成長障害が出る可能性があります。しかし、現在の日本においては、給食で毎食牛乳が出るので、カルシウムの摂取量が、身長の伸びに影響が出るほど足りなくなることはほとんどありません。
逆に言うと、牛乳が苦手、もしくはアレルギーで牛乳を飲めない場合は、他にカルシウムを摂る方法を考えた方が良い可能性があります。
高校に入ると、給食ではなく、お弁当や学食などになるため、意識してカルシウムを摂った方が良いかもしれません。
また骨の成長にはビタミンDも欠かせません。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の密度を高くする作用があります。ビタミンDは太陽光に当たると生成されます。
昔の東北地方では日照時間の関係から、ビタミンD不足で病気になるケースが見られました。昭和40年代には、紫外線を通すビニールハウスに入って陽を浴びるということをやっていたくらいです。
このようにカルシウムとビタミンDが足りないと、身長にも影響が出る可能性はありますが、現在ではごく稀なケースと言えます。
身長は、実際には遺伝の要素が大きく、両親の身長から割り出す予測身長がよく当たります。予測身長は、【男子の場合:両親の身長の合計+13/2 女子の場合:両親の身長の合計-13/2】、この数値に±9cmが予測身長の範囲になります。
ちなみに、背を伸ばしたいからといって、カルシウム、ビタミンDを摂り過ぎてもいけません。カルシウムを摂り過ぎると、他のミネラルの吸収を妨げたり、腎結石のリスクが上がったりするので、ほどほどにしましょう。
同じくビタミンDも摂り過ぎは良くありません。水溶性のビタミンであるビタミンB/Cは摂り過ぎても吸収されず、尿として排出されますが、脂溶性のビタミンであるビタミンA/D/Eは、過剰に摂ると体内に溜まってしまい、頭痛や吐き気などを引き起こす可能性があります。
所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
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