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薬の飲み方 食前・食間・食後・空腹時

薬を服用するタイミングとして、食前・食間・食後・空腹時などがありますね。一般的に、食前は食事の前30分以内、食後は食事の後30分以内、食間は、食後2時間、食前2時間頃のことを言います。

実際には各薬ごとにいつ服用するかが細かく定められています。それほど意識する必要がない薬もあれば、服用時間を守らないと効き目が悪くなったりする薬もあります。
例えば、糖尿病の薬については、血糖コントロールの問題があるので、厳密に服用時間を守る必要があります。

逆に小さいお子さんに処方する薬については、それほど飲ませるタイミングにこだわる必要はありません。ご飯を食べていなくても胃が荒れないような弱い薬が多く、服用時間にこだわって飲ませないよりは、時間がズレても飲んだ方が良いです。

胃の粘膜や胃の内容物に影響を受けやすい薬は、食間に服用することになります。特に漢方薬には食間に飲むものが多いです。

飲みなれていない薬を処方された場合は、医師や薬剤師に聞いて、飲み方を把握しておくと良いですね。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック
〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379

子どもの熱中症・脱水症状のチェックポイントと対処法

7月の頭こそ戻り梅雨でそれほど暑くない日もありましたが、関東では35℃近くまで気温が上がることが多くなっています。新型コロナの流行で余り報道等はされていませんが、熱中症の発生件数もかなり多くなっています。

熱中症については、気温よりも湿度の方がポイントです。湿度が高いと汗が蒸発せず、体温が体内にこもりやすくなります。そういった意味では、日本の夏は非常にリスクの高い気候と言えるでしょう。

子どもは大人に比べ、熱を体表面から吸収しやすく、逆に熱放出が未熟なため、熱中症のリスクは高くなります。熱中症のシグナルとして、暑いのに汗をかきづらくなる、立ちくらみがする、気分が悪くなるなどの症状があります。このようなポイントを見逃さないことが大切です。

また最近はCMでもインフォメーションがされていますが、屋外で人との距離を十分に取れる場合は、マスクは外して問題ありません。そして、冷房が無いところで過ごす際には、こまめに水分補給をするようにしましょう。

熱中症には症状のタイプがいくつかあります。まず「熱失神」です。暑さによって血管が拡張するため、立ちくらみやひどい時には失神することがあります。

続いては「熱けいれん」です。汗を大量にかくことで、体内の電解質が抜けていき、痙攣を起こします。この2つの症状については、体温が異常に上がることはありません。

次に「熱疲労」です。気持ちが悪くなり、嘔吐をする場合もあります。熱疲労では体温が上昇します。

最後にいわゆる「熱射病」と呼ばれるものです。せん妄(時間や場所が分からなくなったり、注意力、思考力が著しく低下します)や意識障害が起こります。体温は40℃を超えるような高さになり、非常に危険です。

熱中症になった場合には、何よりもまず水分を補給し、体温を下げることが重要です。体温を下げると言っても、熱が出た時のように解熱剤を飲んでも意味はありません。物理的に温度を下げる必要があります。

例えば、シャーベット状の氷を脇、太もも、首の裏など太い血管が通っている場所に当てる。霧吹きをして濡らした状態で、扇風機などで風をあてるなどが有効です。

またこの時期は冷房が入っていない車の中ですと、わずか5分~10分程度でも急激に温度が上昇し非常に危険です。お子さんを車の中に残して、買い物をするなどは絶対にやめましょう。

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発熱外来からのお知らせ

7月に入ってから、急激に新型コロナの感染状況が悪化しています。はらこどもクリニックでも6月の終わり頃には、陽性者数がゼロになった週もありましたから、わずかな期間で猛烈に感染者が増えたことになります。

はらこどもクリニックの発熱外来にも患者さんがたくさん来られており、1日に対応できるキャパシティーを超えてしまっている状態です。朝の時点で予約の電話が殺到し、短時間でその日の予約がいっぱいになってしまっています。

また厄介なのは、新型コロナだけではなく、R Sウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、インフルエンザウイルスなど、多くの種類のウイルス性の風邪のような症状が出ており、外来での診察が複雑になり、患者さん一人一人への診察時間がかかっています。

