指しゃぶり、爪噛み、気になるけれど… はらこどもクリニックブログ

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小さいお子さんがよくやってしまう事に、指しゃぶりや爪噛みがあります。親御さんとしては早くやめさせたい事のひとつですね。「どうやったらやめさせられますか?」というご質問をいただく事のひとつでもあります。

結論から言いますと、指しゃぶりや爪噛みを無理にやめさせようとするのは良くありません。

そもそも子供はみんな赤ちゃんの時には指しゃぶりをするものです。これは赤ちゃんが精神を安定させるためだといわれています。そのまま指しゃぶりに留まる子もいれば、その後爪を噛むという行動に変わる子もいます。このような行動は幼児性の残りと思われるかもしれませんが、一般的に発育の良い子の方が指しゃぶりや爪噛みを行うことが多いと考えられています。

幼稚園に入るくらいになると、親御さんとしては、みっともないからやめさせたいと思う方も多いと思います。しかし、そこで「ダメ」と叱るような形で指摘して、やめさせようとするのは良くありません。そうすると、子供は指しゃぶりや爪噛みを行動として意識してしまい、余計にやめられなくなる可能性があるからです。やめさせたいのであれば、指しゃぶりや爪噛みしているのを見つけたら、他の事に自然と意識や興味がいくように話しかけたりしてあげることです。そうすることで自然と指と口を離してあげるのが良いでしょう。

上で書いたように指しゃぶりには精神を安定させる効果があります。それで子供の精神が安定するならさせておいて問題ありません叱ったり指摘したりしなければ、いつかは自然にやめることでしょう。また、不安なことがあるからそういう行動を起こしてしまうとしたら、お子さんが何か不安に思っていることはないか、その原因を考えてあげてください。

ちなみに指しゃぶりが治らないからといって、おしゃぶりのようなものを代わりに与えてしまうのはいけません。これはおしゃぶりから離れられなくなってしまいます。

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
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受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

ムンプスワクチン、やった方がよい理由 その2 はらこどもクリニックブログ

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前回に引き続き、ムンプスのお話です。

ムンプスウイルスは、基本的に唾液などを介した飛沫感染です。その一番の予防はムンプスワクチンの接種です。ムンプスワクチンは、おたふく風邪ワクチンと呼ばれることも多く、おたふく風邪を予防するワクチンと思われている方が多いと思いますが、実際には前回書いたような様々な病気(髄膜炎、脳症、難聴、膵炎等)を予防することにつながる重要なワクチンです。

しかし残念ながら、日本では接種率は30%ほどだといわれています。日本ではムンプスワクチンは定期接種ではなく、任意接種となっているからです。自治体によって公的補助が出るところもありますが、そうでないところでは、かなり接種率が低いというのが現状です。

世界的に見ると、先進国では定期接種になっている国がほとんどです。ムンプスの単独ワクチンではなく、MMR-麻疹、ムンプス、風疹の混合ワクチンで接種するのが一般的です。欧米のデータでは、2回接種している国では、ムンプス患者数は99%減少しています。

日本では、MMRワクチンは未承認のため、ムンプスの単独ワクチンとなります。基本的には2回接種で、1歳になったら1回、その後2年経ったら2回目を接種するようなスケジュールです。本来ならば他の国と同様に定期接種にするべきワクチンですので、現在定期接種化に向けて議論が行われており、近い将来、定期接種化されることが期待されています。

8,000人に1人程度の割合で、無菌性髄膜炎になることがありますが、本物のムンプスワクチンでの髄膜炎より症状は軽く、重症にもなりにくいものです。接種後、発熱や嘔吐が続くような場合には、病院で診察を受けてください。

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ムンプスワクチン、やった方がよい理由 その1 はらこどもクリニックブログ

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皆さんはNHKの朝の連続テレビ小説「半分、青い。」をご覧になっているでしょうか?

