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ムンプスワクチン、やった方がよい理由 その2 はらこどもクリニックブログ

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前回に引き続き、ムンプスのお話です。

ムンプスウイルスは、基本的に唾液などを介した飛沫感染です。その一番の予防はムンプスワクチンの接種です。ムンプスワクチンは、おたふく風邪ワクチンと呼ばれることも多く、おたふく風邪を予防するワクチンと思われている方が多いと思いますが、実際には前回書いたような様々な病気(髄膜炎、脳症、難聴、膵炎等)を予防することにつながる重要なワクチンです。

しかし残念ながら、日本では接種率は30%ほどだといわれています。日本ではムンプスワクチンは定期接種ではなく、任意接種となっているからです。自治体によって公的補助が出るところもありますが、そうでないところでは、かなり接種率が低いというのが現状です。

世界的に見ると、先進国では定期接種になっている国がほとんどです。ムンプスの単独ワクチンではなく、MMR-麻疹、ムンプス、風疹の混合ワクチンで接種するのが一般的です。欧米のデータでは、2回接種している国では、ムンプス患者数は99%減少しています。

日本では、MMRワクチンは未承認のため、ムンプスの単独ワクチンとなります。基本的には2回接種で、1歳になったら1回、その後2年経ったら2回目を接種するようなスケジュールです。本来ならば他の国と同様に定期接種にするべきワクチンですので、現在定期接種化に向けて議論が行われており、近い将来、定期接種化されることが期待されています。

8,000人に1人程度の割合で、無菌性髄膜炎になることがありますが、本物のムンプスワクチンでの髄膜炎より症状は軽く、重症にもなりにくいものです。接種後、発熱や嘔吐が続くような場合には、病院で診察を受けてください。

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
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ムンプスワクチン、やった方がよい理由 その1 はらこどもクリニックブログ

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皆さんはNHKの朝の連続テレビ小説「半分、青い。」をご覧になっているでしょうか?

視聴率が20%を超えることもあり、とても好評なようです。この物語の主人公は、幼い頃、左耳の聴力を失ってしまいます。「ムンプス難聴」というもので、ムンプスウイルスが原因とされています。

ムンプスウイルスは、一般的にはいわゆる「おたふく風邪」を引き起こすウイルスとして認識されています。しかし実際には、「半分、青い。」の主人公のように、他にも様々な症状を引き起こす厄介なウイルスのひとつなのです。

おたふく風邪は、正式には「流行性耳下腺炎」と言われます。耳の下あたりにある唾液腺が腫れるのが特徴の感染症で、頬が腫れる様子がおたふくに似ていることから、おたふく風邪といわれるようになりました。症状としては、唾液腺の腫れ、それに付随する痛み、発熱などがあります。症状は軽いことが多いのですが、髄膜炎、脳症、難聴、膵炎など、まれに重篤な合併症を引き起こす場合があります。特に髄膜炎は、10%程度の割合で発症するとされていて、他の感染症と比べてもかなり高い割合となっています。(ただし、ムンプスからの髄膜炎は比較的予後が良いと言われています。)

ムンプスウイルスは、体内に侵入すると脳や脊髄に入ってしまうウイルスだということが分かっています。ムンプスウイルスは不顕性感染、何も症状が現れない感染も多いのですが、そのような場合でも調べると、髄液中の細胞が増えていることがあります。難聴も同様で、耳下腺が腫れるなどの症状が出ておらず、感染に気がつかないまま、いつの間にか耳がやられてしまうケースが発生します。ムンプス難聴は、700人に1人程度の割合といわれていますが、片側だけではなく両側難聴になる場合もあるので注意が必要です。

今回はムンプスに感染した時の症状などを紹介しました。次回はそのワクチンについて書いてみたいと思います。

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夏の食中毒対策 はらこどもクリニックブログ

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梅雨時から夏にかけて心配なものに「食中毒」がありますね。夏の食中毒は菌が体内に入り、その菌が体内で毒素を作り出すことで発生するものが多いです。主な原因菌としてサルモネラ菌、カンピロバクター、病原性大腸菌などが挙げられます。

サルモネラ菌は鶏肉や鶏卵に付着していることが多い細菌です。少量のサルモネラ菌を摂取しても食中毒になることはなく卵1個や少量の鶏肉で発症することはまれです。理論上は1gほど鶏のフンを食べなければ発症しません。しかし、高温・高湿度では、爆発的に増殖するため、サルモネラ菌のついた食品を、夏の室温で放置しておくと危険です。6時間程度で発症レベルにまで増殖するといわれています。バーベキューなどでお肉を常温放置する場合などは気をつけたほうが良いかもしれませんね。ちなみにサルモネラ菌は、低温に強く、冷凍保存しても死滅はしません。