場合によっては、診察をお断りせざるを得ない状況も発生しています。ご迷惑をおかけしますが、ご了承いただけますと幸いです。

感染拡大の最大の理由は、新しい変異株(BA.4/5)に置き換わったことです。現在アメリカではまた別の感染力の強い亜種が出てきているので、株の置き換わりごとに、感染者数が増加していく可能性は高いでしょう。

オミクロン株は、症状自体は軽いことが多いですが、問題になるのは後遺症です。頭痛・倦怠感・味覚障害などの他にも、コロナ罹患後は脳卒中、脳梗塞、心筋梗塞など死に直結する病気のリスクが上がるというデータも出てきています。

たとえ軽症でも後遺症が出るケースは珍しくありません。体からウイルスが無くなった後、回復期のリスクが高いのです。

特に若い人の中には、オミクロンは症状が軽いということからワクチンの3回目接種をしていない人も多いようです。またお子さんの接種については、あまり進んでいるとはいいがたい状況です。

現状の新型コロナについては、ワクチン接種をすることしか大きな対策はありません。株が置き換わることで感染自体を防ぐ効果は下がってはいますが、重症化予防には大きな効果があります。

またワクチンで後遺症のリスクを抑えられるというデータも出ていますので、まだ3回の接種をしていない方は、是非接種をしてください。

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子どもの新型コロナ感染の後遺症【小児科】

新型コロナウイルスについては、子どもが感染しても、無症状や軽症が多く、発熱する割合が低いため、決して頻度的に高くはありませんが、感染後の後遺症が報告されています。

年齢が高い方が多く報告されていますが、これは小さいお子さんですと、後遺症の症状を自分ではわからない、表現できないことも影響していると思われます。もしかしたら大人と同じような後遺症が出ているかもしれないですが、そこを明確にできないところに難しさがあります。

例えば味覚障害を発症していた場合、食べ物の好き嫌いになってしまうかもしれませんし、だるさや頭のもやもや感など、ただの怠けに思われてしまうかもしれません。

ワクチン接種によって感染率、重症率は下がりますから、結果として後遺症に苦しむ可能性も少なくなります。お子さんのワクチン接種には、慎重な方も多いかもしれませんが、できるだけ前向きに接種を検討していただけますと幸いです。

また症状のある後遺症というわけではありませんが、0〜2歳くらいまでのお子さんについては、保育園などで保育士がずっとマスクをしているため、マスクを外した状態ですと誰だか理解できないというようなことも起こっているとのことです。

この年代の子どもたちは、言葉はもちろんですが、相手の表情を見ることでコミュニケーションを学んでいきます。どこまで発育・発達に影響が出るか分かりませんが、親御さんがマスクなしで積極的にコミュニケーションをとってあげてください。

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雨が降ると古傷が痛むって本当?【内科】

よく漫画やドラマの中で、天気が悪くなったり、雨が降ると古傷が痛むというシーンがあります。またこのブログを読んでおられるみなさんの中にも、雨が降ったりすると、頭痛や関節痛の症状がひどくなるというような方もおられるのではないでしょうか。

実際に気圧をはじめとして様々な気候の変化が体に及ぼす影響は大きいと考えられています。

例えば、今では薬が良くなったためほとんどなくなりましたが、かつては喘息の発作に苦しむ子どもたちがたくさんいて、はらこどもクリニックでも、よく急患を診ていたものです。

不思議なことに喘息の発作では、同じ日に大量の患者さんが来ることがよくありました。そういう時は、大抵名古屋あたりで雨が降っている時で、次の日が雨予報だったものです。

また昔はらこどもクリニックの患者さんで、お子さんの発作が起きた時の気候条件を記録していた親御さんがいて、発作が起きた時は、ほぼ気圧が下がっていたということもありました。

さらに「光」も体に与える影響は大きいと考えられています。日照時間が短いと心を病みがちになるというのが顕著な例で、日本ではうつ病は日照時間が短くなる11月頃から増えることが多いのです。光を浴びるというのは人間にとってとても大切なことなんですね。

