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予防医療:予防接種における集団免疫という考え方 その1

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みなさんは「集団免疫」という言葉をご存知でしょうか?集団免疫とは、予防接種により多くの人が病気に対する免疫を持つことで、その病気自体が広がるのを防ぐ間接的な予防効果のことを言います。

例えば子供に対する予防接種をきちんと行うことで、子供の感染率が下がり感染者が減る。それによりその病気に対し免疫を持っていない人が感染者と接触する機会が減り、社会全体での感染率が下がるというようなことです。

つい最近もインフルエンザの集団免疫についての記事が話題になりました。かつて日本でインフルエンザの集団接種が義務付けられていた時期には、集団免疫が獲得できていたため、ワクチンを打った子供達だけではなく、高齢者のインフルエンザによる死亡率が低かった。

しかし、団接種をやめてからは、子供の感染率が上がって学級閉鎖が増えるとともに、高齢者のインフルエンザ由来の死亡率も上がっていったという調査結果があるという記事です。

実はこの集団接種が取り止められた時期には、予防接種で後遺症が残ったなどの事案が相次ぎ、国に責任を問う訴訟が頻繁に起きていました。その中で、群馬県前橋市がインフルエンザワクチンの有用性を検証し、これを否定した、通称「前橋レポート」というものを出しました。

現在ではそのデータの取り方自体にかなり問題があったことが分かっていますが、これに訴訟沙汰を避けたい国や日本全国の自治体が乗ってしまった形で、インフルエンザワクチンの集団免疫を止める自治体が増え、接種率がどんどん下がっていってしまったのです。

今では一時期に比べるとインフルエンザの予防接種率はかなり上がっています。(特に13歳以下の幼児。)しかし、集団免疫を獲得できる水準にあるかといえば、まだまだだと言わざるをえません。それはワクチンの有用性がきちんと伝わっていなかったり、今シーズンのようにワクチンの数が足りずに、受けたくても受けられないといった問題が起こっていることも大きな原因となっていることでしょう。これは行政も含めた医療界全体として、大いに反省すべきことだと思います。

集団免疫は、ヒトからヒトに伝染る全ての感染症に効果があります。特に幼児や高齢者のような体力・免疫的に弱い層の人たちの罹患率を下げ、感染症による重篤な症状や死亡率を大きく下げることができます。予防接種はお子さんや自分自身の健康を守るだけではなく、他のたくさんの命を守る可能性があることを、頭の隅にでも少しでも置いておいて頂けたら幸いです。

 

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

インフルエンザ 家庭内感染を防ぐには?

インフルエンザの予防というと、「手洗い」・「うがい」・「マスク」というのが一般的です。

しかし実際のところ、インフルエンザの予防に対しては、うがいをしてもしなくても有為の差が出ないことが分かっています。手洗いについてもそれほど大きな差はなく、手洗いをした方がちょっとだけ予防になるくらいのイメージです。手洗い自体はウイルスを洗い流すためには有効な手段なのですが、インフルエンザウイルスに関しては、そのほとんどが飛沫感染なので、手洗いをしても、そこかしこにウイルスが漂っていて拾ってしまうのです。(もちろん、他のウイルスや感染症の予防になるので、手洗いはきちんとしましょう!

予防に最も有効なのはマスクなのですが、非感染者がマスクをしても余り意味がないことが分かっています。空気中に漂うインフルエンザウイルスは非常に小さいので、マスクと肌の隙間から入ってきてしまうのです。

有効なのは感染者がマスクをして、飛沫を飛び散らないようにすることです。マスクをすると、まわりに飛び散るウイルスがかなり減ります。入ってくるのを防ぐのではなく、感染源から広がらないようにするという予防法ですね。同様に、感染者と同じ部屋にいない、なるべく隔離した状態にすることも有効です。ちなみにインフルエンザの感染者が咳やくしゃみをすると、大きめの部屋の端から端までウイルス入りの飛沫が飛び散ってしまいます。

また、インフルエンザウイルスは湿度に弱いので、部屋を十分に加湿しておくことも予防法のひとつではあります。

大人が感染した場合はこのようなことを徹底しましょう。しかし、小さなお子さんの場合、マスクをして大人しくしていることはなかなか難しいことですね。実際、お子さんきっかけでご家族にインフルエンザが広まってしまうことは非常に多いです。以前のブログにも書きましたが、インフルエンザは早めに薬を使うことが有効です。感染の疑いがあったら、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょう。

それが結果として、周りに感染が広がるのを防ぐことにもなります。

 

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抗インフルエンザ薬の効果

今回はインフルエンザに対するお薬について少しお話したいと思います。抗インフルエンザ薬にはいくつかありますが、はらこどもクリニックでは主に「リレンザ」・「タミフル」を処方しています。

現在これらのお薬は、インフルエンザに対して非常に有効な薬として世界中で認識されています。ついこの間までは、タミフルは日本でしか使用されていないような状態だったのですが、日本でインフルエンザの重篤者が少ないことが分かると、アメリカの小児科学会と家庭医学会は、インフルエンザに対し積極的にタミフルを使うよう提言するなど、積極使用に趣旨換えしました。

副作用として問題となっていた異常行動についても、タミフル・リレンザを服用した人とそうでない人で差がないことが分かっており、むしろ異常行動はインフルエンザ自体の影響によるものというデータが出ています。(ですので、未成年者の場合、薬の服用の有無に関係なく、親御さんがお子さんの様子をしっかりと見ておくことが重要です。)

タミフル・リレンザはインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬です。そのため、ウイルスが大量に増殖してから服用しても、高い効果は得られませんウイルスが増殖する前、出来るだけ早いうちに服用しないと意味がないのです。インフルエンザの検査キットが陽性を示すには、ある程度ウイルスの数が必要なので、インフルエンザを判断するのに10時間から1日待ってということをやるお医者さんもいるようですが、それでは遅きに失する場合が出てきます。

はらこどもクリニックでは今挙げた理由から、インフルエンザ検査が陰性であっても、疫学的臨床所見からインフルエンザと判断をしたら、抗インフルエンザ薬を処方する場合も有ります。タミフル・リレンザは仮にインフルエンザではなかったとしても、服用して特に問題はありません

また、吐いてしまうなどでどうしてもお薬が飲めないという場合には、「ラピアクタ」という点滴タイプのお薬もありますが、こちら余り処方する機会はありません。

インフルエンザの疑いがある時には、早めの対処が有効です。周辺でインフルエンザが流行っている様な場合には、早めに来院してくださいね。

 

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インフルエンザ予防接種について

はらこどもクリニックでは、週末の10月21日(土)からインフルエンザの予防接種を開始しました。

予防接種の実施日は、火・水・木の午後、土の午前中となります。

摂取ご希望の方は、お早めに予約をお取りください。なお、予防接種の予約は電話予約のみとなっていますのでお気をつけください。

13歳未満のお子さんは、1回目から2週間~4週間空けての2回接種となります。2回目の予約は、1回目の接種が終わった時に行います。

接種費用は、1回目3,000円、2回目3,000円です。

親御さんへの接種も行っていますので、お気軽にお尋ねください。(基本的にはお子さんの2回目の接種に合わせて接種します。)

現時点でのインフルエンザ流行情報です。東京では9月早々に学級閉鎖が出たということですが、所沢では今のところ大きな流行は報告されておりません。

 

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