カンピロバクターは動物のフンにいる菌です。比較的少ない菌量(100個程度)で発症するといわれています。こちらも低温に強く、4℃でも長期間生存します。冷蔵庫の温度では死滅しません。近年、細菌性食中毒の中では発生件数が最も多く、年間300件、患者数にして2,000人程度おられるようです。少し前に野外のフードイベントで、お肉の寿司が原因の大規模な食中毒が出ましたが、これもカンピロバクターが原因と分かっています。またお肉だけではなく、魚介類を生で食べた場合にも発症する可能性があります。

病原性大腸菌は、様々な種類があるのですが、最も注意しなければならないのが、腸管出血性大腸菌です。代表的なものにO-157があり、ニュースなどで見聞きしたことがあるかと思います。こちらも少量の菌(100個程度)で発症します。ベロ毒素という強い毒素を出し、溶血性尿毒症症候群というものを引き起こす場合があります。毒素によって赤血球が破壊され溶血がおき、腎不全を引き起こし、尿毒症を発症します。

最近では、冷蔵・冷凍技術が上がり、小児の夏の食中毒は少なくなってきています。とはいえ、油断は禁物です。どの菌が引き起こす食中毒も、生食や加熱不足による感染が多くなっています。夏場はしっかりと食品に火を通して食べるようにしましょう。

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はしか(麻疹)が大流行しているように見える理由は?【埼玉県】はらこどもクリニック

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今年の麻疹(はしか)の流行がこれほど大きく報道されている理由のひとつに、麻疹(はしか)が全数報告になったことが挙げられます。国から指定された感染症については、発症者を診たら、保健所に届出を出すという決まりになっているのです。

実は麻疹(はしか)は、2007年に大流行しています。この時はワクチン1回接種だった世代が当たってしまったのです。1回接種だったうえに、周囲に麻疹(はしか)がない状態だったので、大人になるにつれ抵抗が落ちてしまったと考えられています。また、1回ならまだしも、接種を受けていない人もかなりの数いたようです。そのため、今年の流行とは比べものにならないほど感染が拡大し、早稲田、上智、駒澤大学などで全休校になり、当時は非常に大きく報道されました。原拓麿副院長は、当時は横浜の病院に勤務しておりましたが、1日に30人ほどの麻疹(はしか)患者さんを診ていたとのことです。

このような大流行の反省を踏まえ、2013年から麻疹(はしか)は、全数報告指定の感染症となりました。今年は、全数報告になってから初めての流行になるので、物事が大きく見えてしまっている側面があると思われます。

5月9日現在の報告では、全国での患者数は200~250人くらいです。2007年と比べて考えると、決して多いと言えません。また今の子供達はワクチンを2回接種していますので、抗体をきちんと獲得していると考えてよいでしょう。今26歳~39歳の世代が、上に挙げたワクチン1回接種の世代なので注意が必要です。今まさに子育てをしている世代にあたりますね。ご自身がワクチンを打ったかどうか、一度確認してみるのが良いと思います。そして、最も注意が必要なのは、まだワクチンを打っていない2歳未満のお子さんです。

もう一度書きますが、怖いのは必要のない人がワクチン接種を求めることで、本来打つべき子供たちにワクチンが行き届かなくなることです。大人の方は報道に惑わされず、冷静になって過ごして頂ければと思います。

 

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はしか(麻疹)が流行?でもひとまず冷静に。【埼玉県】はらこどもクリニック

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3月に沖縄で「はしか」の感染者が報告されてから、全国にその感染が広がっています。ニュースなどでも報道されており、心配されている親御さんも多いのではないでしょうか。ワクチンができてからは、日本では、「はしか」は余り見られない病気となっています。今回は改めて「はしか」について、書いてみたいと思います。

「はしか」は正式には「麻疹」といわれる感染症です。大体4~6月にかけて流行し、感染すると90%以上の割合で症状が出ます。潜伏期は10~11日と言われています。症状としては、最初に発熱が始まり、2日目以降、鼻水や咳が出てきます。頬の粘膜に「コプリック斑」といわれる発疹が現れるのが特徴ですが、感染者全てに出るわけではないので注意が必要です。コプリック斑が出ない場合、症状が風邪に似ており、初期では診断が難しい病気でもあります。特に若い医師では、麻疹(はしか)を診たことがないという人もおり、判断が難しくなる場合もあるでしょう。感染すると、喉の粘膜が非常に汚くなるのが特徴であり、はらこどもクリニックでは、そういった部分も含めて診断しています。