国立神経センターでは、部屋を目一杯明るくして本を読むというのを実際に治療の一環としておこなっています。これは目に光をしっかりと入れることを目的としています。この治療法を不登校のお子さんに対し取り入れた医師もいます。

逆に日照時間の長い赤道直下の地域では、女児の性発達が早いというデータもあります。

みなさんの中にも天気が悪くなる前日に体の調子が悪くなる方がいたら、それは気のせいではない可能性が高いです。

ヨーロッパでは、天気予報の際に、気圧から予測されるリウマチ痛の予報があるそうですし、洗濯や傘の必要性などだけではなく、体調面でも天気予報をチェックするのは大事かもしれません。

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新型コロナウイルスワクチン 4回目の効果について【内科】

5月末から新型コロナウイルスワクチンの4回目接種が始まっています。今回は全ての人が対象というわけではなく、60歳以上の高齢者や基礎疾患がある人などに限られています。

これは3回目接種から短い間隔での4回目接種には、効果がそれほど期待できない可能性が、世界中の様々な研究から報告されていること、また今回のワクチン接種については、全て行政負担のため、財政的な問題もあるでしょう。

4回目接種の対象とされている人たちについては、そもそも免疫が上がりにくかったり、感染症が重症化しやすいリスクがある方たちですから、接種した方が良いでしょう。しかし、それ以外の人たちについては、もう少し間隔を空けて、しかるべき時期に4回目を接種する方が良いということになります。

ワクチンの効果を示す場合、メディアなどでは抗体値ばかりが取り上げられます。これはウイルスの活性を弱体化する抗体が、どのくらいできているかを表したものです。この抗体を作り出す免疫反応は「液性免疫」と言われるものです。液性免疫は数値化できるため、非常に分かりやすいのですが、人間の免疫には液性免疫だけではなく、「細胞性免疫」というものがあります。

細胞性免疫では、病原体やウイルスや細菌に感染した細胞を、体に害のある異物だと判断したT細胞群が直接攻撃します。こちらは数値化できないので、効果を表すのが難しいのです。

液性免疫がその特性上、発症予防に効果があるのに対し、細胞性免疫は重症化予防に大きな効果を発揮すると考えられています。新型コロナウイルスは頻繁に変異を繰り返すため、液性免疫のみで考えると、流行株が変わるたびに、異なるワクチンを接種しなければならない可能性が出てくる(インフルエンザワクチンがそうですね。)のに対し、細胞性免疫では、ある程度型が変わっても対応できる可能性が高いことが分かっています。

つまりワクチン接種から時間が経過し、仮に抗体値=液性免疫の能力が落ちてきたとしても、細胞性免疫がしっかりとアクティブに働いているならば、十分ウイルスに対抗しうる可能性が高いのです。

この細胞性免疫を誘導することができるのは、mRNAワクチン(ファイザー/モデルナ)とウイルスベクター(アストラゼネカ)となっています。

新たに認可されたノババックスワクチンは、組み換えタンパクワクチンですが、アジュバントの添加によって、細胞性免疫も誘導するということになっていますが、それがどこまで効果的に作用するかは未知数です。また今年中には認可されそうな塩野義のワクチンについても組み換えタンパクワクチンなので、こちらもまだ効果の程は分かりません。

組み換えタンパクワクチンは値段も安く、取り扱いが楽、副反応もmRNAワクチンに比べ少ないことが想定されるため、かなり人気が出そうとのことですが、(特に塩野義については純国産ということもあり、接種を待っている方も多いかもしれません)今のところ1回目、2回目については、高い効果を示すことが分かっているmRNAワクチンを接種し、細胞性免疫の働きを高める方が良いと思われます。

1、2回目の副反応が重く、3回目以降のmRNAワクチンの接種をためらっている方については、組み換えタンパクワクチンは良い選択肢になるかもしれません。

今後については、おそらく定期的にワクチン接種を行う方向になっていくのではなないかと思いますが、一般的にウイルスは冬の方が流行しますので、一般の成人にたいしては、タイミング的には秋口くらいから4回目接種ということもあるかもしれません。

