アレルギー」カテゴリーアーカイブ

アレルギー各種検査について はらこどもクリニックブログ 

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最近、お問い合わせが多いアレルギーの血液検査や経口負荷試験について、ご紹介したいと思います。

はらこどもクリニックでは、いくつかのアレルギー検査を実施しています。アレルギーの原因物質を調べる「血液検査」気管支喘息の気道炎症の評価を行う「呼気一酸化窒素(NO)測定」涙の中のIgEの値を測定し、アレルギー結膜炎を調べる「アレルギー結膜炎迅速診断」、食物アレルギーに関して、皮膚で検査する「プリックテスト」、実際にアレルゲンとなる食物をどれぐらい食べられるか、安全性を確認する「経口食物負荷試験」です。

このうち、「プリックテスト」と「経口食物負荷試験」については、予約制となっています。時間としては、昼休みの時間帯に来て頂き、試験を実施します。これは試験の中で、何か症状が出てしまったときでも、迅速に対処できるようにするためです。

負荷試験については、予約すれば誰でもできるというわけはありません。はらこどもクリニックでは、検査のみ実施ということはしておりません。検査は診療の一部であって、将来的な症状の改善を目指す流れの中で行うものです。「経口食物負荷試験」は負担も伴います。できる患者さんがそれほどいるわけではありません。検査をすることが目的なのではなく、その先、何のために検査を行うのかが重要なのです。

近年、何らかのアレルギーをもつお子さんは増えていることから、アレルギー検査については、医療機関によっては数ヶ月待ちというようなところもあるようです。実際に検査のご要望も増えてきています。しかし、はらこどもクリニックでは、上に述べたような考え方にもとづき、しっかりとした診察・治療の中で検査を行っています。アレルギー検査をご希望の方は、まずその必要性も含め、診察に来たいただければ幸いです。

 

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町2-1379
診療時間 午前 8:40〜12:00  午後 15:00〜18:00
受付時間 平日 8:30〜18:00  土曜日 8:30〜12:00
休診日 日曜日 祝日 (年末年始 お盆休みあり)

アレルギー科の実情とアレルギー専門医 その2

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前回に引き続きアレルギー科とアレルギー専門医についてのお話です。

例えば子供の食物アレルギーを例に挙げてみましょう。海外で食物アレルギーが多い食材に「ピーナッツ」があります。ピーナッツバターを多く摂る習慣のある海外では、子供のピーナッツアレルギーは大きな問題となっています。そういった国の中で、イギリスはピーナッツバターを食べさせる時期を遅くしている、対してイスラエルでは、かなり早い時期からピーナッツバターを食べさせています。では、どちらがピーナッツアレルギーの患者数が多いかというとイギリスなのです。

少し前までは、幼いうちはなるべくアレルゲンに触れさせないというのが当たり前の考えでした。今もそういう風に考えてらっしゃる親御さんは多いと思います。しかし、現在では、アレルゲンに触れなさ過ぎるのもダメという考え方が主流になりつつあります。

アレルギーというのは、体に害を与えない物質に対しても、体内の免疫が有害と判断して反応してしまう免疫の過剰反応です。そのため年齢を重ね、免疫機能がある程度発達してからアレルゲンとなる物質に触れると、アレルギー反応が起こりやすいということがわかってきました。

こういった最新の研究を学ばずに、アレルギー検査をして、ただそのアレルゲンに触れないようにしてくださいという医師がかなりの数いるということが大きな問題になっているのです。アレルギーは、子供の生活の質や、健康的な発育にも関係してくる重大な問題です。どのようにアレルギー症状を和らげるのか、患者さんの生活をどういう風に改善できるのかを示してあげるのが医師の仕事だと、はらこどもクリニックでは考えています。

アレルギー疾患に対する治療については、最新の研究に基づいた治療法のガイドラインと実際の現場での治療実態の間に、非常に大きなギャップがあることが問題になっている領域です。今まで根拠もなく当たり前に行われていた治療のイメージが強すぎて、患者さんだけではなく、医師さえもそれに囚われてしまっているのでしょう。はらこどもクリニックでは、アレルギーに対する正しい医療知識をきちんと普及していきたいと考えています。

お子さんのアレルギーでお悩みの親御さんは非常に多いと思います。いつでもお気軽にご相談ください。

 

所沢市の小児科 はらこどもクリニック

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アレルギー科の実情とアレルギー専門医 その1

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例えば、「アレルギー科」の看板がかかっていたら、患者さんはアレルギーに詳しい先生がいると判断するのが普通だと思います。しかし、日本では、アレルギー科を標榜するのに特に規則や制限はありません。極端なことを言えば、医師免許を持っていれば、誰でもアレルギー科を標榜して構わないのです。

現在日本では、アレルギー疾患をもつ患者さんが年々増加しつつあり、現在では2人に1人の割合で何らかのアレルギーを持っているといわれています。その中でアレルギーに対する研究が進み、治療法も進歩しています。しかし、最新の知識や研究の成果を勉強せずに、一昔前の治療法方や治療に対する考え方のままに間違った治療をしている医療機関が多くなっていることが、医療界で問題になっています