3人に1人は重篤化し、特に子供が感染した場合、気道が大人よりも狭いため、呼吸困難など症状が重くなりやすいです。1000人に1~3人は死亡するという、致命率の高い感染症でもあります。

空気感染のため感染力は非常に強く、有効な予防法はワクチン以外にはありません。感染の強さを示す数値で比べてみると、インフルエンザ:2~3、水痘(水ぼうそう):8~10、麻疹(はしか):16~21となっており、その感染力の強さを実感して頂けると思います。

江戸時代には子供が麻疹(はしか)に罹って生き残れるかどうかでその運命が決まったことから、「命さだめ」と言われていたそうです。また、将軍の子供も麻疹(はしか)に罹ったという記録が残されています。庶民から発症した麻疹が、感染を繰り返し、人ごみから隔離されているはずの将軍家まで届く、すさまじい感染力だと言えますね。

さて、ここまで麻疹(はしか)のおそろしい側面を紹介してきましたが、今回のブログのタイトルにもあるように、今回の流行に関しては、少し冷静になる必要があると考えています。

まず、麻疹(はしか)についてはワクチンによる予防が、唯一にして最大の予防になります。現在では麻疹(はしか)については、基本的に風疹との混合ワクチンであるMRワクチンになりますが、1回接種で95%以上の人に抗体ができ、2回接種することで残りの5%の人にも抗体がつくと言われています。ワクチンを1回でも打っておけば、仮に感染して症状が出たとしても、症状は軽くなります。MRワクチンは定期接種になっていますから、きちんと接種しているお子さんについては、それほど心配する必要はありません。

また、一度感染すると抗体を獲得し、その抗体は一生続くと言われています。一部テレビ番組等で、「抵抗力の弱い高齢者は、ワクチン接種を受けた方が良い」という報道があったそうですが、それは全くデタラメといっていいでしょう。きちんとした麻疹ワクチンが流通したのが、昭和40年代の後半ですので、それより前の世代、現在46歳以上の人は、ほぼ麻疹(はしか)に罹患している世代です。昔は麻疹(はしか)の流行期となれば大変なもので、毎日のように1日何十人という麻疹患者さんを診たものです。ですので、高齢者はほぼ麻疹の抗体をもっていますので、大丈夫です。怖いのは、こういった報道がされることでパニックになってしまい、ワクチンの必要のない世代が、我先にと接種を求めることです。それによって本来ワクチンを打たなくてはならない子供たちにワクチンが行き渡らなくなることが、最大の問題です。

はらこどもクリニックにも、報道を見てワクチン接種を希望する高齢者の方が来院されましたが、このようなことをしっかりと説明し、納得して接種なしで帰っていただいたこともあります。

長くなってしまったので今回はこのへんで。次回は、今年、麻疹(はしか)が大流行しているように見える理由を書いてみたいと思います。

また、はしかについては、原院長のFacebookにも色々な情報を載せていますので、そちらも是非ご覧になってみてください。

 

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夏風邪と冬風邪との違い

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暖かくなってすごしやすい季節になったと思ったら、すぐに夏のような気温になってしまいますね。なかなかちょうど良い気候というのが続くことはないようです。

寒い冬場の風邪は厄介ですが、気温が上がったら上がったで、夏風邪といわれる風邪が出てきます。本格的な夏風邪シーズンの到来を前に、今回は、夏風邪と冬風邪の違いについて、ご紹介したいと思います。

まず冬の風邪は、気道感染するものが多く、咳や鼻水などの呼吸器症状が多いことが特徴です。原因となるのはインフルエンザウイルス、RSウイルス、パラインフルエンザウイルス、コロナウイルス、ライノウイルスなどとなっています。

対して夏風邪は、アデノウイルスが原因となることが多いです。アデノウイルスには型が67もあるため、一度かかっても他の型には免疫がカバーされず、1シーズンに何度も夏風邪をひくということも珍しくありません。症状としては、発熱が主で経過が長いのも特徴のひとつです。いわゆるプール熱といわれるもので、結膜炎を併発する場合もあります。また、保菌者からのウイルス排泄期間が長く、症状が治まっても排泄されるため(大体2週間程度と言われています。)、集団の中で流行しやすいという面もあります。