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舌下免疫療法の新規受付開始しています。【アレルギー科】

6月よりスギ花粉の舌下免疫療法の新規受付を開始しています。(舌下免疫療法の詳細についてはこちら

はらこどもクリニックでは、アレルギー専門医である原拓麿副院長のもと、舌下免疫療法に力を入れています。舌下免疫療法は花粉症を寛解状態にする可能性のある数少ない治療法です。

現在、スギ花粉アレルギーのお薬であるシダキュア、ダニアレルギーのお薬であるミティキュアどちらも服用している方が約300人、どちらか片方の方も含めると約500人の方が、はらこどもクリニックで舌下免疫療法を受けています。薬剤メーカーによると、はらこどもクリニックの治療実績は全国でも有数とのことです。

注射で行う皮下免疫療法と違い、1日1回のお薬の服用で良いため続けやすく、服用の時間を決めてルーティン化をしてしまえば、飲み忘れも少なくなります。最低でも3年、可能なら5年程度続けるため、治療は長期に渡りますが、夏ごろから始めれば、来年の花粉シーズンにはある程度の効果が見込めます。(※個人差があります。)

また最近ではお子さんの花粉症も多いことから、はらこどもクリニックでは、親子での治療もおすすめしています。親子でやると、親御さんはお子さんに飲ませなくてはいけないという意識から飲み忘れが少なくなりますし、仮に忘れてしまった場合も、お子さんからの指摘で気づくなど、続けやすくなります。トータルとして、8割程度の方がきちんと治療を継続できています。

舌下免疫療法は健康保険適用となりますので、お子さんの場合、中学生までは自己負担なしで治療ができます。ただし中学生になると部活等で忙しくなり、治療が途切れがちになりますので、なるべく小学生のうちに治療を終えられるようなスケジュールが良いでしょう。

ちなみに夏が暑いと次のシーズンの花粉量が多いと言われています。これだけ梅雨が短く暑くなっているので、来年は花粉症の方にとってかなり辛いことになる可能性があります。気になる方は早めに始めた方が良いと思いますので、ご相談ください。

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女性特有の症状 便秘[内科]

女性が日ごろ悩まされがちな症状に「便秘」があります。

男性に比べ女性の方が便秘が多い理由には、様々な説があって、確実にこれとは言えませんが、ホルモンや筋肉量などが関係していると言われています。その中でも、大きな比重を占めると思われるのが、女性のライフスタイルです。

例えば、女性は朝ゆっくりと排便の時間を取れないことも一因と言われています。腸は朝活発化しやすく、食後に胃腸が動きやすいので、朝食を食べた後、トイレに行く時間を取るのが理想です。しかし、特に現代の女性の場合、朝はギリギリまで寝ていたい、起きたら化粧をしなければいけないから、朝食をきちんと食べる時間・習慣がない、当然トイレにゆっくり入る時間・習慣がないというわけです。

このようなことを検証する論文も発表されていて、どこまで信憑性があるかは分かりませんが、原院長がこれまで診察してきた便秘の患者さんには、当てはまる人が多いそうです。

実際に便秘になる割合は、小さい時にはあまり男女差が見られません。高校生くらいから差が顕著になってくるので、少なからずライフスタイルの問題があるのではないかと思われます。

便秘を解決する方法として、「トイレに行って排便をするという習慣をつける」ことが大切です。犬が散歩に行くと糞をするように、人間もご飯を食べて、トイレに行くという習慣をつけることがとても有効なのです。上にも書いたように、特に朝は胃腸の動きが活発になるので、朝ご飯を食べたらトイレに行くというのが、一番のおすすめです。

本来は食事をし、胃腸が動いて直腸に便が入ってくると便意を催すようになります。しかし、慢性的な便秘になると、便が常に直腸内に溜まっているため、直腸が拡張してしまい。少しくらいの便が入ってきても、直腸内の圧が上がらず、便意が来ないという状況に陥ります。このように食べる→排便の習慣が無いと、どんどん悪循環になっていくわです。

