今回は大人(厳密には小児以外)の方が受けるべき予防接種についてご紹介したいと思います。
まず成人の予防接種で定期接種となっているのは「高齢者の肺炎球菌ワクチン」と「高齢者のインフルエンザワクチン」の2つのみとなっています。肺炎球菌ワクチンは65歳以上で、65歳、70歳、75歳・・・と5歳刻みで接種できます。肺炎は高齢になるほど罹った時のリスクは大きく、高齢者の死亡原因の第3位となっています。まだ元気だからと油断せず、対象年齢の方はきちんと打っておきましょう。
インフルエンザは、65歳以上で毎シーズン10月頃~2月頃にかけて受けることができます。抗体を獲得するまでに2~4週間程度かかると言われていますので、流行が始まる前、秋のうちに接種するのが理想です。
肺炎球菌、インフルエンザともに定期接種ですが、小児の定期接種とは異なり全額公費負担ではありません。一部自己負担という形になりますのでご注意ください。
その他高齢者の方が接種しておきたいワクチンに「帯状疱疹ワクチン」があります。水ぼうそうを引き起こす水痘ウイルスが、体の中で休眠状態になっており、高齢になって免疫力が弱ってくると、ウイルスが活性化し、帯状疱疹になります。小児の水痘ワクチンが定期接種になったことで、水ぼうそう患者が激減しました。それにより成人が水痘ウイルスに触れる機会が少なくなり、免疫が落ちやすくなっていると考えられています。そのため、今後高齢者の帯状疱疹がますます増えると予想されることから、今後定期接種化が検討されています。
次回は若い世代が打っておくべきワクチンをご紹介したいと思います。
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