みなさんは専門医制度というのをご存知でしょうか?医療といっても様々な分野・専門科がある中で、それぞれの専門領域で、その領域の専門研修を受け、患者さんから信頼される標準的な医療を提供できる医師=「専門医」とされています。簡単に言ってしまうと、この「専門医」の資格があるかどうかで、患者さんが何かの病気で病院にかかるときのわかりやすい判断基準にしてもらおうということです。今の医療界では、この専門医制度を活用する方向に舵が切られています。

専門医のひとつに「アレルギー専門医」があります。アレルギー専門医の数は全国的に見ても少なく、小児科でアレルギー専門医の資格を持つのは1000人程度となっています。所沢市に限れば数人、開業小児科に限れば、本クリニック副院長の原拓麿医師ひとりというのが実情です。

(アレルギー専門医についてはこちらをご覧ください。日本アレルギー学会専門医・指導医一覧

結果として、アレルギー科を標榜する医療機関の中で、全国平均で日本アレルギー学会に入っている医師がいるのは52%、専門医の資格を持っているのは、わずか30%にとどまっていることが分かっています。これだけアレルギーの悩む方が増えている中で。アレルギー科を標榜すれば患者さんが多く来るということで標榜している医療機関が少なくないのです。

もちろんアレルギー専門医を持っていなくても、きちんとしたアレルギー治療を行える医師はたくさんいます。特に様々な患者さんを診療され経験を重ねている年配の意思の医師の方には、そういう方が多いと思われます。ただし、年齢的にこれからそういう医師は徐々に減っていくと思われます。

今回は長くなってしまったのでこの辺で。次回もアレルギー科の実情についてお話したいと思います。
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舌下免疫療法って何? その2

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前回に引き続きスギ花粉アレルギーに対する「舌下免疫療法」のお話です。

舌下免疫療法にも問題点はあります。実際にところ前回も少し書いたように治療が長引くので、ついつい薬をやめてしまう患者さんが多いのも実情です。治療の始めの方や花粉が飛んでいる時期こそ辛いので頑張って治療しようとは思うそうなのですが、花粉症の症状がおさまると、治療に対する決心も鈍ってしまうものなんですね。

海外では治療をきちんと継続する人が、1年目で7割、2年目では3割まで減ってしまうというデータがあります。日本では1年目で9割ほどだと言われているのですが、はらこどもクリニックでの実感としては、7割程度ではないでしょうか。

お手軽ゆえに始めやすいのですが、やめてしまうのも簡単なのですね。

治療を考えている方は、前回ご紹介した皮下免疫療法(増量期週1、維持期月1通院して注射)と舌下免疫療法(1日1回家で薬を服用)を比べてみて、お子さんにとってどちらが続けやすいか、またご自身がどちらが続けやすいか検討してみてください。

皮下免疫療法のネックは、やはりアレルゲンの増量期に頻繁に通院する必要があるところ。舌下免疫療法のネックは、ついつい面倒でお薬を飲み忘れてしまうところでしょう。ちなみに効果としては、一般的に皮下免疫療法のほうが高いといわれています。

安全のため、花粉が飛んでいる時期に治療の開始はしません。次に新規で始めるのは、花粉がおさまった5月頃からでしょうか。もし今シーズンの花粉症で辛い思いをしていて、この治療法に興味があるという方は、資料等をお渡しできますので、お気軽にご相談くださいね。

 

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舌下免疫療法って何? その1

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以前に「子供の花粉症」の記事を書いた時に「舌下免疫療法」について少し触れました。「それってどんな治療なのですか?」というお問い合わせをいただいたので、今回は簡単にご紹介したいと思います。

「舌下免疫療法」とは、その名の通り舌の下に少量のアレルゲンを投与することで、アレルゲンに体を慣らして、アレルギー症状を和らげ、日常生活を改善するための治療です。現在5歳以上のダニアレルギー性鼻炎と12歳以上のスギ花粉症に対して保険治療が適用になっており、花粉症にお悩みの患者さんにとって選択肢の一つとなっています。(今後、スギ花粉アレルギーの方も、5歳から使える新しいお薬が増える予定です。)

治療としてはとてもシンプルなものです。1日1回、舌の下に決められた量の薬を入れ、数分保持した後に飲み込むというものです。

これまでも免疫療法はあったのですが、皮下療法、つまりアレルゲンを注射するという方法でした。こちらはお薬の増量期には週1、維持期には月1で来院してもらい注射をします。こちらの方は数は少ないものの、いちいち通院するのが面倒だという方もいます。

それに比べると、舌下療法は、家で簡単にできるので、非常にお手軽になっています。

もちろん、アレルゲンを体に入れるので副作用の問題はありますが、それほど心配は要りません。また、花粉が飛んでいる時期には、アレルギー治療薬と併用しても構わないお薬です。(もちろん、医師の指示のもとの服用が前提です。)

個人差はありますが、治療を行うと長期間にわたりアレルギー症状を抑えることができる可能性があります。ただし、その分治療自体も長期間にわたります。一般的に効果が出始めるのに2年程度かかると言われていて、大体3〜5年の治療期間を必要とします。その間は、基本的に毎日薬を飲み続けなければならず、薬の服用後数時間は、激しい運動やアルコール摂取の制限があるので、患者さん自身にも根気がいる治療法です。