アデノウイルスでの夏風邪では、特別な治療法はなく、対症療法が中心です。脱水症状に気をつけて水分をこまめに摂りつつ、熱が下がるまでしっかりと休養をとることが大切です。また予防については、手洗いうがいは有効だとは言われているものの、上記のようにウイルスの排泄期間が長く、予防しにくいウイルスです。ご家庭内で感染が出た場合は、治ったからといって安心はせず、トイレのエタノール消毒(ノロウイルスの消毒に使用する次亜塩素酸ナトリウムでも大丈夫です。)を行ったり、タオルを感染者と共用しないなどの二次感染対策をとりましょう。

その他、手足口病を引き起こすエンテロウイルスも、夏風邪の代表格といえます。エンテロウイルスは、症状が重くなる場合もありますので注意が必要です。

ちなみに冬風邪も夏風邪もウイルスが原因で引き起こされる症状です。抗菌剤である抗生物質は効きません

 

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舌下免疫療法って何? その2

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前回に引き続きスギ花粉アレルギーに対する「舌下免疫療法」のお話です。

舌下免疫療法にも問題点はあります。実際にところ前回も少し書いたように治療が長引くので、ついつい薬をやめてしまう患者さんが多いのも実情です。治療の始めの方や花粉が飛んでいる時期こそ辛いので頑張って治療しようとは思うそうなのですが、花粉症の症状がおさまると、治療に対する決心も鈍ってしまうものなんですね。

海外では治療をきちんと継続する人が、1年目で7割、2年目では3割まで減ってしまうというデータがあります。日本では1年目で9割ほどだと言われているのですが、はらこどもクリニックでの実感としては、7割程度ではないでしょうか。

お手軽ゆえに始めやすいのですが、やめてしまうのも簡単なのですね。

治療を考えている方は、前回ご紹介した皮下免疫療法(増量期週1、維持期月1通院して注射)と舌下免疫療法(1日1回家で薬を服用)を比べてみて、お子さんにとってどちらが続けやすいか、またご自身がどちらが続けやすいか検討してみてください。

皮下免疫療法のネックは、やはりアレルゲンの増量期に頻繁に通院する必要があるところ。舌下免疫療法のネックは、ついつい面倒でお薬を飲み忘れてしまうところでしょう。ちなみに効果としては、一般的に皮下免疫療法のほうが高いといわれています。

安全のため、花粉が飛んでいる時期に治療の開始はしません。次に新規で始めるのは、花粉がおさまった5月頃からでしょうか。もし今シーズンの花粉症で辛い思いをしていて、この治療法に興味があるという方は、資料等をお渡しできますので、お気軽にご相談くださいね。

 

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舌下免疫療法って何? その1

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以前に「子供の花粉症」の記事を書いた時に「舌下免疫療法」について少し触れました。「それってどんな治療なのですか?」というお問い合わせをいただいたので、今回は簡単にご紹介したいと思います。

「舌下免疫療法」とは、その名の通り舌の下に少量のアレルゲンを投与することで、アレルゲンに体を慣らして、アレルギー症状を和らげ、日常生活を改善するための治療です。現在5歳以上のダニアレルギー性鼻炎と12歳以上のスギ花粉症に対して保険治療が適用になっており、花粉症にお悩みの患者さんにとって選択肢の一つとなっています。(今後、スギ花粉アレルギーの方も、5歳から使える新しいお薬が増える予定です。)

治療としてはとてもシンプルなものです。1日1回、舌の下に決められた量の薬を入れ、数分保持した後に飲み込むというものです。

これまでも免疫療法はあったのですが、皮下療法、つまりアレルゲンを注射するという方法でした。こちらはお薬の増量期には週1、維持期には月1で来院してもらい注射をします。こちらの方は数は少ないものの、いちいち通院するのが面倒だという方もいます。

それに比べると、舌下療法は、家で簡単にできるので、非常にお手軽になっています。

もちろん、アレルゲンを体に入れるので副作用の問題はありますが、それほど心配は要りません。また、花粉が飛んでいる時期には、アレルギー治療薬と併用しても構わないお薬です。(もちろん、医師の指示のもとの服用が前提です。)

個人差はありますが、治療を行うと長期間にわたりアレルギー症状を抑えることができる可能性があります。ただし、その分治療自体も長期間にわたります。一般的に効果が出始めるのに2年程度かかると言われていて、大体3〜5年の治療期間を必要とします。その間は、基本的に毎日薬を飲み続けなければならず、薬の服用後数時間は、激しい運動やアルコール摂取の制限があるので、患者さん自身にも根気がいる治療法です。

