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[内科]サイトカインストームとは?その2

前回に引き続き「サイトカインストーム」についてのお話です。

サイトカインストームの中でも炎症を引き起こす炎症性のサイトカインが増えてしまい、自分の正常な細胞まで傷つけてしまうことで肺炎が重篤化したり、多臓器不全を起こしたりすることが分かっています。(少し前のニュースでは、ステロイドの処方が症状の重篤化を抑える可能性があるという研究結果が出たというものもありましたが、これはステロイドが全体的にサイトカインを抑える効果があるからです。)

サイトカインストームが起こった場合には、ある一種類のサイトカインを抑制しても、問題解決になりません。治療法の難しさは、そこにあります。

例えばリウマチの時に強く作用しているインターロイキン6を抑えると治療になるのですが、新型コロナウイルス感染のときに抑えても、他のサイトカインのコントロールが効かなくなっているので効果が悪いのです。

現在のところ、サイトカインストームがなぜ起こるのか、どんな条件下で起こるのかなど詳しいことは分かっていません。このあたりのことがもう少しきちんと解明されていかないと、有効な治療薬やワクチンの実用はなかなか難しい面があります。まずは個人でできる対策をきちんと講じて、新型コロナになるべくうつらない、うつさないように心がけましょう。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
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[内科]サイトカインストームとは?その1

新型コロナウイルスによる感染症について世界各国で研究が進められている中、様々な情報がニュース等で報じられています。その中で症状が重篤化する原因に「サイトカインストーム」という言葉が出てきています。今回はこの「サイトカインストーム」について、少し紹介してみたいと思います。

まずサイトカインとは、細胞から分泌されるタンパク質です。細胞間での情報伝達をする役割を持ち、体の中で様々な生理現象を発生させるトリガーのような働きをしています。非常にたくさんの種類があるだけでなく、ある反応を促進するものと抑制するものがあり、お互いにコントロールし合ってバランスがとれています。いわばサイトカイン同士が一種のネットワークを形成していて、それをサイトカインカスケードと呼びます。

例えば、あるサイトカインが働くと、それが過剰にならないように他のサイトカインが抑制をかけたりして、結果的にコントロールされるのです。サイトカインは必ず1つで2つ以上の機能を持っていますので、そのネットワークはとても複雑な仕組みになっています。

サイトカインの中には、免疫系に深く関わるものもあります。通常ウイルスに感染すると、体の中でウイルスがどんどん増えてきます。するとそのウイルスに対抗するために抗体ができます。抗体は対応したウイルスとぴったりとくっつくように作られ、抗体とくっついたウイルスは、マクロファージという病原体を食べる細胞に食べられやすくなるのです。マクロファージは抗体ごとウイルスを食べると、酵素の働きで病原体を分解していきます。

この過程で、サイトカインが分泌されます。サイトカインが出ることで、身体を温めるために発熱をおこしたり、マクロファージを活性化させたりと、ウイルスをやっつけるために様々な形で作用します。

しかし、新型コロナウイルスに感染した場合、どういうわけかこのサイトカインのコントロールがうまくいかなくなり、抑制がかかりすぎたり、反応を促進させるのが過剰になったりとバランスが取れなくなった状態になってしまいます。これが「サイトカインストーム」です。

長くなりましたので、続きはまた次回に。

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