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[内科]誤嚥性肺炎について

「ルパン三世」の原作者であるモンキーパンチ先生が亡くなったというニュースは、まだ皆さんも記憶に新しいかと思います。モンキーパンチ先生の直接の死因となったのが「誤嚥性肺炎」です。「誤嚥」とは「誤って飲み込んでしまうこと」なので、「誤嚥性肺炎」とは、「誤って飲み込んでしまったことにより引き起こされる肺炎」ということになります。

人間の口の奥には呼吸した空気が入っていく気管と食べ物や飲み物が入っていく食道の2つの管があります。本来ならば食道から胃に入っていくべきものが、誤って気管に入ってしまい、炎症を起こすのが誤嚥性肺炎です。

実は日本人の死因の第3位が肺炎で、その多くがこの誤嚥性肺炎です。嚥下機能(上手く飲み込む力)が衰えてくる高齢者に圧倒的に多く、一晩で重症化するため、非常に厄介なのです。高齢者の入れ歯の調子が悪いと起こりやすいというデータもあります。

ちなみに原院長も誤嚥性肺炎にかかったことがあります。急激に熱が上がり、動けないほどの悪寒が走り、呼吸も苦しくなるそうです。幸いすぐに対処することができましたが、これが一般のご家庭の場合は、なかなか難しいでしょう。

誤嚥性肺炎について多くの方が「食べ物や飲み物を飲み込むことで起こる」と思っているのですが、それは勘違いです。厳密に言えば間違いではないのですが、食べ物や飲み物を飲んでしまったことで誤嚥性肺炎になることはそれほど多くないのです。食べ物や飲み物は誤嚥しても気管の反射で咳き込んで、吐き出してしまったり、飲み込んでもすぐに気づくことが多く、その場で対処することができます。だから肺炎に至ることが少ないのです。

誤嚥性肺炎のほとんどを占めるのが、唾液や胃液を気づかないうちに飲み込んでしまい、それと一緒に口内細菌などが肺に入ってしまう「不顕性誤嚥」といわれるものです。寝ているうちにいつの間にか唾液が気管に入ってしまい、肺炎を発症するというようなことです。この不顕性誤嚥は防ごうと思っても防げるものではありません。

ですので、誤嚥性肺炎を防ぐには、口の中に口内細菌を少なくするための口腔ケアが非常に重要になってきます。睡眠中は口内細菌が増える傾向にあるので、高齢者の方は、寝る前、そして起きた後は特にきちんと歯を磨くように心がけてください。歯を磨くのを億劫がるようなおじいちゃん、おばあちゃんには、お孫さんから「長生きして欲しいからきちんと歯を磨いてね!」と言ってもらうのも良いかもしれませんね。

 

所沢市の小児科・内科・アレルギー科 はらこどもクリニック

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