コロナウイルス」タグアーカイブ

BCG接種 4か月健診の実施について[小児科]

現在一時的に集団→個別に変更されている「BCG接種」と「4か月健診」について、はらこどもクリニックでの実施についてのご紹介です。
まず「BCG接種」、「4か月健診」のどちらも月・金のみとなっております。
予防接種と乳幼児健診については、発熱やその他疾患の患者さんとは隔離ゾーニングされた「健康外来」での診察となりますので、安心してご来院ください。

■BCG接種
BCG接種は、結核の予防接種です。
通常は接種後、10日頃から1~2か月で接種部分が赤くなり、強い反応が出てくるのですが、既に(過去を含め)結核に感染していた場合、接種後、それよりも早めに接種部が赤くなって強い反応を示す場合があります。これを「コッホ現象」と言います。

コッホ現象が出た場合、なるべく速やかにツベルクリン反応(ツベルクリン液を入れる注射です)をし、注射部位の反応を確認、結核感染の疑いを特定する必要があります。乳幼児が結核菌に感染すると、重篤な疾患につながる可能性があるので、きちんと検査しなければならないからです。

ただし、BCG接種については、基本的に集団接種だったことから扱った経験が少ない医師が多いのが実情です。いわゆるハンコ注射と呼ばれるもので、他の予防接種とは別物だからです。
また、医療機関によってはツベルクリン反応の薬剤を常備していることが少なく、その場でツベルクリン反応をできないところもあります。子どもの場合、ツベルクリン反応の感度が良いので、コッホ現象が認められたら、本来はすぐにやらなければなりません。

そもそも現代では結核自体が非常に珍しい病気となっていて、特に小児結核で入院できる病院は全国でわずか5つしかありません(2020年6月現在)。そのため実際に結核を診たことのある医師は非常に少ないのです。

はらこどもクリニックでは、原拓麿副院長が、厚労省の小児結核の班会議のメンバーを3年間務めた経験があり、小児のBCG接種及びツベルクリン反応について、きちんと診察することが出来ます。
BCG接種の場合、このようにコッホ現象の有無等を含め、他の予防接種よりも経過観察に時間がかかるため、他の予防接種とは分けての実施となります。月・金以外での接種はできませんので注意してください。

同時接種については、BCG接種時に他のワクチン接種は可能です。集団接種のスケジュールに縛られることがありませんので、ワクチン全体スケジュールとしては、立てやすくなるかと思います。
(ちなみに大人で結核感染の疑いがあった場合は、ツベルクリン反応ではなく、採血をしてインターフェロンγ遊離試験という方法で結核感染の特定を行うことが主流となっています。)

■4か月健診
4か月健診では、問診、身体測定、発育・発達の確認、栄養状態の確認、精巣や外性器の異常の診断などを行います。所沢市より、空間的に他の診察とは隔離するように指示が出ているため、他の診察を行っていない月・金のみでの実施となります。

本来、乳幼児健診の中で、4か月健診は行政が直接実施する健診です。そのため医師だけではなく、保健師、心理士、栄養士など様々な職種の人間が参加して行います。これは、子どもだけではなく、お母さんの心身の健康状態を守るために非常に重要なことなのです。

子どもの異常や疾患については、それよりも前の乳幼児健診で見つかることも多く、4か月健診で初めて見つかるというケースはそれほど多くありません。しかし、ご家族の問題、お母さんの育児不安、虐待の有無、産後うつ等の問題については、この4か月健診で心理士さんの問診などを通じてピックアップできることが多いのです。極端な話、医師は要らない…とまでは言いませんが、他に重点を置いている大切な検診のひとつです。

そのため、行政としてもなるべく早く集団健診に戻したいのではないかと思っていますし、本来そうあるべきだと思います。
子育ては、特にお母さんにとても負担がかかってしまうのが現実です。何か気になること、不安に思うことがあれば、遠慮なく、健診時、診察時に相談してください。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

[はらはら通信より転載]コロナウイルスの情報など

今回は先日配信されたはらはら通信より転載の記事となります。
コロナウイルスの話題を中心に、役に立つ情報が載っておりますので、是非参考になさって頂きたいと思います。
はらはら通信は、登録制のメールマガジンとなっております。定期的に役に立つ情報を発信しておりますので、興味のある方は登録してみてください。

こちらのページから登録できます。

新型コロナウイルス感染流行で、毎日ニュースはそのことばかりです。
とうとう、オリンピックも開催が延期になりました。学校は閉鎖、そして春休みに突入、4月は開校予定ですが予断は許されません。

今わかっていることは以下のようです。
感染した人の80%は軽症におわります。しかし、20%は重症です。死亡者も出ています。
子どもの発生数は少なく、軽症とされていますが、中には重症例もありますので、感染しないにこしたことはありません。

家族内での感染率は高いです。誰が発端者になっても、家族の罹患は予防しずらいのが事実です。家族内に高齢者、糖尿病、高血圧、心臓呼吸器の疾患、高脂血症の基礎疾患を持っている方の家族は、もちこまない、持ち込んでもうつさない、ことが大切です。
これらの基礎疾患があることが悪いのは勿論ですが、あっても良くコントロールされていればリスクは低くなりますので、治療を必ず正しくお受けになってください。
嗅覚、味覚などの感覚障害が発病初期に出る人が居るそうです。上気道感染症ではよくあることなのですが、初期症状として気になれば、医師にご相談ください。
初期はせき、鼻水、痰、などの上気道症状があり、肺炎の下部気道症状・所見が加わるのは7~10日目です。以後、一気に悪くなる人が多いようです。一般医療機関では対応ができないので、相談センターに相談して指定された医療機関に受診なさってください。待合室でほかの患者さんに感染させる、させられるのが完全に予防できないからです。
都知事をはじめ関東各県知事も不要不急の外出はさけるように、人が集まる行事はしないように、狭い、空気が動かない、人と人の距離が短い空間が危険でそのような橋に行かないようにと勧告をしています。医療機関では、新型コロナウイルス感染症でなくとも他の病気が減ったわけではありませんので、そのような患者さんに対応しつつ、医療機関そのものが感染の場にならぬように工夫をしています。
私共のクリニックは、幸いというか感染症、一般、健康と3つのゾーンに分けた部位を持っていますので、それをうまく生かして対応したいと思います。事前にどのような患者さんが来られるのかを把握することが重要になるので、ぜひ、情報を入れてください。いつもより時間がかかることになり、お待たせすることもあろうかと思いますがぜひ、ご協力をお願いいたします。

●院長が急に入院をしてご心配頂いたり、ご迷惑をおかけしていますが、幸いに経過良好で、来週は退院が可能です。肝膿瘍という病気で、退院後すぐには無理かもしれませんが4月2週目には復帰できるかと考えています。もうしばらくご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。

●もう数日しかありませんが、4月に小学校に入られる方の2期の麻疹風疹の予防接種が3月31日までです。お忘れの方はぜひ、駆けこみでもよいので接種をお受けになってください。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)