お子さんに始めるのなら、早い方が良いかもしれません。花粉の時期は年度替りにあたるため、新生活が始まるなど環境の変化が激しい時期です。その時期に花粉症で苦しむのはつらいことですね。例えば12歳で治療を始めれば、中学卒業前に一定の効果は見られるでしょうから、高校、大学へと進んでいくときにつらい思いをしなくても良いかもしれません。また、運動はともかくお酒の方の心配はありませんから、薬を服用する時間にも少し余裕を持たせられるかもしれませんね。

少し長くなってしまったのでこのへんで。続きはまた後日。

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子供の花粉症

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冬季オリンピックももう少しで終わりますね。今年はメダルを獲得した選手も多く、なかなか盛り上がっているようです。とはいえ寒さはまだまだ厳しく、冬は続きそうではありますが、関東では早くもスギ花粉が飛び始めているようです。

花粉症といえば、昔は大人がかかる症状でした。しかし、今ではどんどん若年化が進み、子供でも花粉症の症状を訴えるようになっています。幼稚園児で花粉症になってしまう子も決して珍しくありません。子供の花粉症とはいえ、症状は大人と同じです。くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどが出ます。小さいお子さんは夜寝る時に苦しくなってしまうことも多く、ぐずる子も多く見られます。子供にとっては非常に辛いことです。即効性のある治療法として、大人ですとレーザー治療などもありますし、強い薬を飲むこともできますが、子供の場合は、処方する薬を含めてその対処は限られてしまいます。

また、花粉症に有効な治療法として、アレルゲンを舌の裏に少量落とすことでアレルギーを改善する「免疫舌下療法」という治療法もあります。(大人であれば80%程度の割合で効果があります。)しかし、これは現在12歳以上からできることになっており、小さいお子さんには使えません。

もどかしいようですが、玄関に入る前に服についた花粉を落として、家の中に持ち込まない。洗濯物を外に干さないようにするなど、花粉が部屋の中に入らないように注意をしつつ、症状がひどい場合には、小さいお子さんにも使える抗ヒスタミン剤などのお薬で、症状を和らげる治療をするというのが最善策になります。

これからの季節に鼻水などが出ている場合、それがただの風邪なのか、花粉症なのか診断する必要があります。これらは全く治療法が変わってきますから、安易に自己判断せず、きちんと受診しましょう。

ちなみに年をとってくると花粉症の症状は出にくくなるようです。花粉症はアレルギー反応、つまりアレルゲンに対し体の免疫が過剰に反応してしまうものです。年をとって免疫反応が落ちてくると、症状が弱まるんですね。

 

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発熱あれこれ 熱性痙攣

高熱が出た時に起こる症状のひとつに熱性痙攣があります。痙攣が派手な場合は、親御さんもパニックになってしまうことも多く見られます。ただし熱性痙攣自体は、それほど恐ろしいものではありません。仮に熱性痙攣を何回起こしたとしても、それが原因で後遺症が残ったりすることはありません。(熱性痙攣をした子供は、3割~5割程度繰り返すことがあるようです。)

熱の時に使用する座薬には、熱性痙攣を予防するものもありますが、非常に強い薬のため、子供の体の負担を考えると、余り使用はおすすめできないものです。

ただし難しいのは、痙攣が熱性痙攣なのか、それとも他の異常のために起こった痙攣なのかを判断する必要があるということです。痙攣には原因も型もいくつかあります。もし髄膜炎などの重い感染症による痙攣だった場合には、すぐに対処が必要です。痙攣を起こした場合、基本的には、すぐに病院に行ってください。きちんと医師に診察してもらい、何が原因かを調べてもらう必要があります。またその際には、スマホなどで痙攣の様子を撮影しておくと、診察の際に非常に役に立ちます。

ちなみに痙攣が熱性痙攣かどうかを判断するには、痙攣が左右対称かどうかを見るという方法があります。左右対称に痙攣する場合は大丈夫なことが多いのですが、左右非対称に痙攣する場合は、何か重篤な病気の可能性があります。特に目がどちらかに寄っていたりしたら注意が必要です。

また、小さなお子さんの場合は、痙攣の動きが小さく、親御さんが痙攣しているのに気付かない場合があります。例えば、口をぐっと食いしばって緩むのを繰り返していたり、腕をぎゅっとして緩むことを繰り返している場合には痙攣している可能性があります。

お子さんが痙攣を起こした場合には、パニックにならず、なるべく冷静に症状を観察したうえで、きちんと医師の診察を受けてください。

 

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