[内科]改めて知って頂きたい「先天性風しん症候群」は怖い疾患 その2

前回に引き続き「先天性風しん症候群」についてのお話です。

「先天性風しん症候群」を防ぐにはなるべく多くの人がワクチンをきちんと接種し、風しんに罹らなくするしか有効な手立てはありません。現在ではMRワクチンは定期接種になっていますので、ほとんどのお子さんがワクチンを接種しています。

しかし30代~50代、特に昭和37~54年生まれの男性については、ワクチン接種が行われておらず、免疫のない方が大勢おられるのです。またその後の年代昭和62年生まれまでの方も、予防接種制度の問題で、接種率が非常に低くなっています。

各県では国の指導の下、該当の世代の方たちが抗体検査を無料で受けられるようにしています。しかし、埼玉県では無料クーポン券の使用率はわずか5%程度だそうです。今現実的に、パートナーの方が妊娠している、もしくは同居の家族が妊娠しているようなケースでなければ、男性の場合、自分ごととしてとらえにくく、例え無料でもわざわざ病院に行かないということなのでしょう。

この5%という数字を劇的に上げるには、例えば企業の健康診断時に該当世代に予防接種を行うなど、大きなアクションを起こさないとならないでしょう。しかし現実的にはとてもハードルの高いことです。

となると、地道に啓蒙活動を行っていくしか道はありません。

もしみなさんのまわり、ご家族や仲の良いご友人で風疹の予防接種を受けていない世代の方がおられましたら、是非、お声をかけてみていただけると幸いです。その一言が、重い障害をもつお子さんを減らすことにつながるかもしれません。

所沢市の小児科・内科・アレルギー科・糖尿病内科 はらこどもクリニック

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