お子さんに始めるのなら、早い方が良いかもしれません。花粉の時期は年度替りにあたるため、新生活が始まるなど環境の変化が激しい時期です。その時期に花粉症で苦しむのはつらいことですね。例えば12歳で治療を始めれば、中学卒業前に一定の効果は見られるでしょうから、高校、大学へと進んでいくときにつらい思いをしなくても良いかもしれません。また、運動はともかくお酒の方の心配はありませんから、薬を服用する時間にも少し余裕を持たせられるかもしれませんね。

少し長くなってしまったのでこのへんで。続きはまた後日。

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子供の花粉症

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冬季オリンピックももう少しで終わりますね。今年はメダルを獲得した選手も多く、なかなか盛り上がっているようです。とはいえ寒さはまだまだ厳しく、冬は続きそうではありますが、関東では早くもスギ花粉が飛び始めているようです。

花粉症といえば、昔は大人がかかる症状でした。しかし、今ではどんどん若年化が進み、子供でも花粉症の症状を訴えるようになっています。幼稚園児で花粉症になってしまう子も決して珍しくありません。子供の花粉症とはいえ、症状は大人と同じです。くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどが出ます。小さいお子さんは夜寝る時に苦しくなってしまうことも多く、ぐずる子も多く見られます。子供にとっては非常に辛いことです。即効性のある治療法として、大人ですとレーザー治療などもありますし、強い薬を飲むこともできますが、子供の場合は、処方する薬を含めてその対処は限られてしまいます。

また、花粉症に有効な治療法として、アレルゲンを舌の裏に少量落とすことでアレルギーを改善する「免疫舌下療法」という治療法もあります。(大人であれば80%程度の割合で効果があります。)しかし、これは現在12歳以上からできることになっており、小さいお子さんには使えません。

もどかしいようですが、玄関に入る前に服についた花粉を落として、家の中に持ち込まない。洗濯物を外に干さないようにするなど、花粉が部屋の中に入らないように注意をしつつ、症状がひどい場合には、小さいお子さんにも使える抗ヒスタミン剤などのお薬で、症状を和らげる治療をするというのが最善策になります。

これからの季節に鼻水などが出ている場合、それがただの風邪なのか、花粉症なのか診断する必要があります。これらは全く治療法が変わってきますから、安易に自己判断せず、きちんと受診しましょう。

ちなみに年をとってくると花粉症の症状は出にくくなるようです。花粉症はアレルギー反応、つまりアレルゲンに対し体の免疫が過剰に反応してしまうものです。年をとって免疫反応が落ちてくると、症状が弱まるんですね。

 

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食物アレルギーの常識が変わる?

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先日、日本小児アレルギー学会が、生後半年から卵アレルギーになるリスクの高いアトピー性皮膚炎の乳児に、生後半年から少量の卵を食べさせるということを推奨するという提言を行いました。

これはアトピー性皮膚炎の乳児に対し、乳児期から少量の卵を与えることによって、卵アレルギーの発症を高い確率で抑えられるという国立成育医療研究センターの研究結果を踏まえたものです。

卵アレルギーは、現在子供の食物アレルギーの中で最も患者数が多いものです。卵を使った加工品も多く、日常生活を送る上で非常に多くの不便に見舞われてしまいます。

今まではアレルギーの原因となる食物は、出来るだけ乳児期の早い段階で食べさせるのは危険だとされてきました。これは多くの親御さんたちもご存じで、実践してきたことでしょう。しかし今回の提言により、その常識が覆されたことになります。

最近では、乳児期の早いうちからアレルゲンとなりうる食物を少量与えることで食物アレルギーの発症を抑えられるという研究結果が、国立成育医療研究センターの研究結果だけではなく、海外も含め、非常に多く発表されています。

食物アレルギーというと、口から摂取したもので発症するというイメージが大きいかもしれませんが、実は「経口摂取」よりも「経皮」、つまり皮膚を通じてアレルゲンが侵入する方が、人間の体は異物として認識しやすく、アレルギー反応を起こしやすいのです。

アトピー性皮膚炎の子供たちの多くが、様々な食物アレルギーを発症してしまうのはここに原因があります。炎症を起こし傷ついている皮膚からはアレルゲンが侵入しやすく、炎症を促進し、アレルギー反応を強くしてしまうのです。そのため、アトピー性皮膚炎の子供へのアレルギー対策は、食べ物のコントロールに加え、徹底した皮膚炎の治療を行うことが重要なのです。

対して、健康な舌下や腸管などからアレルゲンが侵入した場合には、アレルゲンに対しての耐性を誘導するということが分かっています。はらこどもクリニックでも喘息や花粉症の治療として「舌下免疫療法」行っていますが、これは上記のような研究結果に基づいているのです。

もちろん、アレルゲンとなる食物を乳児に食べさせるのには、摂取量、調理法などに細心の注意が必要です。決してご自身で判断せず、しっかりと専門医の診断とアドバイスを受けて行いましょう。

 

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