視聴率が20%を超えることもあり、とても好評なようです。この物語の主人公は、幼い頃、左耳の聴力を失ってしまいます。「ムンプス難聴」というもので、ムンプスウイルスが原因とされています。

ムンプスウイルスは、一般的にはいわゆる「おたふく風邪」を引き起こすウイルスとして認識されています。しかし実際には、「半分、青い。」の主人公のように、他にも様々な症状を引き起こす厄介なウイルスのひとつなのです。

おたふく風邪は、正式には「流行性耳下腺炎」と言われます。耳の下あたりにある唾液腺が腫れるのが特徴の感染症で、頬が腫れる様子がおたふくに似ていることから、おたふく風邪といわれるようになりました。症状としては、唾液腺の腫れ、それに付随する痛み、発熱などがあります。症状は軽いことが多いのですが、髄膜炎、脳症、難聴、膵炎など、まれに重篤な合併症を引き起こす場合があります。特に髄膜炎は、10%程度の割合で発症するとされていて、他の感染症と比べてもかなり高い割合となっています。(ただし、ムンプスからの髄膜炎は比較的予後が良いと言われています。)

ムンプスウイルスは、体内に侵入すると脳や脊髄に入ってしまうウイルスだということが分かっています。ムンプスウイルスは不顕性感染、何も症状が現れない感染も多いのですが、そのような場合でも調べると、髄液中の細胞が増えていることがあります。難聴も同様で、耳下腺が腫れるなどの症状が出ておらず、感染に気がつかないまま、いつの間にか耳がやられてしまうケースが発生します。ムンプス難聴は、700人に1人程度の割合といわれていますが、片側だけではなく両側難聴になる場合もあるので注意が必要です。

今回はムンプスに感染した時の症状などを紹介しました。次回はそのワクチンについて書いてみたいと思います。

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夏の食中毒対策 はらこどもクリニックブログ

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梅雨時から夏にかけて心配なものに「食中毒」がありますね。夏の食中毒は菌が体内に入り、その菌が体内で毒素を作り出すことで発生するものが多いです。主な原因菌としてサルモネラ菌、カンピロバクター、病原性大腸菌などが挙げられます。

サルモネラ菌は鶏肉や鶏卵に付着していることが多い細菌です。少量のサルモネラ菌を摂取しても食中毒になることはなく卵1個や少量の鶏肉で発症することはまれです。理論上は1gほど鶏のフンを食べなければ発症しません。しかし、高温・高湿度では、爆発的に増殖するため、サルモネラ菌のついた食品を、夏の室温で放置しておくと危険です。6時間程度で発症レベルにまで増殖するといわれています。バーベキューなどでお肉を常温放置する場合などは気をつけたほうが良いかもしれませんね。ちなみにサルモネラ菌は、低温に強く、冷凍保存しても死滅はしません。

カンピロバクターは動物のフンにいる菌です。比較的少ない菌量(100個程度)で発症するといわれています。こちらも低温に強く、4℃でも長期間生存します。冷蔵庫の温度では死滅しません。近年、細菌性食中毒の中では発生件数が最も多く、年間300件、患者数にして2,000人程度おられるようです。少し前に野外のフードイベントで、お肉の寿司が原因の大規模な食中毒が出ましたが、これもカンピロバクターが原因と分かっています。またお肉だけではなく、魚介類を生で食べた場合にも発症する可能性があります。

病原性大腸菌は、様々な種類があるのですが、最も注意しなければならないのが、腸管出血性大腸菌です。代表的なものにO-157があり、ニュースなどで見聞きしたことがあるかと思います。こちらも少量の菌(100個程度)で発症します。ベロ毒素という強い毒素を出し、溶血性尿毒症症候群というものを引き起こす場合があります。毒素によって赤血球が破壊され溶血がおき、腎不全を引き起こし、尿毒症を発症します。

最近では、冷蔵・冷凍技術が上がり、小児の夏の食中毒は少なくなってきています。とはいえ、油断は禁物です。どの菌が引き起こす食中毒も、生食や加熱不足による感染が多くなっています。夏場はしっかりと食品に火を通して食べるようにしましょう。

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アレルギー各種検査について はらこどもクリニックブログ 

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最近、お問い合わせが多いアレルギーの血液検査や経口負荷試験について、ご紹介したいと思います。