この食べる→排便の習慣を2~3週間続けると、座薬などに頼らなくても便が出るようになります。

現在では、便秘の治療薬も新しいものが出てきて、昔に比べると治療は良くなっています。しかし、そもそも排便の習慣が無いと、便を出やすく柔らかくしても意味がないですし、薬が合わないと腹痛や下痢になってしまう人もいるため、それが嫌で治療を止めてしまう人もいます。便秘の治療はなかなか難しい面があるのです。

習慣づけるというのは、ご自身でもできることだと思います。便秘でお悩みの方は、まず朝トイレに一定時間入るという習慣を身につけてみてください。

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発達障害でマスクが出来ないケース[小児科]

発達障害のひとつにASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)があります。社会的なコミュニケーションがうまくできなかったり、興味などが偏るという性質があります。

ASDの頻度はそれほど多いわけではありませんが、発達に何らかの障害を持つ子どもの割合が10%程度ありますので、学校全体で考えると1人、2人はいる可能性があります。

ASDの中には、感覚過敏を持っている子がいて、ある特定のものに対して忌避反応を示します。例えば学校生活で言うと、チャイムの音がダメだったり、オルゴールの音がダメだったりといったように特定の音がダメな子がいたり、味覚に出てしまう子は、特定の食べ物を美味しくないと感じてしまったり、好き嫌いのレベルを超えて嫌がるという反応を示します。

その中には触覚に反応を示す場合もあります。例えば特定の肌触りの服を嫌がったり、ある部分に何かが触れるのを嫌がったりといった具合です。触覚過敏の中で、口元に何かが触れるのが嫌な場合は、マスクを着けられないことになります。

このような反応を示す子に対しては、できる範囲で受け入れてあげないと、そもそも社会に入ってくることができなくなってしまいます。集団生活でみんながやっているからやりなさいと言ってもその子にとっては無理なのです。その子についてはやらない・できないという例外を認めてあげないと、その子を排除することになってしまいます。

例えばマスクはダメでもフェイスシールドは大丈夫だったり、何か別の解決策がある可能性もありますが、特に子どもが小さいうちは、自分が嫌な理由を説明できないこともあり、対応が非常に難しいのです。やはり「許容」ということをどこかで認めないといけません。

新型コロナの感染者数は、大きくは下がらないものの、ある程度状況が落ち着いてきており、withコロナで社会をどう回すのかが、色々と議論されています。中でもマスクについては、これから暑くなるにつれて熱中症のリスクも上がることから、屋外では外すなどの指針が示されました。

それとは別に、上に挙げたようにマスクが出来ない人もいるという事実を認識したうえで、排除をしない社会にしていただきたいと思います。

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新学期の子どもたちのメンタルについて[小児科]

新型コロナウイルスの流行によって、2年以上にわたり、子どもたちは大きな負担を強いられています。学校の行事ができない、できても制限が多い。修学旅行や林間学校に行けない、友達と遊べないなど、これまで当たり前にできていたことができない、そして、子どもたちの健やかな心身の成長のために必要なことができなくなってしまっています。

特にGWの連休明けは、学校に行けなくなるなど、メンタルの不調を訴える子どもが多く出る時期です。そこに新型コロナによる様々な要因が絡むことで、子どもたちのメンタルヘルスが悪化するリスクが大きくなっています。はらこどもクリニックでもASDやADHDの可能性がある子どもたちを中心に、1週間に3・4人はメンタルに不調を訴える子どもが来ています。

コロナのせいで不登校になったという報告も少なくありませんし、コロナによって変化した環境に不安感が大きくなっている子どもたちはたくさんいます。

また例えば親御さんが、子どもがコロナに罹るのが怖いからと学校に行かせないケースでは、余りに強制が過ぎると、強迫神経症になる子どもも一定数でています

このような状況を解決するためには、子どもたちに関わる周囲の大人たちが、子どもたちを傷つけないようソフトに対応することで大切です。何かトラウマになるようなエピソードが起こると、子どもたちの心は大きくダメージを負ってしまいます。

子どもたちの変化をよく見てあげて、子どもたちのメンタルを守っていただきたいと思います。

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