秋になると、下痢の症状を起こすお子さんが多くなります。秋の終わりくらいから、ノロウイルスが流行し始めるからです。10月くらいから集団発生なども見られるようになってきます。同じように下痢を起こすウイルスにロタがありますが、こちらはワクチンがあるので、それほど流行はしません。
ノロウイルスというと、冬の寒くて乾燥した時期のウイルスだと思っておられる方も多いかもしれませんが、実際には、もう少し早い時期から感染の流行が始まります。ノロの場合、対症療法しかありませんので、感染しないようにしっかりと予防対策を行いましょう。
外出から帰ってきた時はもちろん、調理の前、トイレの後など、手洗いをしっかりと行うことが大切です。また加熱による殺菌が有効なので、食べ物はしっかりと火を通す、調理器具をこまめに熱湯消毒するなどが有効です。
もうひとつはインフルエンザです。実は今年の夏、香港で季節性のインフルエンザが大流行しました。8月の時点で香港での死亡者数は300人を超えたという報道がされています。インフルエンザで死亡者数がこれだけ多いというのは驚くべきことです。今は、海外との人の往来が激しいため、このウイルスが日本に入ってくる、既に入ってきている可能性は十分にあります。
学校や保育園での集団生活では、感染が大きく拡がる可能性があります。今年もインフルエンザには十分に注意することが必要です。
ちなみに昨年、はらこどもクリニックでインフルエンザの患者さんが初めて出たのが、10月8日。今年最後の患者さんが来られたのが、5月18日です。インフルエンザウイルスは湿度に弱く、日本の梅雨を乗り越えることが出来ないため、梅雨の時期に一度感染が終息します。また、夏休みの時期は、学校がなく、子供たちの集団生活が多くないため、様々な感染症が広がりにくいという側面もあります。
インフルエンザの予防にも手洗いが有効です。また、適度の湿度を保つこと、飛沫感染を防ぐためにマスクをするなど、しっかりと予防対策を取っておきましょう。
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