はらこどもクリニックでは、いくつかのアレルギー検査を実施しています。アレルギーの原因物質を調べる「血液検査」気管支喘息の気道炎症の評価を行う「呼気一酸化窒素(NO)測定」涙の中のIgEの値を測定し、アレルギー結膜炎を調べる「アレルギー結膜炎迅速診断」、食物アレルギーに関して、皮膚で検査する「プリックテスト」、実際にアレルゲンとなる食物をどれぐらい食べられるか、安全性を確認する「経口食物負荷試験」です。

このうち、「プリックテスト」と「経口食物負荷試験」については、予約制となっています。時間としては、昼休みの時間帯に来て頂き、試験を実施します。これは試験の中で、何か症状が出てしまったときでも、迅速に対処できるようにするためです。

負荷試験については、予約すれば誰でもできるというわけはありません。はらこどもクリニックでは、検査のみ実施ということはしておりません。検査は診療の一部であって、将来的な症状の改善を目指す流れの中で行うものです。「経口食物負荷試験」は負担も伴います。できる患者さんがそれほどいるわけではありません。検査をすることが目的なのではなく、その先、何のために検査を行うのかが重要なのです。

近年、何らかのアレルギーをもつお子さんは増えていることから、アレルギー検査については、医療機関によっては数ヶ月待ちというようなところもあるようです。実際に検査のご要望も増えてきています。しかし、はらこどもクリニックでは、上に述べたような考え方にもとづき、しっかりとした診察・治療の中で検査を行っています。アレルギー検査をご希望の方は、まずその必要性も含め、診察に来たいただければ幸いです。

 

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新井恵子先生のご紹介 はらこどもクリニックブログ

今回は、4月よりはらこどもクリニックに勤務していただいております新井恵子先生について、ご紹介したいと思います。

新井先生は、広島大学医学部を卒業後、麻酔科を経て、長らく内科、プライマリケア医として活躍されていました。この度、はらこどもクリニックの内科機能を強化したいという中で、来て頂くことになりました。

プライマリケア連合学会に所属し、漢方専門医の資格をお持ちのほか、身体の痛みを取り除く「ペインクリニック」を専門としており、AKA療法や筋膜リリースなどの手法を用い、腰痛などの痛みの症状を改善する治療なども行っていただいております。担当スケジュールとしましては、月・木・金・土曜日となっておりますのでご注意ください。

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はらこどもクリニックのプライマリケア はらこどもクリニックブログ

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はらこどもクリニックでは、総合診療という考え方を大切にしています。まず第一に小児科医は子供の総合医であること、そして、子供だけではなくその親御さんも含めた、家族全体の健康を見守るファミリークリニックの機能をもつことです。何か医療的な問題が起こったら、まずはらこどもクリニックに来てもらう。家族全体のかかりつけ医のようなイメージでしょうか。

このように身近で何でも相談に乗ってくれる総合医療のことを「プライマリケア」と呼んでいます。はらこどもクリニックは、所沢市のプライマリケア医として、役割を果たしていきたいと考えています。

この「プライマリケア」という考え方は、海外では一般的な考え方です。イギリスやドイツでは、地区ごとにプライマリケア医の人数枠が決められていて、何かあったときにはまずそこで診てもらうという風になっています。また、アメリカでは「プライマリケア≒ファミリーメディスン」というイメージであり、ただ病気を診るのではなく、家族・家庭の環境も含めて診療し、助言を行うという考え方にのっとっています。例え一時的に病気が治っても、その原因が家庭環境に因っていた場合、同じことが繰り返されてしまいます。それを根本的に解決するには、家族・家庭の問題も改善する必要があるのです。

日本でも「プライマリケア」の概念は少しずつ広まってきているとはいえ、まだまだ発展途上です。昭和40年代にアメリカにプラマリケアを学ぶために派遣された医師たちがおり、帰国後その医師たちが、日本における初代の総合診療医・プライマリケア医となりました。しかし、そこからプライマリケアという概念が定着するには至りませんでした。日本には、家族・家庭の価値観が多様化する中で、本当の家族学を学べるところがないという問題もあるのでしょう。これから日本では日本なりのプライマリケア、家族診療の形を見つけていかなければなりません

さて、はらこどもクリニックに話を戻しますと、今までは、原朋邦院長や原拓麿副院長の知識や経験といったものの範囲内で家族診療を行ってきました。しかし、これからは内科医の先生を入れ、クリニック全体として、プライマリケアの機能を持たせていこうと考えています。

