鼻・喉・咳の症状についてのFAQ、よくある質問をまとめてみました。

短時間に声が
嗄れてきた

声帯の側や声帯そのものが腫れると声がかれます。喉頭炎の時にはそうなります。多くはパラインフルエンザ・ウイルスなどの感染で徐々に声が嗄れ、それほど苦しくはないものです。それにひきかえ、急に声が嗄れ始め、分単位で程度が進み、呼吸も苦しくなるときは喉頭蓋炎を起こしているときです。先ほどまで声は普通で、声が嗄れはじめ、分刻みで呼吸困難と続くときは躊躇なく救急車を呼んでください。ウイルス性喉頭炎の場合にも呼吸は苦しくなることもありますが、命を落とすことはありません。喉頭蓋炎は命を失うこともあります。稀ですが怖い病気です。是非、急いで受診をしてください。

喘息発作がひどい

喘息はアレルギーによる慢性気管支の炎症があって、気管支粘膜が腫れて内腔が狭くなります。更に気管支を取り巻いている筋肉が収縮して気管支が狭くなり、痰が多くなって呼吸が出来にくくなったのが発作です。発作は我慢をしてしのぐのはよくありません。場合によっては命にもかかわります。顔色が土気色、会話がスムーズにできない、唇や爪の色が悪いなどは重症のサインです。至急、診察を受けましょう。気管支拡張薬の吸入が第一選択です。血液中の酸素飽和度や脈拍などをモニターしながら治療を行います。

たんに血が混じる

子どもで真の喀血は稀です。鼻血を出した場合にも一見、喀血に見える場合があります。喉頭炎で傷ができている場合もあります。勿論、肺結核の場合のように呼吸器の病気を全て考える必要があります。

咳、ぜーぜー

気道が狭くなる状態だと喘鳴(ぜんめい)が聞こえます。よくゼーゼーすると喘息性気管支炎とか喘息様気管支炎と診断をする医師がいますが、それは正しくはありません。痰が多い気管支炎、細気管支炎でもゼーゼーと聞こえます。喘息性気管支炎や喘息様気管支炎という診断名を用いる人(医者)がいますが、あいまいな表現なのでなるべく用いないようにと世界で有名なネルソンの小児科学の教科書には書かれています。学術的には、喘息性気管支炎は喘息に属しています。

喉が痛い

アデノウイルス、ヘルパンギーナなどのウイルス感染、溶血性連鎖球菌の感染、その他の病原体の感染で現れる症状です。ウイルス感染には抗生物質は無効ですが細菌感染には逆に絶対に必要です。鑑別して治療をします。溶血性連鎖球菌の場合は迅速診断で数分にして診断が出来ます。アデノウイルスも同じように検査ができます。アデノウイルスの場合は、感染があってからかなり長期間ウイルスが陽性なので、ウイルスがいても細菌感染の合併のこともありえますので、慎重に判断します。

せきが激しい

いわゆる風邪は鼻と喉の病気ですから激しい咳は出ません。激しい咳が出るのは気管、気管支、細気管支の炎症があるか気道に異物がある場合です。打診を丁寧に行い、聴診を丁寧に行うと診断ができます。百日咳の場合は、咳が続いて、そのために、空気を吸えなくて、苦しくなったり、チアノーゼが出たりすることもあります。新生児では咳が出なくて、息が止まっているように見えることがあります。

鼻がつまる

風邪の最初の症状でしょう。その他に副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、異物を入れた場合もあります。

鼻水がでる

鼻水が流れるように出るのは英語でランニングノーズと言うそうです。ウイルス感染の場合が多いのです。昔の人は鼻水が色づいてきたから治り始めたといいました。それは本当で、ウイルス感染でも局所でインターロイキン8という物質が作られて白血球を呼び集めるのです。色がついた鼻水が必ずしも細菌感染とは限りません。アレルギー性鼻炎でも鼻水が多くなりますが、鼻水の中にある細胞を染めて調べてみると好酸球という白血球が多くなっています。

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