そのはじめとして、4月より内科医の新井恵子先生に勤務して頂いております。新井先生は、プライマリ・ケア連合学会認定医の資格を持ち、そのほか漢方専門医、ペインクリニックなどを専門としていますす。(新井先生の担当診療時間については、HP内「診療案内」→「担当スケジュール」をご覧ください。)追ってこのブログ内でも、新井先生のご紹介をしたいと思っています。

 

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はしか(麻疹)が大流行しているように見える理由は?【埼玉県】はらこどもクリニック

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今年の麻疹(はしか)の流行がこれほど大きく報道されている理由のひとつに、麻疹(はしか)が全数報告になったことが挙げられます。国から指定された感染症については、発症者を診たら、保健所に届出を出すという決まりになっているのです。

実は麻疹(はしか)は、2007年に大流行しています。この時はワクチン1回接種だった世代が当たってしまったのです。1回接種だったうえに、周囲に麻疹(はしか)がない状態だったので、大人になるにつれ抵抗が落ちてしまったと考えられています。また、1回ならまだしも、接種を受けていない人もかなりの数いたようです。そのため、今年の流行とは比べものにならないほど感染が拡大し、早稲田、上智、駒澤大学などで全休校になり、当時は非常に大きく報道されました。原拓麿副院長は、当時は横浜の病院に勤務しておりましたが、1日に30人ほどの麻疹(はしか)患者さんを診ていたとのことです。

このような大流行の反省を踏まえ、2013年から麻疹(はしか)は、全数報告指定の感染症となりました。今年は、全数報告になってから初めての流行になるので、物事が大きく見えてしまっている側面があると思われます。

5月9日現在の報告では、全国での患者数は200~250人くらいです。2007年と比べて考えると、決して多いと言えません。また今の子供達はワクチンを2回接種していますので、抗体をきちんと獲得していると考えてよいでしょう。今26歳~39歳の世代が、上に挙げたワクチン1回接種の世代なので注意が必要です。今まさに子育てをしている世代にあたりますね。ご自身がワクチンを打ったかどうか、一度確認してみるのが良いと思います。そして、最も注意が必要なのは、まだワクチンを打っていない2歳未満のお子さんです。

もう一度書きますが、怖いのは必要のない人がワクチン接種を求めることで、本来打つべき子供たちにワクチンが行き届かなくなることです。大人の方は報道に惑わされず、冷静になって過ごして頂ければと思います。

 

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はしか(麻疹)が流行?でもひとまず冷静に。【埼玉県】はらこどもクリニック

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3月に沖縄で「はしか」の感染者が報告されてから、全国にその感染が広がっています。ニュースなどでも報道されており、心配されている親御さんも多いのではないでしょうか。ワクチンができてからは、日本では、「はしか」は余り見られない病気となっています。今回は改めて「はしか」について、書いてみたいと思います。

「はしか」は正式には「麻疹」といわれる感染症です。大体4~6月にかけて流行し、感染すると90%以上の割合で症状が出ます。潜伏期は10~11日と言われています。症状としては、最初に発熱が始まり、2日目以降、鼻水や咳が出てきます。頬の粘膜に「コプリック斑」といわれる発疹が現れるのが特徴ですが、感染者全てに出るわけではないので注意が必要です。コプリック斑が出ない場合、症状が風邪に似ており、初期では診断が難しい病気でもあります。特に若い医師では、麻疹(はしか)を診たことがないという人もおり、判断が難しくなる場合もあるでしょう。感染すると、喉の粘膜が非常に汚くなるのが特徴であり、はらこどもクリニックでは、そういった部分も含めて診断しています。

3人に1人は重篤化し、特に子供が感染した場合、気道が大人よりも狭いため、呼吸困難など症状が重くなりやすいです。1000人に1~3人は死亡するという、致命率の高い感染症でもあります。

空気感染のため感染力は非常に強く、有効な予防法はワクチン以外にはありません。感染の強さを示す数値で比べてみると、インフルエンザ:2~3、水痘(水ぼうそう):8~10、麻疹(はしか):16~21となっており、その感染力の強さを実感して頂けると思います。

江戸時代には子供が麻疹(はしか)に罹って生き残れるかどうかでその運命が決まったことから、「命さだめ」と言われていたそうです。また、将軍の子供も麻疹(はしか)に罹ったという記録が残されています。庶民から発症した麻疹が、感染を繰り返し、人ごみから隔離されているはずの将軍家まで届く、すさまじい感染力だと言えますね。

さて、ここまで麻疹(はしか)のおそろしい側面を紹介してきましたが、今回のブログのタイトルにもあるように、今回の流行に関しては、少し冷静になる必要があると考えています。

まず、麻疹(はしか)についてはワクチンによる予防が、唯一にして最大の予防になります。現在では麻疹(はしか)については、基本的に風疹との混合ワクチンであるMRワクチンになりますが、1回接種で95%以上の人に抗体ができ、2回接種することで残りの5%の人にも抗体がつくと言われています。ワクチンを1回でも打っておけば、仮に感染して症状が出たとしても、症状は軽くなります。MRワクチンは定期接種になっていますから、きちんと接種しているお子さんについては、それほど心配する必要はありません。

また、一度感染すると抗体を獲得し、その抗体は一生続くと言われています。一部テレビ番組等で、「抵抗力の弱い高齢者は、ワクチン接種を受けた方が良い」という報道があったそうですが、それは全くデタラメといっていいでしょう。きちんとした麻疹ワクチンが流通したのが、昭和40年代の後半ですので、それより前の世代、現在46歳以上の人は、ほぼ麻疹(はしか)に罹患している世代です。昔は麻疹(はしか)の流行期となれば大変なもので、毎日のように1日何十人という麻疹患者さんを診たものです。ですので、高齢者はほぼ麻疹の抗体をもっていますので、大丈夫です。怖いのは、こういった報道がされることでパニックになってしまい、ワクチンの必要のない世代が、我先にと接種を求めることです。それによって本来ワクチンを打たなくてはならない子供たちにワクチンが行き渡らなくなることが、最大の問題です。

はらこどもクリニックにも、報道を見てワクチン接種を希望する高齢者の方が来院されましたが、このようなことをしっかりと説明し、納得して接種なしで帰っていただいたこともあります。

長くなってしまったので今回はこのへんで。次回は、今年、麻疹(はしか)が大流行しているように見える理由を書いてみたいと思います。

また、はしかについては、原院長のFacebookにも色々な情報を載せていますので、そちらも是非ご覧になってみてください。

 

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家庭でできる子供に対する予防医療 その2

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前回に引き続き、予防医療の観点から考える事故予防について、ご紹介します。前回お話したように、1~14歳の死亡原因の第1位は「不慮の事故」となっています。それだけ危険性が高いものなのに、家庭における事故対策は普及しているとは言いがたい状況になっています。それはなぜなのでしょうか?

例えば、お風呂の水はすぐに抜いているか、ストーブなどの暖房器具にふれなれないようにしているか、階段に柵を設置しているか、高いところに昇れてしまうような踏み台となる棚やケースが置いていないかなどなど、事故防止のためにできる具体的な対策はたくさんあります

しかし、現実には、うちはきちんと見ているから大丈夫という意識で、対策を怠ってしまっていることがほとんどです。

事故というのは、ひとつの事故が他の人への教訓にならないのが厄介なところなのです。一般論や他の事故のケースを挙げても、「うちは大丈夫」という感覚になってしまいがちで、そのご家庭ご家庭にあわせ、具体的な指導を行わないと、事故防止対策が進まないのが大きな問題です。

親御さんが子供のためにできることの中では、簡単かつ重要な分野にもかかわらず、そういう情報が周知されていなかったり、教育がされていないのです。このことは小児科学会でも非常に問題になっており、学会誌などでも随所で事故防止対策にういての記事が掲載されています。さらにいうと、事故防止対策について書いた書籍も多数出版されているのですが、なかなか状況が好転していないのが実情です。

子供の事故を減らすには、親御さんにきちんとした知識と意識を持っていただくことがとても大切です。お子さんの命と健康を守るため、少しでも日常生活の中で、事故の危険性を意識してみてくださいね。

 

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